飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

リズムとテンポを生むには

2022年10月07日 06時33分29秒 | 授業論
授業で重要なものはたくさんあるが、基本的なことにリズムとテンポがある。
子供が集中していなかったり、教師の意図を理解できなかったりしたときの要因はリズムとテンポが悪いからだ。
「今日の授業はリズムとテンポが悪かった」と指導を受ける。
ここまでは、言うがではどうしたらリズムとテンポがよくなるのか。
その答えはなかなか教えてもらえない。

その一番の要因は、単純なことだ。
教師の言葉が多すぎることが主要因だ。
言葉を削ってシンプルにと言う。
しかし、現実にはほとんどできていない。
削っていると感じているさらに、60%は削る必要がある。
それくらい、教師は意味のないことを話している。

なぜ、言葉を削る必要があるのか。
それは次のような理由からである。
教師が発する言葉は全て音声情報である。
言葉が増えれば増えるほど、子どもたちが脳内で処理しなければならない情報が増えたことになるからである。

だから、言葉を削るのである。
その方が、圧倒的に子どもたちにとってわかりやすい授業になる。
発達障害を持った子にとってもメリットは大きい。

教材研究不足になると、言葉が増える。
教師が重要なポイントをわかっていないのだから、受け取る側の子どもたちはわけがわからなくなるのは当然のことだ。
厳しいことだが、一度45分間の授業をボイスレコーダーで録音してきいてみるといい。
いかに、発問の言葉がゆれ、余計な不明確な指示をし、意味のわからない説明を繰り返しいるのかがわかる。
こういった努力もしないで、言葉を削ろうとしても無理だ。

あと、特別支援を必要とする子への教師の対応もかまいすぎないほうがいい。
丁寧な指導、個別指導という名のもとに、全体を置き去りにした指導をしていることが多い。
ほっておけば、改善していくこともある。
しばらく様子をみる指導もある。
教師が何らかの対応をすれば、それも一つの情報となり、子どもたちは処理しきれなくなる。
言葉も対応も削っていくことこそ、本当のリズムとテンポを生む。

saitani
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