怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

健康オタクとぼったくり

2009年02月26日 | 
先週の入院で夫は身体じゅうを検査して、異常がないことを確認した。
しかし・・・
何故か、血液検査がえらくお気に召したようで以下の写真のようなものを買ってきた。


血糖値測定器である。
まるで、糖尿病患者のようだが、夫には病気のかけらもない。
病院にいる1週間で血液検査に魅了されたとしか思えない。

そう言いきれる証拠に、私にまで、この測定器を買い与えたのだ!
写真の測定値「91」は私の空腹時血糖値。
70~100mg/dlまでが正常値といわれている。
うふ、私、合格。

数字の表示されている本体の上の棒状の物体は穿刺器具。
これで指先に小さい穴を開け、血液を採取する。
その上のフィルムケースのような容器の中には、血液を採り、本体と接続するチップが入っている。

夫と私、
それぞれの機器で、食事前、食後、食後2時間に採血。
ぱちん!ぱちん!と、穿刺器具が指をさす音が響き渡る~
「りすの血は、いくつでしたか?」
「109です~」
「よし、りすも健康だ!・・・ねぇ、わたしたちなんだか、変・・・」
そうさ、大いに変さぁ、
夫婦でそれぞれ血糖値測定器を持って測るなんて。
夫が変なのはいまに始まったことではないので慣れてはいるけど。
生タマネギをバリバリ食ったり、砂糖ぬきのクッキーをなめるように食べたり、彼はフツーではない!

さて、2台もあるこの測定器、いったいいくらするのだろう。
夫に尋ねる前に、インターネットで検索をしてみた。

医療機器メーカー各社、いろいろ販売しているようだが、写真の3点セットで大体1万円から2万円。
では、ここでは80ユーロくらいかな、2台買ったから、160ユーロか・・・
両親にパラサイトの夫(嫁付き)、健康のためとはいえ糖尿病ではないわたしたちにそんなにお金をかけていいものなのだろうか。

かなり気になって、夫に確認してみた。
「ねえねえ、そんなにお金を使って大丈夫?」
夫「心配しないでください、健康のほうが大事です」
りす「でも、血の砂糖(血糖値のこと)だけで健康はいえません」
夫「この機械はひとつ10ユーロです」
りす「え?いくら?」
夫「10ユーロ」
りす「は?10千円ですか?(10,000・・・これ、10千円)」
しばしば数字や円・ユーロを混乱させる私たちである。
10ユーロはありえないと思い、何度も私は聞きなおした。
だが、本当に10ユーロ、1200円だそうな!

えええ~!!
日本企業、ぼったくりぃ~!?
以下の、ホームページには完全に同じ品が売られている。
アキュチェックアビバ

専用ケース、測定チップの本数など、多少の違いがあるがそれにしても10ユーロと11550円の差は大きすぎる。

「たくさん10ユーロで買って、日本に持って行って大儲けしましょう~」
と、一瞬、夫と話し合ったのは言うまでもない。

ドイツのどこでも10ユーロで販売されているわけではないそうだ。
夫はいろいろな薬局を比較して、一番安いところで買ったらしいが、高いところでも35ユーロだったらしい。
(なぜ、3.5倍もする?これも不気味だが・・・)
35ユーロでも日本の半額以下だ。

夫によると、ドイツの糖尿病患者は人口のおよそ半数に及び、本体を安く売っても、消耗品のチップを売ることで利益を出せるらしい。
では日本も糖尿病患者が増えることで、もう少し安くなる可能性があるかな~?
いや、やっぱり、ぼったくり続けるかな~
なんだかんだ言っても、日本の一般家庭のほうがお金があるようだし。
ああ、10ユーロで仕入れて、日本で10台売れば電子ピアノを買える~
ああ~、不謹慎~