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国際情勢の分析と予測

地政学・歴史・地理・経済などの切り口から国際情勢を分析・予測。シャンティ・フーラによる記事の引用・転載は禁止。

チベットでの抗議活動は誰が何のために仕掛けたか?

2008年03月18日 | 中国
チベットで起きている抗議行動について、国際戦略コラムのF氏は米国などの支援があると分析している。チベット自治区の首都ラサだけでなく、四川、青海、雲南、甘粛等のチベット人居住地域でも抗議行動が起きていることは強力な組織の援助と扇動があると考えられ、その主体が米国、あるいは米国を中心とする先進諸国連合(日本も含む)であることはまず間違いないだろう。その長期的目標が米国の次の覇権国になりうる超大国中国を分裂させ弱体化させることであることもほぼ自明であると思われる。中国は国際的非難に激しく反発しているが、それこそが中国の弱さの反映である。また、このタイミングで抗議行動が起こされたことについては、米国が金融混乱の最中にあることから考えて、中国に対して保有米国債を売却しないように警告する意図が考えられる。 抗議行動のタイミングとしてもう一つ考え得るのは3月22日に予定されている台湾総統選挙である。劣勢であった民進党は抗議行動への中国の弾圧をきっかけに攻勢に転じている。4年前の総統選挙でも投票前日に謎の陳総統狙撃事件が起こり同情票で民進党が勝利したが、この狙撃事件はやらせとの分析もあり、民進党を勝たせたい米国の演出との噂もあった。私の想像が正しいならば、米国などが演出したチベットでの抗議行動によって民進党の謝長廷候補が勝利することになるだろう。そして、抗議行動は早期に収束するが、日本や欧米の世論は中国を非難して圧力をかけ続けることになるだろう。1980年のモスクワオリンピックの様な政府主導のボイコットは現時点では起きていないが、選手個々のレベルではボイコットが検討され始めており、中国政府は困難な対応を迫られ続けると予想する。 . . . 本文を読む
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