三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

アオサの味噌汁

2013年06月20日 08時26分54秒 | Weblog



ただいまわたし、食事のダイエットを実施中であります。
さて、何度目の挑戦でしょうか(笑)。
ムダなことは省く方が人生が単純化できていいのではないかと思うのですが、
やはりムダに何度目であろうが、ダイエットは永遠不滅の大目標であります。

なんですが、いきなりおいしい食の話題です(笑)。
いや、食事を抑えようとすればするほど、
食へのこだわりは増していくように思います。
少なくすると言うことは、それでも食べるものへの興味を掻き立ててくれる。
そういうときに、ふと出されたこの味噌汁に
目が止まってしまった次第であります。
日本人は、味噌で仕立てたスープを生きている間、
ずっと食べ続ける。
毎朝、坊主と黙々と味噌汁をすすりながら食事するのですが、
一種玄妙な、生きていることを深く実感させられる瞬間。
その味噌汁は、土の色にも似た黄土色の液体。
それが、味噌と汁のあいだに微妙な色合いのグラデーションがあって、
単色の黄土色の味噌汁とはまた違った深遠さを感じる。
こういう瞬間の美しさに強く惹かれるのですが、
そのなかに鮮やかな緑色が点景になって目に飛び込んできたわけです。
場所は、秋田県南部の仁賀保のあるレストラン。
北部日本海の漁港であるこの地では
豊富にアオサがとれるのでしょうね。
その鮮やかな色合い、風味、食感に耽溺させられました。
まぁたぶん、アオサはどこでもとれるのでしょうが、
北海道ではあんまり食べていないのではないかと思います。
それより、ワカメが圧倒的だと思います。
わたしは、髪の毛が年の割にはたいへん豊かでして、
それって、やはり食習慣、海草類が大変大好物であることが関係していると思っています。
とにかく目がありません。
このように美しいお姿を拝見すると、もうたまりません(笑)。
ということですが、

一般的に「アオサ」、「アオノリ」と呼ばれる海藻には、ヒトエグサ、アオサ、スジアオノリなど多様にあるが、食用として養殖され、流通しているアオサ・アオノリの殆どは「ヒトエグサ(一重草)」のことである。同じ海藻でも方言で表すと異なり、鹿児島県では「オサ」沖縄県では「アーサ」と呼んだりする。<Wikipedia>

なんだそうで、
きょうも生きていられることに感謝の気持ちがこみ上げた瞬間でした。
あ~、おいしかった。
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明瞭になって来たセ・パ格差

2013年06月19日 05時10分18秒 | Weblog



きのうは秋田県仁賀保で住宅取材3件でした。
これは6月29日放送予定の、テレ朝系列地元局番組での住宅解説です。
秋田県でも、県南に位置する仁賀保には、
もう10年前近くに取材に訪れたことがありましたが、
今回は、仁賀保といっても最近市町村合併で統合された旧・金浦(このうら)地区。
こちらの様子については、おってご報告いたします。

で、昨夜は注目の日本ハム・大谷君の二刀流完全披露の日でしたが、
旅の空ですのでCATVは視聴できずインターネット中継に頼るしかないのですが、
疲れ切っていて、試合後の結果チャックしかできませんでした。
で、結果としてはリリーフ陣大活躍の日で
試合はモノにして、これでセパ交流戦全日程は終了。
その交流戦を終わっての順位が上の表です。
計算してみると、パリーグでは負け越しているのは2チーム。
最下位のわが北海道日本ハムファイターズと5位の
オリックスバファローズのみで、しかも借金総額は7だけ。
一方でパリーグの貯金総額は、28。
ということは、差引で21もパリーグはセリーグチームから貯金できたことになる。
単純にわが北海道日本ハムファイターズの勝率は最下位ながら
0.458なので、そのままセリーグに当てはめると堂々たる3位に位置する。
まぁ、最下位とはいってもまだ、8ゲームしか差がついていないので
まだまだ優勝も決して夢ではない成績だと思えます。
それは別の分析になりますが、明瞭になって来たのはセパの実力格差。
交流戦の成績で見ると、巨人・阪神だけが、
なんとかパリーグとの戦いで互角に戦っている結果。
それ以外のチームについては、結果から見るとやや残念な状況になっています。
セリーグではことし、巨人・阪神の2強状況ですが、
この2チームをパリーグに参入させて拮抗した試合を提供した方が
野球人気は盛り上がるのではないか。
わたしは、どうもセリーグの球場に広さの点で問題があって
それが、野球をつまらなくさせているのではないかと思っています。
狭い球場で、指名打者制度もないので、
どうも野球が小さくなっているように思えてならない。
とくに東京ドームのみすぼらしさはたまらない。
わが北海道日本ハムファイターズが札幌ドームに移転してから
成績が上がってきたのは、どうも球場の広さにも関係があると思うのです。
野球のコミッショナーさん、
こういう問題について、指揮権を発動させて貰いたいものだと思っています。
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Skype活用のWEB会議

