怠慢主婦 ドイツで同居 

日本食を食べなくなり義両親のしもべと化し、すでに何年になるだろう。遠い目しながら今日も行き抜いてやるぞっ

怖い姑

2008年09月18日 | 義母
確か、夏の始まりごろだったと思う。
外国人女性の集まりで知り合ったコロンビア人E子さんがうちに来た時のことだ。


私の交友関係が来た、というせいか、義父母は興味しんしん。
さっそく、質問攻め。
だが~
スペイン語母語の彼女、勉強すれば私より数倍早くドイツ語を習得できる可能性があるのになぜか、どういうわけか、さらに言えば、どうしてこんなにできないのか不思議になるくらいドイツ語ができない。

あまりのできなさに義母は、
「もっと勉強しなさい」
という意味のことを少々彼女に言った様子だ。

あとで、E子さん、わたしにボソッと言った。
「お義母さん、怖いね・・・」

この一言にはっとした。
そういえば、初めて義母に会った、8年前、私もこう感じたものだ。
「怖い・・・」

E子さんと違い、当時の私は「義母」となる可能性のあるこの女性の第一印象が「怖い」では、前途多難だ。
「きっとドイツ人女はみな、こんな傾向の印象なのだろう」
と、私は楽観的に考えるようにし、その後ドイツ人女性の観察に勤しんだ。

が・・・
他に知ったドイツ人女性の印象、怖くない。

第一、妹のバリおばさんでさえ、全然違う印象の女性だ。
明るく歌うような調子で話すバリおばさん。いつも朗らかで笑顔が絶えない。

それに比べると、高圧的でバンバンものを言う遠慮のかけらもないものの言い方をする義母。
これが怖い印象を作ってる第一の原因だ。

以前、夫と二人で「洗濯機を使っていいか」と訊いたときのことだ。
「ネーーー!!」
この、ネーとは「いいえ、ナイン」の口語的な言い方だ。
ネの母音、エは日本語のそれより、やや口を横に広げ、強い印象の音になる。
義母がこれを言うと「私が死ぬまで洗濯機に触ってはいけない」
と聞こえるものなのだ。
実際、夫も私も二度と同じ質問をしようと思っていない。


その怖い義母と同居、という日本では最悪の状況と考えられる生活を始めて約10ヶ月。
(ドイツで同居、ってそもそも珍しいのだけど)

慣れるのだ・・・・
怖さに・・・
日常的に接していると、怖くなくなるのだ。
少々きついものの言い方、に毎日接していれば、自然と慣れてくる。
話し方の癖なのであって、義母の性格が怖いのではない。
いやみや意地悪なことを言われたことは一度もない。
他人の性格、行動の特質についての好き嫌いをはっきり言うが、必要ないときに当人にそれを言ったり、無視したりいじめたりすることはない。
そんな彼女の性格を知ると、かなりの高圧的な態度も気にならなくなるものだ。
そういえば、よくやるな、仁王立ち。
怖い・・・


「義母は怖い」という感覚がなくなってきたところでE子さんに思い出させてもらったのだ。
第一印象が怖い女、って損だとは思うが、この性格で今まで人生をやってきて、特に不自由している様子はない。
たぶん、周囲はすぐに気づくのだろうな、怖くないって。






今月末にバイエルン州の選挙がある。
自党の応援のために首相が、首都ベルリンから遠い人口10万人ぽっちのインゴルシュタットに来るようだ。
実家のS市は首都圏、人口60万人、首相が来たことあったっけ?
この首相、写真やテレビでの印象は義母より柔らかい・・・
実物を観察に行きたい私。