後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

思い 考え方 思想 文明感…

2014年06月11日 | Weblog
不思議おじさんの故郷は滋賀の北西部
今は6町村が合併して高島市と名乗っている
福井県の若狭に近く、気候は北陸地方に近い
近畿地方でもほとんど人口に膾炙する機会も少ない

大阪南部に来た50年前
いろいろとカルチャーショックがあった
川が全て西に向かって流れているのだ
生まれてずっと琵琶湖西岸に住んでいた不思議おじさん
川というものは東に流れるものと脳に刷り込まれていたので
他者にはちょっと理解していただけないショックがあった
つまりはそれだけ田舎の井の中の蛙だったわけだ

それに毎日「夕刊」というものが届く
インターネットもない中で、夕刊というのは新鮮な媒体だった

さて今夜の夕刊(大阪本社)では
高島市が大活躍だ

高島市が国の基準をオーバーするダイオキシン値を確認しながら
あろうことかそれを隠蔽し、神戸市沖の埋め立て地に運んでいた
受入側の大阪湾広域臨海環境整備センターの責任者が
「地方公共団体がコンプライアンスにここまで反するとは?!」と
とても信じられないとのコメントを述べていた
まったく驚き入る事態である
高島を故郷に持つ者にとっては恥ずかしさで身が縮む

さらに夕方のテレビではいじめ問題まで取り上げていた
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20140611000025
どこの中学校かはわからないが高島での出来ごとだという

行政の腐敗・隠ぺい体質
学校におけるいじめ
全国どこにでもありそうなことではある

しかしだ!!
そんな風に言い訳して
問題をすり抜けないでほしいと切に願う

それらの克服について
真剣に勇気をもって粘り強く取り組んでいる例はいくらでもある
正直であることは、まさに切腹覚悟の場面が何度でも襲ってくる
正直であることに向き合うことは生半可なことではない

同じ夕刊にこんな記事も掲載されていた

何度もこのブログでも取り上げた針江の話題だ
比良山系の水脈が扇状地をを潜り抜け
100年の時を経て琵琶湖岸の集落に清水となって湧いている
この地では「生水(しょうず)」と呼んでいる
写真家今森光彦氏監修のNHKkの放映で全国的に知られるようになった
ニコニコ動画で観ることができる
http://www.nicovideo.jp/watch/nm5357820

登場する漁師さんは田中三五郎さん
不思議おじさんの遠縁であると
後日にご本人から教えていただいた
お歳を召され、足も悪くされたがお元気とのことだ
猟師の後を継がれた福田さんはお亡くなりになったそうだ
鶴瓶の「家族に乾杯」に出演されていたが…


などと思いながらテレビを見ていると
夕方のNHKニュースで同じ針江の話題が移っていた
耕作放棄田を琵琶湖に棲む魚たちの揺り籠にする取り組み

世界で2番目に古代湖の琵琶湖には固有種が多い
スジシマドジョウはその一つだが
針江地区の人たちの取り組みで今年も多くの子が育ったとのこと
もちろん不思議おじさんは何度も足を運んだ場所だ

今日はなんやかやと話題の多かった故郷の話

さまざまな考え方が交錯し
東京や大阪の経済、政治に翻弄されるのは致し方がないとして
それにしても高島人らしい振る舞いというものがあるはずだ

人間が驕ることなく
自然とともに暮らす
もちろん自然は生易しい相手ではない
時に荒れ狂い人の命を奪うこともある
当り前である

この地に人間が来たのは
いくら遡ってもたたが2万年前ぐらいだろう
謙虚に 他者に配慮しながら共に生きる

近江聖人・中江藤樹を輩出した高島の人たちは
混迷の時代にあって生きる道筋を持っているはずだ

行政や役人の所業は恥ずかしい限りだが
地域の人たちの取り組みは清々しい

そうだ
亡くなった福田さんの後を継ぎ
針江で猟師をしている石津さんから
琵琶マスのバーベキューに誘われていたのだった





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