2013年06月18日 05時13分28秒 | Weblog



本日はわたし、秋田に来ております。
きょうは秋田のテレビ局さんのアレンジで、住宅番組に出演します。
きのうまでは天気が良かったと言うことですが、
本日は朝から雨模様であります。
どうなるか、さて、というところ。

なんですが、きのうは仙台で札幌のスタッフも交えた
Skype活用のWEB会議を行っておりました。
これまでも活用して会議は行ってきていましたが、
やはり情報共有はどんどん進めたい、ということで積極的に活用。
多元中継的なこともできるようで、きのうは3箇所というか、
合計7人の会議ができました。
やはり圧倒的に便利であります。
顔を見ながら会話が出来るので細かいニュアンスも完璧に伝わる。
わたしどものような「情報企業」にとっては、
不可欠なツールと言えますね。
ただ、実際にやってみるとパソコンと大容量回線は不可欠ですね。
iPhoneなどのデバイスでも可能だけれど、
データ量が相当レベルなハズなので、
びっくりするほどの通信料金になることと思います。
そのあたりをよく検討しなければなりません。
今後、これ以外の場所からもアクセスするときには、
そのあたりをよく研究していかなければならない。
それと、最初はノートパソコンをバッテリーで駆動させていましたが、
あっという間に、蓄電レベルが下がっていく。
大体、20分くらいで20%くらい使っていた。
あわててプラグから電気を接続しましたが、それでもなかなか
充電していかない。
電源管理も重要になるようです。

しかしまぁ、わたしが仕事社会に入った頃と比べたら、
まず、隔世の感であります。
すごいことが実現できるものですね。


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最下位チームの大きな「挑戦」

2013年06月17日 05時34分44秒 | Weblog



ことしのプロ野球も交流戦がおおむね終了。あとは雨天順延試合が数試合です。
対広島の1試合を残している
わが北海道日本ハムファイターズは、いま現在パリーグ最下位。
上の表は、きのうのゲームの結果の出る前の統計発表ですが、
きのうも勝ったので、現在27抄32敗1分という成績。一時期は2桁まで広がっていた
借金が5コまで減ってきた。
トップのロッテとの差はまだ8.5ゲームということ。
この状況をどう考えるか、でありますが、
試合ぶりを見ていると、昨年までの戦力とは大きく変わっている。
田中賢介がMLB傘下に志願移籍し、またオリックスに糸井選手が移籍して
さらに主力の稲葉選手がいまだに打率1割台で出たり出なかったり。
投手陣は昨年と大きくは変わっていないが、
昨年開幕投手も務めた中軸の斉藤佑樹投手が肩の故障で離脱したまま。
こういった戦力的なマイナス要素に加えて、
コーチ陣も大きく刷新されて、ヘッドコーチ、投手・打撃コーチもチェンジした。
同じチームだけれど、中身はだいぶ変化してきたと言えます。
一方で、新戦力としては
2刀流への挑戦に賛否両論のかまびすしい大谷君が、高校ルーキーながら、
一昨日の試合では3番を務め、しかも接戦をモノにする活躍を見せている。
投手としても2戦に登板して1勝も上げている。
その他の新戦力では新外国人のアブレイユ選手が現在パリーグ本塁打王の活躍ぶり。
また、昨シーズンから頭角を現してきた西川選手が
守備面での不安がありながらも打つ方では活躍を見せてくれている。
そのなかで中田選手は、まさに全日本4番に近づく本格化で非常に心強い。
さらに糸井選手との交換トレードでやってきた木佐貫投手が主軸の活躍を見せ、
もうひとりのショート・大引選手は攻守に欠かせない大活躍。
正遊撃手の金子誠選手の衰えをカバーする活躍で、いまや中軸そのもの。
っていうようなところでしょう。

