
北海道の建設部建築指導課では、住宅建築のプロセスを
記録として残しておくためのインターネットを利用した
ソフトウェアを提供しています。
住宅建設の各プロセスが、きちんと図面や写真として残されていれば
性能面を含めたデータが、その建築の証拠として残ります。
リフォームの時の基礎資料として、あるいは中古住宅として売買するときなど
大変有益な資料になると思います。
まぁ、先取りする形で、ウチの会社の事務所建設に当たっては、可能な限り写真に納めました。
そんななかから、工事プロセスに沿って写真を紹介していきたいと思います。
第1回は「基礎断熱」編です。
普通は、鉄筋コンクリート製で、床下を通気させる基礎が多いのですが
寒冷地仕様として、北海道では基礎断熱が採用されるケースが増えています。
一時期、「品確法」~住宅の品質確保のための法律~制定の頃に
東大の先生たちを中心にしたメンバーが法律の骨格を決めていくプロセスで
この基礎断熱を無視して、全国一律、床下通気の基礎のみとなりそうになって、
北海道中から反発が噴出したことがありました。
結果、寒冷地仕様の基礎として、この基礎断熱も標準として記載された経緯があります。
基礎からしっかり断熱することで、地盤面からの冷気侵入を防ぎます。
熱環境としては、こうしてつくられる基礎は室内と同じになります。
この写真の場合は、ベタ基礎で、土間下も断熱しています。
立ち上がりの基礎コンクリート部分には、両側から断熱材でサンドイッチしています。
土間のコンクリートにも配筋したのですが、
最近は、ここの鉄筋をはずしているというケースもあるのだとか。
コンクリート打設前の鉄筋組みのアップした状態です。
あらかじめ水道管や電気幹線、インターネットケーブルなどライフラインの
配線・配管は少なくとも、この段階までに決定しておかなければなりませんね。
最近、構造計算書偽造事件などが騒がれていますが、
こうして証拠写真を撮っておけば、一目瞭然で再確認できますね。
万一、この建物を売る場合に、こうした写真をすべて見せてあげて
ちゃんとつくっておきましたから、安心して「高く買ってください」って
言えるわけなんですね。
まぁ、絶対に高く売れる、って保証は出来ないまでも、
ウソ偽りがない、ということは確実に証明できますよね。 これって、大切ですよ。
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