雷ブログ

落雷抑制システムが運営するブログ

#8. 落雷とPDCE避雷針

2010年12月08日 10時29分31秒 | 落雷の抑制
落雷の写真などを見ますと、天地を結ぶ光の筋の直径は非常に大きく見えますが、実際に電流が流れている部分は数cmです。強烈な光を放っているために非常に大きく見えます。 「落雷抑制」と聞きと、その大きな光の筋を途中で止めたり、方向を変えたりするかの如く想像するかもしれませんが、そのような大それたものではありません。光の筋が発生した後では手に負えません。

大きな火災も、最初は、チョロチョロと燃えるマッチ一本から始まります。 落雷も初期のうちに、あの大きな光の筋が走る前の段階で止めてしまえばいいのです。初期消火で大きな火災にならないのと似ています。 あの大きな光の筋が走る(落雷が発生する)には、「先行放電」が発生し、そこに「お迎え放電」が発生して放電路を形成する事を前回説明しました。 ここで、「お迎え放電」が発生しなければ、落雷は発生しません。

「身の毛がよ立つ」電界の中で正電荷は、地面に導通したPDCE避雷針の下部に貯まりますが、そこは通常の「避雷針」のような鋭利な突針はなく、滑らかな球面なので「お迎え放電」を発生しません。そして絶縁物を介した上部の球面には、正電荷の反対の負電荷が貯まります。雷雲の底部も負電荷ですから、この上部に放電することはありません。 という訳で、PDCEには落雷しないのです。


〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町24番地8
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株式会社落雷抑制システムズ
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#7. 落雷の発生

2010年12月07日 12時34分35秒 | 落雷の抑制
前回は、「草木も身の毛も上を向く」強烈な上向き電界が発生するところまででした。

「草木も身の毛も上を向く」強烈な電界の中で、地面のプラス電荷は、避雷導線(ビルを支える鉄骨、または、独立したケーブル(引き下げ導線))で避雷針へと上昇します(全ての避雷針は、地面と導通されています)。 避雷針が何故、避雷「針」かと言えば、先端が鋭利になっているからで、これは、先がとがった方が放電し易いからです。 そのため、突起部分を多くした「集雷針」と呼ばれる高性能の避雷針もあります。 

雷雲の底からは、最初に「先行放電」と呼ばれる放電が、地面に近づきます。この放電が、地表から100m程度まで降りてくると、次に避雷針の先から、「お迎え放電」と呼ばれる放電が発生し、雷雲からの先行放電と結ばれます。 これで、放電路が形成されると、次に大きな電荷が移動する、すなわち落雷が発生します。

落雷は、地面からの放電が出やすい所に落ちます。野原に立っていれば、自分の体もプラス電荷で覆われていますから「尖った人」には落雷しやすいかもしれません(これは、自戒の念をこめた冗談です)。

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#6. 電荷が地面に誘起される

2010年12月05日 12時10分44秒 | 落雷の抑制
前回は、雷雲の下の部分にマイナス電荷が貯まっているまででした。 

その雲が近づくと地面には反対の極性、プラス電荷が誘起されます。 通常、大気中の電界の強さは晴天無風時(晴天静穏時)には、鉛直下向き【これを正電界と呼ぶ】で100V/m程度ですが、雷雲の真下では、上向き数万V(数10kV/m)になります。

これくらいの電界になると体でも十分に感じられ、北陸育ちの知人の言葉を借りますと、「草木も身の毛も総立ちになる感じ」、あるいは山頂などでは足に感じることもあります。


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#5. 新聞広告

2010年12月03日 14時29分23秒 | 雷日記
今朝はスゴイ雨でしたね。。 雷まで鳴っていましたね。 家の近所では、落葉が流されて下水の排水口をふさぎ、アチコチでちょっとした洪水のようになっていました。

本日の毎日新聞に全国版の広告を掲載しました。 全5段という、立派な大きさです! 以前に石川版・富山版に同じような広告を出しましたが、今回は全国版です。冬季雷の無い地方にまで冬季雷についての広告出すのは「???」と思ったのですが、「冬季雷」というものがあることを全国の皆様に伝えることはそれなりに意味があるとの言葉に押され、全国版に「冬季雷」の広告を出しました。

さすが、毎日新聞の全国紙ですね。 今日は全国からの問合せの電話が朝から殺到しています。 落雷にお困りの方が多い事を改めて認識しました。

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#4 雷雲の中はどうなっているの?

2010年12月02日 13時51分06秒 | 落雷の抑制
雷と聞いて「夏」を連想するのは太平洋側のようで、北陸沿岸では「冬」を連想するそうです。ノルウェーと北陸沿岸、アメリカの五大湖から東海岸では、冬の落雷があります。冬季雷の研究で有名な先生によりますと「落雷の電荷生成の理論は、学者の数だけ存在する」とのことで、1700年代の半ばに電気であると判明した雷も、それから260年を経過しているのに100%の解明ができていないのは自然の奥の深さでしょうね。

数ある中で、最も確からしいとされる理論に基づいて説明していきますが、本日の話題は、雷雲の中の電荷の分布。 雷雲の中は2層の電荷に分かれ、上部は、プラス電荷、底部はマイナス電荷。雷雲から雨が激しく降っている部分では、地表から上空に向けて、プラス、マイナス、プラスの3層に分かれているそうです。


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