一度完成に近かったチームをあえて解体して
新たに作り直している段階が、現状だといえるのでしょう。
やはりいちばん大きいのは、二遊間コンビのチェンジ。
ここがまったく別のメンバー構成になった上に、2塁の西川君の守備に不安がある。
こういった状況の中で、一時期は借金10を超えていたけれど、
最近、ようやくチーム状態が上向いてきたという段階なのではないかと思います。
ただ、きのうの試合でも露呈したように
ストッパーの武田久に往年の輝きは薄れてきて、
まぁなんとか顔でしのいでいるというところなので、
ここをどうするのか、という不安はあります。
その上で、マスコミ的な注目を一心に浴びている大谷君の2刀流挑戦で
必然的にメンバー構成や打順が固定できていない。
大谷君の挑戦は、そういう意味で個人としての挑戦だけではなく
チームとしても大きな挑戦と言えるでしょう。
普通は、こういう破天荒なことをやればチームは破綻する可能性が高まる。
それぞれに明確な役割を与えて、その結果で報酬が決まるプロの世界で
あまりにも危険な賭けとなると思われる。
大谷君自身はいいとしても、ほかの選手には複雑なものがあるに違いない。
マジックを謳われた采配を見せた三原監督を目標にする栗山監督。
かれにとっても、ここは勝負がかかっているといえます。

交流戦の締めくくりの18日には、広島で大谷君が、
先発投手で5番に入るのではないかと言われている。
超本格的な2刀流の戦いをプロで行ってみせるというのですね。
まぁ、プロ野球なんだからやってみる価値はある。
大谷君にとっても、栗山監督、そして今シーズンの北海道日本ハムファイターズにとっても
大きな節目になりそうな1戦ではないかと思います。
どうであれ、ファンとしては固唾をのんで見守っていくしかない。
がんばれ、大谷君!
がんばれ、北海道日本ハムファイターズ!

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北海道神宮末社・開拓神社

2013年06月16日 08時28分08秒 | Weblog



やはり神社というのは面白いのですが、
最近はいつもの散歩をさせていただいている北海道神宮に興味があります。
蝦夷国一の宮という社格を与えられている神社です。
こういう「社格」というものが存在し続けてきたというのも面白いのですが、
北海道神宮は、明治の創建以来、この社格がずっと上昇し続けてきた、
言わば、日本の神社の一番星であります。
北海道は、日本という国家の国運を賭けた地であったわけで
日本が世界に開国して以来、ずっと仮想敵であったロシアに対しての
最重要防衛拠点であり続けてきた。
日本の神社のなかで稀有に、鳥居の方位が北東に向けられています。
これは、ロシアに対しての国家意志を明確に表現したものであって
もっとも暴力的な「欧米列強」に対しての日本民族の敵愾心を表しているそうです。
まことに神社というのは面白い。

なんですが、日本国家にとってもっとも肝要なことは
この蝦夷地新天地に民族としての開拓の鍬を入れ、入植の実を上げることだったはず。
その意味で、北海道神宮の末社に「開拓神社」があるのですね。
で、その神社に祀られている「祭神」として、以下の37人が上げられている。

吾妻謙命 伊能忠敬命 井上長秋命 岩村通俊命
岡本監輔命 黒田清隆命 小林重吉命 近藤重蔵命
佐藤信景命 佐野孫右衛門命 島義勇命 清水谷公考命
下国安芸命 鈴鹿甚右衛門命 栖原角兵衛命 高田屋嘉兵衛命
武田信広命 田崎東命 伊達邦直命 伊達邦成命
田村顕允命 続豊治命 中川五郎治命 永山武四郎命
鍋島直正命 早川弥五左衛門命 東久世通禧命 本多利明命
松浦武四郎命 松川弁之助命 松田伝十郎命 松前慶広命
松前徳広命 間宮林蔵命 村山伝兵衛命 最上徳内命
依田勉三命

