アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

冥想の深浅高低-9

2022-12-14 20:04:24 | 【アートマン】【ザ・ジャンプ・アウト-10】neo

◎原始仏教の分類6
◎釈迦成道

釈迦が、非想非非想処定を教えてくれるウッダカ・ラーマプッタ仙人のところを去ったのは良いとして、いくらでも天国気分を味わえる非想非非想処定を捨てて、わざわざ釈迦が苦行を選んだのはとても不思議なことである。人生を苦の連続と見る超ペシミスティック(厭世的)人生観の宗教を作り出した人だから、そのような苦行モードに入ってしまったためなのか・・・・・?

閑話休題
それでは入滅での釈迦の冥想レベルのアップダウンはわかったとして、成道の時はどうであったかは、一度は調べておく必要があると思い、調べて見ました。

悪魔の誘惑を退けた後、釈迦は、初禅、二禅、三禅、四禅と、移っていき、夜明けの光の中で、『アムリタ(不死の霊薬)を使う治療法は完成の域に達した。彼は、医師の王として現れ、あらゆる苦痛から解放し、法の王である如来の偉大な座席である如来の母胎(如来蔵)の上に坐って、ニルヴァーナ(寂滅)の幸福の中に(自己)を確立された』
(ブッダの境涯/東方出版p308から引用=方広大荘厳経の仏語訳の和訳)

とあるので、ニルヴァーナに至っている。しかしながら非想非非想処定などの無色界の禅定についての記述がないこと、滅想定の記述もないことについての疑問があり、それらの段階を経過したかどうかはわからないが、ニルヴァーナには到達したということだろう。

 釈迦がニルヴァーナに至る前夜の夜中(第二分)
『かのボサツは真夜中の時刻(第二分)において、過去世の住まい(境地)を正確に思い起こす賢明さの見解の知を直接生み出すために、精神を調え、精神を導かれた。かれは自分自身の,および他人の過去世の数多くの住まい(境地)を正確に思い出された。

たとえば、一つの、二つの、三つの、四つの、五つの、十の、二十の、三十の、四十の、五十の誕生、百の誕生、千の誕生、十万の誕生、何十万の誕生、一億の、百億の、千億の、百千億の誕生、百兆の誕生、何百億の誕生、何百千億の誕生から、一つのカルパの破壊、一つのカルパの再生、一つのカルパの破壊と再生、多くのカルパの破壊と再生に至るまでを。

このような場所に来て、私の名はこれであった。私の種族はこれであった。私のカーストはこれであった。私の生命(生涯)の範囲はこうであった。私がそこに留まった時間の長さはこうであった。私が経験した幸福と不幸とはこれこれであった。続いてそこから去って、他の場所に生まれ、続いてそこから去って、私はこの場所に生まれた。続いてそこから去って他の場所に生まれ、続いてそこから去ってここに生まれた。

このようにして、自分自身、及び全ての衆生の、数多くの種類の過去世の住まいを正確に思い出された。それぞれの性格と記載とを伴って』
(ブッダの境涯/東方出版P302-303から引用=方広大荘厳経の仏語訳の和訳)

これを読むと、メキシコのマサテコ族の呪術師マリア・サビナの境涯と似ていることがわかる。マリア・サビナはニルヴァーナの一歩手前まで行ったのだ。マリア・サビナの言葉「過去も未来も既に達成してしまった、既に起こってしまった、一つのものとしてそこにある。」。

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