習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『ロボット』

2013-12-27 21:38:53 | 映画
 噂のインド映画をようやく見た。僕が見たのは2時間19分に編集された日本版だが、これで充分だと思う。オリジナルの3時間版なんか見せられたなら、お腹いっぱいで気分が悪くなりそう。これでもこんなにも満腹したのだから、きっと気分が悪くなって吐く。

 久々にインドの娯楽映画を見たのだが、実に楽しかった。お話はお約束通り。でも、映画は信じられないほどのエスカレート。これだけ豪華な大作をこんなにも堪能させて貰えてうれしい。これでもか、これでもか、と過激な展開を見せる。最後のアクションシーンなんて、呆れ果てる。なにも、そこまで、と思うけど、楽しませるためには容赦しない。ラジニカーントが100人出てきて、合体するのだ! もうどうしたらいいやら、わけわからん。ということで、もうしばらく、インド映画はいい。

 これは娯楽映画の王道を行く作品だ。凄い予算を組んである。超大作映画なのだ。「ワケわからんが面白い」というコピーはすごく的確。この映画のバカバカしさは普通じゃない。でも、インドの娯楽映画はいつもこんな感じだから、これがことさら異常だというわけではない。だが、SF映画で、ロボットもので、こういうアナログな映画がこの21世に作られるってやはりさすがインドだ。しかも特撮技術はすばらしい。そこがチープだったら、失笑ものだし、しらけるところだ。だが、実によく出来ている。それだけにこの内容とのギャップは別の意味で凄い。

 主役のスーパースター(クレジットにもそう出る)、ラジニカーントは、冴えない博士と、ロボットの2役を演じる。いったいいつまで彼はこういう2枚目を演じ続けるのだろうか。『ムトゥ 踊るマハラジャ』からもう何十年経ったか? インドでは時間が止まっているのか。今も彼は2枚目スターのままなのである。踊りも歌も満載。(というか、インド映画としては少し控えめ。でも、きっと日本版でカットしたのだろう。あまりにしつこかったから)『変態仮面』もこれくらい本気ださなくてはダメ。

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