「命」とあるのはみな、「みこと」と読むのですが、
仏教の戒名とは違って、俗名+命なので、わかりやすい。
歴史を好きな人なら、このうちの半数くらいはどこかで名前を聞き知っている。
とくに十勝の晩成社の依田勉三命も祭られているのは、印象深い。
かれは、官僚主導型の開拓であった北海道西部に対して
開拓移民団を組織して、十勝の開拓に情熱と人生のすべてををかけた。
最後は仲間からもよく言われなくなるような境遇になったそうですが、
やはり北海道開拓の最重要な人物だったと思います。
北海道西部地区が、ケプロンの献策とは違って
米作の寒冷地での推進、という方向に向かったのに対して
なにも導かれなかった十勝の開拓移民たちは、ケプロンの献策通り、
米作ではなく、畑作中心の農業経営の方向に向かった。
こうした人物も神として祭っているのは、喜ばしい。

毎朝、なにげなく通り過ぎる神社なのですが、
人間の痕跡を感じさせてくれて、楽しい。
折から、北海道神宮例大祭では神さまたち、
年に一度、御神輿として「渡御」されます。
コースを見ていたら、ススキノ周辺も回遊される。
なじみ深い神社の年間最大行事であります。
日本でいちばん末っ子の神社なのでしょうが、
だんだんと歴史が積み重なっていくのでしょうね。
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ヤマボウシの白い花

2013年06月15日 06時55分09秒 | Weblog



たしか、去年は当社の庭のヤマボウシ、
白い花は咲いていなかったように思うのだけれど、
ことしは、開花を確認できました。
一時期のころよりもその数は減っているように思いますが、
それでも、久しぶりに見られてうれしい。
自然の営みは、人知を越えて継続していく。
そんな思いがしてきます。

先日、Replan北海道の100号を記念して
石巻の小学校に絵を送るスマイルプロジェクトという企画を立てました。
北海道のReplan誌読者の方100人からのメッセージを
絵文字に込めた作品を送呈させていただいたのですが、
校長先生から、その後の子どもたちの様子を知らせるお便りをいただきました。
学校の玄関正面に掲示していただいているのだそうですが、
毎朝、こどもたちがその絵文字をじっくりと見てくれているのだそうです。
その作品の持つ力なんだなぁと、つくづく思わされます。
作家の方の思いの強さが子どもたちになにか、訴えるモノがあるのでしょう。
素朴に、いろいろなメッセージが書かれていて、
しかもけっこう難しい漢字も多く使われているカラフルな絵文字を
多くの子どもさんたちが、素朴に受け止めてくれる。
絵を送呈させていただいた日のことを
わたしはずっと、忘れないだろうと思っています。
校庭で運動会の練習の合間を縫って、こどもさんたちに向かって
掻かれていることば、ひとがひとに伝えようとする思いのようなことを
話させてもらいました。
陽光があふれかえりむせ返るような暑い日でしたが、
演壇のような一段高いところから見回した子どもさんたちの姿が
繰り返し、胸に去来します。
そういう子どもさんたちが、じっと見つめて読んでくれている・・・。
ありがたく、うれしくてなりません。
子どもたちの状況を教えていただいた校長先生の言葉の端から
子どもさんたちを思う心が伝わってきて、
「先生、いいお仕事に就かれていらっしゃいますね」とつい言いました。
なにもかもが不確実だけれど、
しかし、ひとがひとに伝えたいと思う心は伝わっていくものがある。
そんな体験をことし、させていただきました。
この庭のヤマボウシを見ながら、
この様子を掲載した雑誌が出来上がって、それに添える文章を
わたし自身も「手書き」で、したためてみました。
やはり、パソコンの活字には表現できない部分を伝えたいと願った次第です。
繋がる実感を持てて、本当にありがたい体験でした。
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和の住宅デザインと北海道

