菅総理が自衛隊に命じてワクチンの大規模接種会場を特設する (5/24～) ということが報じられています。これはモデルナのワクチンが大量に入荷するというので可能になるようですが、不安があります。
接種券はすでにほとんどの市町村で高齢者向けに発送済みです。現在はごく一部が接種済または予約済となっていますが、5/24までには数％～10数％が接種済または予約済となるでしょう。
国の大規模会場も混雑を避けるため当然予約制にならざるを得ません。この予約受付の方法としては、電話とWebになるでしょう。電話受付の場合、自治体での接種または予約者は排除する必要があります。しかし自治体の予約券を利用するでしょうから、その番号、暗証などを聞き取る必要があり、質問などにも対応しなければなりません。つまりよく訓練されたオペレーターを大量に配置する必要があります。1人受け付けるのに少なくても3分はかかるでしょう。とすると、1人実働8時間として、1オペレーターが対応できる予約者は1日あたり160人。仮に500人のオペレーターを配置できたとして、1日 80,000人に過ぎません。65歳以上の高齢者は1都3県でほぼ1,000万人です。電話が時間帯ごとに分散することは考えにくく、開始時に集中するでしょうから、まるでアウトです。
電話が殺到してパンクしないようにするには、年齢別に区分して申し込んでもらう方法があります。たとえば5分割して200万人としても、その半数が電話を掛ければ100万件です。やはり回線はパンクするし、それでも推定受付能力を10倍以上もオーバーします。Webもアクセスが集中してサーバーがダウンすることは当然予想されます。
あるいは、予約予定数をどう設定するのでしょうか？ 予定数をオーバーしたらお断りするのでしょうか ？
さらに4週間後には、2回目の予約希望者と新規の希望者が混在することになり、処理の難度が上がります。疑問が山積みです。
今は1日1万人の接種実技が可能か、混雑しないかなどと問題視されていますが、むしろこの予約システムが大問題になると考えられます。そんなことまで考えていないのではないでしょうか。当市でも各市町村でも、電話がつながらない、サーバがダウンしたといったことは当たり前になっていますが、どうして先着順予約などというバカな方法を取っているのか不思議でなりません。それではパンクするのは当たり前でしょう。
そして問題はまだあります。交通費です。私の上尾市から接種会場を往復すると、駐輪場代、ＪＲ、地下鉄とかかるので、往復ほぼ1500円です。それに2回目が必要ですから3000円になります。往復で3時間、接種会場に1時間として合計4時間になりますから昼飯も考えなければなりません。コンビニ弁当500円×2で1000円、〆て4000円です。それを国が出してくれるわけではないでしょう。
そもそも、危険極まりない東京まで2回も出かけなければならない、というのも矛盾した話です。
菅ちゃんの思いつき、パフォーマンスにすぎません。マスコミでも大規模接種会場に期待する声がありますが、甘いのではないでしょうか。
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