1991年ル・マン24時間耐久レース総合優勝「マツダ 787B」
日本の歴史は、国家が困っているときには、いつだって、技術の力で切り抜けてきた歴史なんですね。
幕末期の日本は、欧米列強の黒船なのど先進技術に驚きましたが、数年後には佐賀藩が独自で蒸気船を制作していますし、その他の近代兵器も、数年後には自国生産しています。
幕末期だけでなく、ヨーロッパ列強の植民地獲得が始まっていた、日本の戦国期においても、ポルトガルから伝わった火縄銃は独自に大量生産され、関ケ原の戦いの頃の日本国内の鉄砲の数は、全ヨーロッパよりも多い保有数となっていて、戦国時代後半の日本は、世界最大の軍事大国だったわけです。
また、現代人も知る日本刀だって、少なくとも平安時代末期の源平時代には今の形式になっていたわけで、お陰で2度の元寇を防ぎえたわけですね。
たとえ世界随一の切れ味を誇る日本刀然り、鉄砲保有数世界最大であったとしても、日本は殺戮の国になっていませんので、日本にとっての「技術」というのが、「神に捧げるもの」という概念ではなかったかと推測する次第です。
これらは外国からの侵入防ぐ国防の観点ですけれども、日本のGDPの6~7%と言われる輸出の大部分は工業製品です。
やはり技術が国富を稼いでくださっているわけですから、日本の政治はもっと産業にやさしくないといけないと思うのですね。
あまりにも日本の産業を、政治が足を引っ張りすぎていると、自動車が大好きな私は、常々考えているのです。
アメリカでは法人税の大減税が始まります。
時を同じくして、日本は消費増税を決定しています。
高すぎる消費税、そして小さな企業の後継ぎ問題を難しくしているのは、相続税の存在です。
日本の基幹産業は、輸出の半分を占める部品です。
部品会社の大部分は、経営規模の小さな会社です。
この日本の真の国富の枷頭を、これ以上苦境に陥らせるわけにはいかないです。
日本の自動車メーカーマツダは、企業規模は大きくはないかも知れませんが、世界随一の基礎技術を有した、とても優秀なメーカーです。
このメーカーは、日本で唯一、ル・マン24時間耐久レースを制したメーカーでもあります。
また公道を舞台としたラリーでは、スエディッシュラリーでの優勝経験があります。
今日の主役は、このスエディッシュラリー優勝車の6代目マツダファミリアです。
この6代目ファミリア、ヨーロッパの雪道で滅法速く、とても扱いやすかったので、「雪の女王」のニックネームがあります。
マツダファミリア(6代目)ニックネームは「雪の女王」(1985年発売開始 スエディッシュラリー優勝)
当時のラリー社会は、モンスターマシンが猛威を振るっていました。
グループBと言われるカテゴリーで、500馬力前後のエンジン出力で、4輪駆動で、車種によっては重いエンジンを車体の真ん中に置くミッドシップのものも出てきていました。
これらは実質的にレーシングカーと同じですけれども、公道を舞台とするラリーにおける勝利は「公道最速」という称号がメーカーに与えられるわけで、「性能=高い付加価値」であるヨーロッパ社会においては、メーカーはしゃにむにラリー制覇を目論んで性能競争をしていたわけです。
ヨーロッパ自動車社会がなぜ、製品の性能にこだわるのかと言えば、ヨーロッパ社会は公共交通が貧弱なので、確実に早く遠くの目的地に行くには、性能の高い自動車が最も実用的なわけです。
たとえば、高知に暮らす私が、東京に仕事で出向くのに、自動車を使って行こうとは思えないのですけれども、ヨーロッパでは、長距離を自動車を利用する方が、特に高所得者には多いのですね。
でなければ、いくら燃費が良く性能も良いディーゼル自動車であっても、車両価格が100万円高くなるのであれば、当然の如く日本では二の足を踏むところです。
購入価格が高すぎて、少々燃費が良くても、日本的な自動車の航続距離であれば、絶対に元が取れないからです。
しかしヨーロッパ社会においては、ディーゼル車のシェアは50%を超えているわけで、これはヨーロッパの諸国民が、宅配業者さん並みに自動車を運転させられている社会である証なわけです。
ということは、自動車という窓から見えるヨーロッパ諸国は、日本人が想像も出来ないような、貧弱な公共交通社会であるということが浮き彫りとなってくるわけですね。
ですので日本での高性能車は、ステイタスなお買い物でしょうけれども、ヨーロッパ社会においては、ビジネス上の必要品なので、時間を金で買う感覚で高性能車を見ているわけで、メーカー側も必死で高性能をアピールせざるを得ないわけですね。
そのラリーにおける最高の舞台が、グループBだったわけです。
このカテゴリーは、「ラリーに勝つためだけ」につくられた車両が戦う舞台です。
