飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

音読指導の基本

2023年12月15日 05時24分58秒 | 国語科
音読指導の基本中の基本について。

1 音読指導の基本的な流れ
①範読……範を示す
②追い読み……指導する
③〇読み(句点読み)……個別評定

2 音読三原則
①ハキハキ……一音一音をはっきり読むことと大きな声で読むことはイコールではない。
       明確を発音をさせる。
       声をしっかり出そうとしているかどうか←休み時間の声はどんな声か?
②スラスラ……つっかえることなく、流ちょうに読み上げる
       ハキハキあってのスラスラ
③正しく……間違えることなく読む→区切り、高低
      読み間違いはきちんと指導する!

3 音読三原則の詳細
①ハキハキ
・年度初めが肝心→誰でもできる
・時にはバッサリ!子どもを燃えさせる!→いい加減を許さない
・ハキハキを具体化させる→子どもにはっきり声を出させて、はっきり読ませる
・口を大きく→たくさん息をすう→姿勢を正す※3つをセットで指導する
・大きい声ではなく張った声!→ひとりひとりの休み時間の声 声をしっかり出そうとしているか?
・教師が示す→三原則を踏まえた範読

②スラスラ
・やや速めでちょうどよい→音読が速くなる→黙読も速くなる
・具体的数値を示す→低学年300字/分 中学年300~400字/分  高学年400~500字/分
・カギは追い読み→追い読みでスピードを鍛える
・正しい区切りとセットで指導→句読点まで一息で読む

③正しく
・4つの間違い→代用、省略、挿入、躊躇
・読み間違いに対する指導 ■手がかり(間違えた語の前まで読む)
             ■無反応(意味を取り違えていないなら)
             ■短否定(いや、など)
             ■質問(理解を問う)
             ■教える(ただしい読みを教える)
             ■ヒント(単語の初めの音を言う)
・区切り+高低
 区切りは句読点のみ!
 高低の読み方

4 個別評定
①レベルの把握
②適切な評価
③フィードバック
④どうしてだと思う
⑤評価は他の子と同じ
⑥基準+コメント
⑦音読カード頼り切りはダメ

5 黙読指導への移行
三原則の音読→超高速読み→微音読→黙読
※めずらし読み(今読んでいるところよりも先を目で追っていく)を意識的に行わせていく!

6 発達段階に応じた指導のポイント
①低学年
・音読を最も重視するくらいの意気込み
・「スラスラ」と「高低の正しさ」を特に指導する
・三原則のマスターを徹底的に!

②中学年
・ハキハキの手抜きを見逃さない
・句読点読みの徹底
・めずらし読みを繰り返し指導する
・三原則→黙読移行、意味句読み

③高学年
・手抜きとの戦い
・しっかり音読する雰囲気作り
・三原則をしっかり確認
・ハキハキ声を出す工夫(ペア読み・距離をとっての読み)
・句読点読みへの徹底
・意味句読みへの発展

saitani