習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『遥かな町へ』

2013-12-31 22:31:36 | 映画
 たまたま手にした。以前から気にはなっていた映画だが、なかなか借りるまでには至らない。でも、今日、やはり見たいから、と思い借りてきた。見てよかった。こんなに素晴らしい映画だなんて、思いもしなかった。こういう傑作と偶然出会うとほんとうに幸せな気分になれる。まるで期待していなかっただけに、驚きも大きい。『やわらかい手』のサム・ガルバルスキ監督の作品だと後で知る。  これが、日本のマンガである谷口ジロ . . . 本文を読む
コメント

『東京オリンピック』

2013-12-30 23:39:18 | 映画
 たまたまBSプレミアムでやっていたので、見た。今まで見ていなかった市川崑作品なので、これはうれしい、と3時間TVと向き合う。まず、冒頭のビル解体シーンに驚く。映画はここから始めるのだ。1964年の日本がここには浮き彫りにされている。これは東京オリンピックのドキュメンタリーであるだけではなく、あの頃の日本と言う国のドキュメンタリーだ。戦争が終わって、未来を失ったはずの日本人が、自分たちはもう復興を . . . 本文を読む
コメント

がっかりアバター『おしゃれな炎上』 

2013-12-30 22:41:48 | 演劇
 年末最後の芝居。正直言うと、少し「がっかり」な芝居だ。でも、坂本アンディーの今の全力が見れるので、悪くはない。僕が彼らの作品を見るのは、これで3本目になるが、同じパターンで、しかもいつもチンコ、マンコを連発する。そういうのも、ここまでされるとあまり衝撃でも下品でもなく、ただの記号になってしまう。  でも、そうなると、そこには意味がない。(まぁ、もともと意味なんかないけど)初めての人はそこがまず . . . 本文を読む
コメント

『ゼロ・グラビティ』

2013-12-29 20:38:29 | 映画
 今年最後の映画に全米で大ヒット中のこの作品を選んだ。かなり期待した。アルフォンソ・キュアロン監督作品だ。半端な娯楽映画ではなかろう。では、今回の彼は何をどう見せてくれるのか。興味津々である。もちろん、今回はちゃんと3Dで見た。3Dでなくては作れない映画と評判だったからだ。  ここ最近、基本的には映画は3D映画も3Dでは見ないようにしている。映画は見世物のではないと思うからだ。もちろん、見世物映 . . . 本文を読む
コメント   トラックバック (3)

『神弓』

2013-12-29 20:36:17 | 映画
 こういう映画だとは思わなかったから、嬉しい誤算だ。見る前は、CG満載のファンタジーのような歴史劇かと思っていた。だが、実際はとてもハードなアクションで、しかも、生身の肉体を駆使した本格アクション時代劇。激しいのなんのって!   17世紀、清の朝鮮半島侵攻で起きた丙子の乱という事件を舞台にして、10万人の清軍を前にしてたったひとり、弓矢だけで戦う。そういう荒唐無稽な話、だと思っていたから実際の映 . . . 本文を読む
コメント

東野圭吾『祈りの幕が下りる時』

2013-12-29 20:26:21 | その他
『新参者』や『麒麟の翼』の加賀恭一郎シリーズの最新作だ。加賀の母親の秘密が描かれる。相変わらず東野圭吾は読ませる。400ページほどの長編小説なのだが、あっという間だ。どんどん先を読みたくなる。ストーリーテリングの見事さは、言うまでもない。 だが、読み終えて、あまり感動はない。予定調和だ。意外性とか、謎解きの妙も含めて、そうなる。ある種の幅のなかに収まるからだ。「シリーズ物」のルーティーンワー . . . 本文を読む
コメント

『ロボット』

2013-12-27 21:38:53 | 映画
 噂のインド映画をようやく見た。僕が見たのは2時間19分に編集された日本版だが、これで充分だと思う。オリジナルの3時間版なんか見せられたなら、お腹いっぱいで気分が悪くなりそう。これでもこんなにも満腹したのだから、きっと気分が悪くなって吐く。  久々にインドの娯楽映画を見たのだが、実に楽しかった。お話はお約束通り。でも、映画は信じられないほどのエスカレート。これだけ豪華な大作をこんなにも堪能させて . . . 本文を読む
コメント

