飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

文章題ができるようになるには国語力が必要か

2008年02月14日 22時55分35秒 | 国語科
好き嫌いの割合の差が激しい教科はなんと言っても算数だろう。
この算数がネックとなって勉強嫌いになる子も多い。
この算数の中でも、計算問題は得意でも、文章題は苦手という子が多いのも現実だ。
これは文章題は、答えを出すまでにいくつかのステップがあり、その道筋をきちんと理解していないと混乱する。

単に計算をすればよいわけではなく、まず問題文をよく読んで条件を整理し、数量の関係を把握した上で、どの演算を使って解けばよいのかを自分で判断しなければならない。
この過程がスムーズにできないと、文章題に苦手意識を持つことになってしまう。
ポイントは、ずばり場面をイメージできるかどうかということだ。
このイメージをもつにはまず、絵や図をかきながら考えると、頭の中が整理されて理解の助けになる。
また、与えられた問題を解くだけでなく、時には自分で問題を作ってみるようにすると、視点が変わり、数量の関係を把握しやすくなる。

文章題を得意にするには、算数の問題独特の言い回しに慣れることも大切である。たとえば4年生では、問題文には「ぜんぶで」「あわせて」「のこりは」「はじめに」というような言葉が出るが、これらは問題文に出てくる数量の関係を把握する上でカギとなる言葉である。
このような言葉には印をつけたり、線を引いたりしながら問題文を読むことも、問題の意図をとりちがえないようにする1つの有効な方法である。

しかし、今一度常識のように思われていること考え直してみる。
算数の文章題がわかるようになるには国語の読解力が必要である。
この考えに異論を唱える人は少ないだろう。

でも、たかだか算数に問題文は数行である。
しかも辞書を引かなければ理解できないような言葉もほとんどない。
ただ、ポイント先に述べた算数的言い回しである。
読解力ではなく、この言い回しで子どもたちは混乱しているのである。

とくに割合で出てくる、もとにする量とくらべられる量、この二つは要注意である。
大人でもこんがらがることは多い。
「3mは4mの何倍ですか?」
これは比較的理解しやすい。
しかし、「3mの4mに対する割合は?」と聞かれるとちょっと怪しくなる。

これが算数的言い回しの一例である。
この言い回しになれることこそ、文章題攻略のポイントである。
読書とは直接関係ない。

saitani
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