2013年06月14日 05時10分55秒 | Weblog



写真は先日の十勝での住宅見学での様子。
この現場は、設計者は本州地区からの移住者で、
建て主さんも同様な方なので、
デザインにおいても和風の仕上げを希望されて取り組んでいる現場です。
ただし、住宅性能は落とすことなく、
北海道で必要とされるレベルを確保する努力をしている。
断熱と気密をしっかり確保して、和のテイストをどう出していけるのか、
たぶん、これからの北海道の住宅デザインの方向性のひとつには違いないと思います。
ここでは真壁の作りの内部と、大壁的な作りの「付加断熱層」の組み合わせで
基本構造を作り上げています。
で、この写真は「軒の出」の様子です。
詳細なデータは入手していないのですが、
この軒の出部分は非常に繊細な薄さ、ほっそりとした印象になっている。
このような仕上げの場合、軒の構造材には丹念な気密化作業が発生するハズです。
断熱は、この軒の出とは無関係に成立させるのでそのようになると思われる。
非常に面倒な作業になるけれど、
そこのところは一体どのように納めたのか?
興味を持ちました。

日本の家屋はこの「軒の出」の細さを競うようなところがある。
どうしてそのような傾向になるのかについては
論議があると思うのですが、
白井晟一さんの秋田県に遺された住宅を見学した記憶があり、
まさに軒の出の細さが強調されたデザインになっていた。
屋根の存在感が、まさに「かかっている」という語感に近いように迫ってくる。
ただし、無造作にこういうデザインを取り入れれば、
積雪寒冷地では、積雪荷重に耐えきれず軒は折れてしまう可能性が高まる。
であるのに白井晟一さんは秋田県内にこうした建築を多く遺している。
そういった日本の住宅デザインの流れを北海道で再現したいと思っているのか。
一度、設計者にお話を伺ってみたいと思いました。
ただ、そうしたこととはまた別に、
「軒の出」のほっそりとした印象、というものが
果たして、北海道の人に「日本住宅のデザインの特異性だという「伝統的認識」が
あるかどうか、そこもよくわからない。
数寄屋建築においては、それはそうだとは言えるけれど、
どうもそれは、北海道の人はそれほど価値を見いだせないかも、
と思う次第なのですね。どうなんでしょうか?
もうちょっと、考えてみたいテーマだと思いました。

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暖房選びの北海道最前線

2013年06月13日 06時51分05秒 | Weblog



きのうは引き続き、北海道の工務店グループアース21の例会出席。
写真は今回の目玉企画「暖房選択」の模様です。
原発事故以降、一気に不透明になった暖房エネルギー選択についての
トークバトル企画であります。
北海道電力さんと、北ガスというエネルギーインフラ企業に
最新の動向や、今後の方向性などを話してもらおうという内容です。
本当は石油連盟さんにも声掛けしたけれど、
都合が合わなかったようで、この2熱源さんにお願いした次第。
折しも北海道電力さんからは料金値上げが発表され、
地元新聞がやや誇張した内容で告知したこともあって、
大きな逆風になっているのが現状。
そういったなかですが、
震災前から「オール電化率」が高かった十勝地区。
最高に高かった時期には新築住宅の95%近くが電化でしたが、
最近の採用率でも、相変わらず65%超ということ。
都市部においてはガスのインフラが整備されているので
チェンジが起こりやすい条件がありますが、
現実的には、地方では電気以外のインフラはなかなか整備されていない。
都市ガス以外でエネルギーを変えようと考えたら、
プロパンガスしか選択はない。
ただしこの場合にも、配送の問題などがあって、
長期的安定性を考えたら、なかなか容易には行かない。

討論会に移ってからは、
ガスの「差額調整」費用が
ユーザーに告知が徹底されていない問題なども指摘が出ていました。
いちばん悩ましい問題は、新しい省エネ基準改定によって
1次エネルギー換算での設備機器選択が否応なく迫られるようになったこと。
石油やガスについては、輸送に要するエネルギーも比較的に容易なのに対して
電気エネルギーでは、その電気の製造に要する1次エネルギーが
原材料構成によって大きく変動せざるを得ないこと。
電力会社は、その原料効率を高めるべく努力していただきたいのですが、
いろいろ、不透明にならざるを得ない部分もある。
一方で、新エネルギーといっても長期的に選択する場合には
悩ましい問題も多い。
まぁ、結局は現状の不透明さが伝わって来るような
いわば「現状報告」的な内容になりました。
やむを得ないでしょうね。
それでも、問題点の整理整頓は進んできていると思われます。
住宅の側では、あくまでもエネルギー効率の高い性能要件が求められることは間違いがない。
そんな思いを強く感じさせられました。

