性能とデザイン いい家大研究

こちら 住まいの雑誌・Replan編集長三木奎吾です 
いい家ってなんだろう、を考え続けます

【風洞型建築2題 旭川駅と姫路英賀神社拝殿】

2019年08月16日 07時21分29秒 | Weblog


きのうも1日、義母の遺品の整理整頓作業をやっておりました。
っていうか、こういう作業は男はほとんど役に立たず、
ひたすらカミさんと娘の女子軍団。
で、わたしは付き添い&食事作り役に専念しておりました。

で、その間、前からやらなければと考えて休み期間中継続している
大量の「取材写真」類の大整理を継続しておりました。
デジカメやiPhoneのカメラ機能に写真撮影ということが移行して
それからでももう20年近く経っていますが、
だいたい年に20〜30箇所以上で自分自身の「強い興味」のままに
写真を撮り続けてきています。
ありがたいことに、そういう写真類がパソコンというツールで
保存され続けているワケですね。
写真類を一部は修正などもかけて整理整頓しているのです。
そういった記録が可能になってきて、それで気付くことというのがある。
そうです、自分自身の興味というものが明瞭に浮かび上がってくる。
やはり建築というもの、古今の建物についてっていうか、
その中でもある特定の領域について強い興味のありかが見える。
本日写真でピックアップしたのは、そのなかでも2011年に撮影していた2件。
ひとつは兵庫県姫路市南西部の「英賀神社」の拝殿と、
もうひとつは北海道旭川駅(設計/内藤廣)であります。
なぜか、この2題への「強い印象」というものに気付いた次第。
旭川駅は、移動交通手段の発達した現代をリアルに表現している。
撮影の時にはそう強く感じていなかったのですが、
建築としての駅というものを考えたときには
まさに風洞型建築ということが明瞭に伝わってきた。
移動交通手段である列車の移動を確保するためには大開口が不可欠。
一方で豪雪地域である旭川では積雪をどう考えるか、がキモでしょう。
そうすると、全体を囲う屋根とその架構の力学的検討がまずあって、
その内部でのひとの受け止め方を考えていくことになる。
いかにも力学構造から導き出された鉄骨フレームがコンクリート構造と
緊結されて、大屋根を保持させている様子が窺われる。
そういう力学表現が写真のように展開している。
旭川ではこのプラットホームから降りていく空間で木質が「出迎え」ている。
そっちはまた別のこととして、この架構ぶりについて、
つい最近まで建っていた英賀神社拝殿との共通性に気付いた。
旭川駅では列車が移動する風洞だけれど、
この英賀神社拝殿は、ひとが移動参集する風洞として機能してきていた。
(この拝殿は現在は建て替えられる予定)
こういった機能としての「拝殿」そのものは、
日本に根付いた機能性建築としてたくさんあると思うのですが、
この英賀では、そうしてできた屋根が大きく掛けられていて
その「見上げ」可能な空間一杯に「掲額」が奉納され続けてきた。
たぶん、氏子たちが歴史年代を通じて年に1度、プレゼントし続けてきた。
絵のテーマはそれこそ時代背景のままのようで、
キッチュな大衆的表現がまことにたのしくさせてくれていた。
<そのうち一挙公開いたします(笑)>

機能性と建築表現としては似たようなふたつの建築、
さて「優れている」のはどっちなのかなぁと、
ややイジワル気味に(笑)、対比させてみたくなった次第。
あ、いや、内藤さんのつくった駅も大好きなんですよ、ホント。
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