『カノジョは嘘を愛しすぎてる』

2013-12-27 20:58:34 | 映画
 音楽業界を舞台にした恋愛映画なのだが、シリアスなストーリーのはずなのに、突っ込みどころ満載のストーリーで、さすがにしらける。主人公2人はとても魅力的で、新鮮。特に新人の大原櫻子が、芝居は当然下手だけど、そこが反対にいい。相手役の佐藤建が、上手いからバランスがいい。ふたりとも下手では目も当てられないし、上手過ぎてもわざとらしい。だからこれで丁度いい。彼らのぎこちないやりとりを通して、想いがちゃんと . . . 本文を読む
コメント

『変態仮面』

2013-12-27 20:42:48 | 映画
 福田雄一監督は『俺はまだ本気出してないだけ』と同じノリでこの作品を作っている。その姿勢は悪くないと思うのだ。だが、もう少しリアルに話を展開すべきだった。本気にならなくては、こういうバカバカしい映画は成立しない。アメリカ映画なら100億くらいの予算を組んで、そこで本気を見せるところだが、日本映画では無理だ。だから、どこに本気を見せるのか、と言うと、それはこのバカな設定に徹底的なリアリズムを与えるし . . . 本文を読む
コメント

Nyan Presents 『Nyan SELECT 2013』

2013-12-27 20:34:35 | 演劇
ベテランから若手まで、6グループの20分以内の短編を2チームに分けて上演する。そこにNyanの主宰であるヤマサキケイコさんの劇団TCNの作品も加えてトータル7団体の作品を見る。Nyanが用意した舞台空間を利用して、それぞれが自分たちの個性を生かして自由な発想をする。照明は極力抑えて、ほぼ闇に近い空間に屹立する3枚の巨大な透明な板(吹き抜けになっている3階部分にまで届く)が舞台装置だ。それは『20 . . . 本文を読む
コメント (1)

『マジック&ロス』

2013-12-26 21:01:19 | 映画
 こういうミニマムな映画が日本で劇場公開されるって、素敵なことだ。でも、わざわざ1本の映画を劇場公開するのなら、もう少し、凄い映画を持ってきて欲しい。  この程度では、ただのひとりよがりの自主映画レベルの作品でしかない。世界にはたくさん凄い作品が埋もれているはずなのに、わざわざ発掘してくるのなら、もっとあっと驚かせてくれる才能を紹介してもらいたい。残念だ。  監督のリム・カーワァイはこの不思議 . . . 本文を読む
コメント

『キャプテン・フィリップス』

2013-12-26 20:56:19 | 映画
 これはトム・ハンクス入魂の一作であり、社会派ドラマの傑作だ。ただのアクション映画ではない。『ボーン』シリーズのポール・グリーングラス監督が、今までの手法を縦横に駆使して、このドキュメンタリードラマの王道を行く大作を作る。2009年ソマリア沖で起きた海賊によるコンテナ船強奪、船長の拉致事件を題材にした作品だ。  派手なアクション映画を思わせる宣伝だが、そうではない。しかも、後半は救命ボートの狭い . . . 本文を読む
コメント   トラックバック (1)

カラ/フル 『null』

2013-12-26 20:50:50 | 演劇
オダタクミの新作はとてもわかりやすい作品になっている。こういう題材を扱うと、普通なら頭でっかちになったり、どうしても抽象的で観念的な話になりがちなのだが、あえてそういう方向へは向かわせない。暗くて重い話ではなく、そこに未来につながる明るい要素を盛り込む。もちろんそれは無理からではなく、作者の確かな信念からだ。 僕たちの生きている世界は今、どんどん惨いことになってきつつある。これは声高にネット . . . 本文を読む
コメント

『もらとりあむタマ子』

2013-12-26 20:37:29 | 映画
 期待通りの脱力系映画。これを見ながら山下敦弘監督の初期作品である『どんてん生活』を思い出した。もちろんあそこまではやらないけど、アイドル前田敦子によくぞまぁこんなことをさせたものだ。でも、彼女自身がこのキャラクターを思い切り楽しんで演じている気もする。彼女はただのかわいいだけのアイドルではなく、根性の据わった役者なのである。いらっとして、舌打ちするシーンなんて、ハッとさせられる。半端じゃない。 . . . 本文を読む
コメント

『麦子さんと』

2013-12-21 21:26:03 | 映画
 こういう地味な映画が作られるということが、まず、すごい、と思う。しかも、それがお正月映画として東宝系で公開される。昔のアイドル映画のノリなのだが、堀北真希主演でアイドル映画というのはないよな。しかも、内容が地味すぎ。  だいたい前田敦子主演の『もらとりあむタマ子』なんてのも、本来ならアイドル映画として分類されそうなものだが、あれも内容が凄すぎる。地味だし、アイドルが、(と云うか、前田敦子なのだ . . . 本文を読む
コメント