怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

多民族国家ドイツ

2009年08月03日 | 近隣の人たち
戦後ドイツにおける移民の多くはトルコ人であることは日本でもよく知られているだろう。

街中を歩くと、頭巾姿のトルコ人女性の他にさまざまな外国人がいることに気づく。

一見、ヨーロッパ人なのだが、連れている仲間同士で交わされている会話がどうがんばって聞いても理解できない言語のことが多い。
つまり、ドイツ語でないのだ。
そういう人々は昨今大抵東欧諸国出身のようである。

また、中国人も非常に多い。
わたしはちょっとだけ中国語をやったことがあるので(中国語検定4級レベルさ、あはは~)
韓国語とその他の似たような東アジアの言語を聞き分けることができる。
中国レストランが異様に多い。
在独20年の中国系シンガポール人女性に言わせると、ここ何年かで急に中国人が増えたのだそう。
人口10万人強のこの地域の中心街に4店舗、郊外になると私の思いつく限りでは6~7店ある。
ときどきそれらの店に食べにいき、愛想のよさそうなウエイトレスのお姉さんに尋ねると、
「上海出身です」
「香港です」
「長春からです」
などと答えが来るので、ほとんどがここで育った2,3世ではなく、数年前にやってきた移民らしい。

タイ人をお嫁さんに迎えるドイツ人男性も多く、彼女らの顔立ちは一定の傾向があるので、すぐにわかる。
日本在住のタイ人女性は色白の人が多いが、ここは浅黒い人が多い。
日焼けがステイタスのヨーロッパ人らしい選択だ~

いまの暖かい季節には、サリー姿のインド人女性の姿を見ることもできる。
エレガントだぞ~

アフリカ人も、欧州の他の地域ほど多くないが(フランス語圏に多いらしい)外に出れば必ず見かける。


もちろん、日本人も大都市ほどではないが、数十人の在住を確認(正確な統計でない~)している。

義父の先祖のように、ドイツ国籍を持ちながら欧州各国を移住している家系も多いだろう。
「彼女は△☆◎人です」
という言い方を義父は好まない。
その人が保有する国籍と、出身国が一致しない場合が多い欧州の傾向を考慮しなくてはならないのだそう。
日本人イコール、日本に住んで日本語を話す、
というイメージを払拭しなくてはならないのである。

ここは多民族国家かなぁ

ドイツ人も、こうした状況にある程度慣れているようだ。
どうして私がそう推測するのかというと、以下の経験からである。

街中で高校生くらいのお姉さんに尋ねられた。
「時計を持っていますか、いま何時ですか?」

服を見ていると、高年おばさんに尋ねられた。
「もしもし、あなた、サイズは34くらいかしらね、この服、どうかしらね、孫に買ってやろうと思ってね」

物乞いの男女。なにやら寄付を求めて、紙に書かれたものを差し出しながら
私が財布を開くのを待っていた。

ウチからさほど遠くないところを自転車で走行中、車の中からお兄さんに尋ねられた。
「◎△◆ギムナジウムはどこにあるかご存知ですか?」


以上、すべてドイツ語でなされている。
ドイツ語ができるかできないかの確認もなしでいきなり、である!

私の容姿はヨーロッパ人離れしている。
東洋人を極めている。

日本で金髪碧眼の見ず知らずの人に、日本語で
時間を尋ねたり、服の相談をしたり、寄付金を要求したり、高等学校の場所を尋ねたり、
する、かい???

今や、人種の違う人々をいちいち区別していられないくらい、
たくさんの異なった肌の色、顔立ちの人々が生息しているのだ。

そういった意味では日本は異人種に対し、いまだに構えて接しなくてはならない雰囲気がある。

夫なども日本在住時に大抵英語で話しかけられたそうな。

私がここでドイツ語だけで話しかけられるのとは大きな差である。
まあ、許してやろう。
夫はいつまでも日本の住民として受け入れられていなかったのかもしれないことを思うと、
在住2年にも満たない私をドイツ生活者として認めている寛大なドイツの人々に感謝しよう。






大手スーパーの週末のレジ周辺の様子。
黄色いシャツのスタッフは客の買った商品を袋詰めする、というドイツには極めて珍しいサービス担当。
普段有料の袋も無料!
ああ、このままずるずると日本風になってくれないかなって、ちょっと願ってしまう~