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不定型な居間空間

2013年06月12日 09時28分16秒 | Weblog



きのうから北海道十勝に来ておりまして、
住宅建築関係団体・アース21の例会に参加しております。
で、写真はそのなかで印象的だった住宅の居間の様子であります。
この建物は2×4の住宅なんですが、
きっちりとした整形の面は床だけで
それ以外の5面、壁の3面と手前側のテレビのある面の家具も含めて
区画された空間を構成しています。
天井もやや傾斜している天井なので、
6面の内、定型的な面は床だけという、
ただしその床も、ほかの部屋からは1段下がっていて
大きく変化しています。
したがって、全部が変形な空間を構成しています。
スペースはまったく仕切られた空間なので、静かにテレビを見て過ごす空間。
すごく落ち着く場所になっていて、
見学に訪れたメンバーたちはまったりとこの場所にたたずんでおりました。

2×4はどちらかというと、合理化を最優先させた工法だと思うので、
床・壁・天井の6面とも定型的なかたちが一般的です。
海外、アメリカなどの住宅ではごく少数で不定型な、
自由な造形空間を作っているケースを散見するケースもありましたが、
ここまで自由な空間性はあまり見たことがない。
日本人の感受性の中に、不定型への傾斜というのは無視は出来ないと思うのですが、
さすがに2×4でこういう形状を選択するとは思われませんでしたが、
まぁ、やっぱり日本人、好きなんですね。
いやむしろ、あんまりケースがないとなると作りたくなってくるのですね。

で、そういう空間に建築の作り手、プロたちが喜んでいる。
そういった現実があります。
その「喜びよう」のほうに興味があったのですが、
どうもそのなかに、感覚的な不定形への傾斜がやはりあると思われたのです。
テレビを見る、というような感覚的な空間には
定型的な空間性である必要がなく、
むしろ、非日常的な「破」の空間性の方が好まれるものなのかも知れません。
どうもそんな感想に襲われておりました。
ふ~~~む。
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人と自然、協働の空間美

2013年06月11日 05時15分18秒 | Weblog



先日鑑賞してきた日本画家・後藤純男さんの画業について
音声ガイドが聞けたのですが、
画家は、写実が7であとの3割は心象であるというように話していました。
京都嵐山の川と橋、その先の山、全山が白く雪景色に覆われた作品があります。
そのときの情景を音声ガイドで聞いた次第。
京都に行って、前日から翌朝は雪になると聞いて、
その嵐山の情景がこころを覆い尽くして
夜が明けるのを待ちきれずに、こころに思っていたアングルポイントにたどりつき、
白々と夜が明けて、そこで見た感動をそのまま掻ききった作品なのです。
まことに素晴らしいできばえで、京都に結実している
地域空間としての自然と人間の審美眼との積み重なりに率直に揺り動かされる。
こういった日本的な空間美の発見、
だれかが時間を掛けて作りだしてきた美的空間性には抗いがたい。
奈良・京都にはそういった空間美があふれるように存在している。

写真は、北海道神宮周辺の円山公園木道。
こういう杉の植栽はたぶん、日本的審美眼の発露として
あるときにここに植えられたものだと思うのですが、
時間を掛けて、自然がもう一度彩色していくと
得も言われぬ風情がだんだんと積み重なっていく。
自然は、その場所の空気、湿度、気候条件というような部材を使って
人間の作為をも包み込みながら、完璧なデザインを付加していく。
やはりそこで自然が生命現象を使って行う彩色デザインは完璧だと思います。

京都という地域は、
ある種、独特の地域気候条件に位置していて
そのことが都としての決定的なある選択動機になったことは疑いないでしょうね。
たぶん京都人とその歴史は、そのようにデザインしてきたに相違ない。
わたしたち、それ以外の地域、
それも北海道のような地域で暮らすものは、
多少なりとも、そのような意識を持って営みを考えていく必要がある。
それが愛着を育てる大きな要因になると思う。
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