しかし、今と違って、高性能のタイヤも安全装置やシステムもない時代、いくら高出力を路面に伝えるために4輪駆動化しているとは言え、500馬力以上の性能を、一般公道でぶっ放すのは、あまりにも危険でした。
1986年、ついに観客を巻き込んでの死亡事故が続き、グループBは1986年に、カテゴリーそのものが廃止されてしまいました。
そしてその後のラリーは、一般市販車カテゴリーのグループAだけになったのですが、このとき一般的な市販車で、まるでグループBのごとき、DOHC4バルブ・ターボ付きエンジンで、しかもフルタイム4輪駆動という奇跡の車が、日本にはあったのです。
それが、1985年発売開始された、マツダファミリア6代目です。
マツダは6代目ファミリアを、ラリーの勝利を目的として開発したわけではありませんでした。
というより、どうやら、「私らだって、こういうのできますけど。。。」的なノリで作ったらしいのですね。
マツダはそれまで、専用敷地を走るレースには力を入れてきましたが、メーカーとして、ラリーに参戦したことがなかったのですが、世間が6代目ファミリアを放っておきませんでした。
日本国内においては、プライベートでラリーをする人たちから、「ファミリア、めちゃ速いよ。」と評判が立ちはじめ、ラリー愛好家やプロドライバーから、マツダのラリー参加を熱望する声が上がったのです。
世間の声に押される形で、ラリーに参加し始めたマツダですが、チームとしての経験不足はかなりきつかったようで、ノウハウを蓄積するまでには至らなかったようではあります。
ラリー社会では、「マツダに、ほんの少しでも野望があれば、世界を制覇できたのに。」と言われるほどで、それほど作品の出来が良かったし、マツダの開発技術は優秀だったわけです。
これなどは、日本の基礎技術、そして優秀な部品がいつでも開発され、手に入れることができるという、伝統的で特異な環境を物語っています。
ですから、やろうと思えば、なんだって作ってしまうし、1000万円を軽く超えるスーパーウェポンと同様のメカニズムで、わずか200万円台前半の価格のファミリアを作ってしまうのですから、日本の産業や、ものつくりを支える技術の奥深さを感じざるを得ません。
マツダの国際ラリー参加期間は実質1年と、成功したとは言えませんけれども、マツダファミリアが先駆者となった、高性能エンジン・軽く強い車体・優れた4輪駆動形式は、その後の日本車最速時代を、思想的・技能的に牽引したところがありました。
とにかくも、日本頑張れ。
この国は、本気でやろうと思えば、何だってできるんですから。
政府の国民いじめに負けることなく、国民の真の味方は誰かを見抜いて欲しいです。
それは国家繁栄の計を持ち、減税・規制緩和・交通革命を基軸とした経済政策を持つ、幸福実現党なのです。
ということで本日も、保守系ブログ「理想国家日本の条件」から、トランプ大統領による、クリスマス大減税についての投稿をご紹介いたします。
(ばく)
'87WRC第2戦 Swedish Rally
【テキサス親父日本事務局】米国史上最大の減税と税制改革トランプ大統領から米国民へ
「歴史的減税」が成立=トランプ大統領、法案に署名
メラニア・トランプ氏によるクリスマス装飾/photo:GettyImages
2017 Christmas Decorations at the White House
「歴史的減税」が成立=米大統領、法案に署名
2017年12月23日 06時26分 時事通信 https://news.nifty.com/article/economy/stock/12145-2017122300042/
【ワシントン時事】トランプ米大統領は22日、レーガン政権以来約30年ぶりとなる抜本的な税制改革法案に署名し、同法は成立した。減税規模は10年間で約1兆5000億ドル(約170兆円)。トランプ氏はホワイトハウスでの署名に際し、「歴史的」な減税だと意義を強調した。
税制改革は、1月に発足したトランプ政権が実現させた初めての主要公約。柱となる法人税の税率は来年に現行の35%から21%に下がり、主要先進国では最低水準に近くなる。米国に進出する日本企業も減税のメリットを受ける。法案は20日に議会を通過していた。
トランプ大統領は記者団に、来年1月に大がかりな署名式を行う考えだったが「(年内成立の)約束を守らなかったと報道されたくないので、きょう署名する」と語った。また、別の公約として掲げたインフラ投資は「最も簡単だ」と明言。税制改革後の政策課題に位置付け、超党派で実現すると表明した。
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