習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『はじめてのおもてなし』

2020-06-27 21:50:12 | 映画
こういう地味な映画が劇場で公開されている。そんなこと知っているけど、改めて実感する。劇場で映画がなかなか見れない状況の中、反対にネットでは凄まじい量の映画が溢れていて、それは自由に見ることができる。でも、そんな贅沢な環境になぜかんざりしている。最初はとてもうれしかったけど、だんだん疲れてきたからだ。 これもまた、ネットフリックスでも配信されている。今日たまたま見た。そして、少しいい気分にさせられ . . . 本文を読む
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『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』

2020-06-27 20:50:06 | 映画
シリーズ第13作。僕はこの映画の次の作品からすべて劇場で見ている。14作の『寅次郎子守唄』を住道平和座で75年の正月に見た。高校1年生だったはずだ。鮮明に覚えている。こんな映画を見るはずじゃなかったのに、(同時上映の映画のほうがメインだった)たまたま見た寅さんに夢中になった。作品自体はあまり出来は良くない。でも、初めての寅さんだったから、それだけで、感動したのだろう。高校1年生で、映画に夢中だった . . . 本文を読む
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畑野智美『大人になったら、』

2020-06-26 20:03:42 | その他
35歳の女性が主人公。カフェ店員をしている。チェーン店の副店長。10年間付き合った男と別れてから7年間、恋人はいない。高校時代からの付き合いで、ずっと好きだったのに振られた。仕事は順調で、でも、なんだか寂しい。友だちはいる。2人。高校時代からの付き合い。男と女。このふたりと別れた彼と4人で、いつもつるんでいた。今はこの3人で、よく会う。酒を飲んで愚痴を言う。もちろん、他にも友だちはいるけど、みんな . . . 本文を読む
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『黄金時代』

2020-06-25 21:41:26 | 映画
2014年作品。東京国際映画祭や大阪アジアン映画祭で上映されたけど、劇場公開はされないまま、DVDにもならなかったから、今日まで見ることはかなわなかった作品だが、ネットフリックスで配信されていた。これはラッキーと、さっそく見ることにした。アン・ホイ監督作品。3時間の大作だ。だけど、なんだか乗れない。 淡々としたタッチで綴られていくドラマは起伏もない。主人公の作家、シャオ・ホン(蕭紅)が何を思い何 . . . 本文を読む
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『愛なき森で叫べ:Deep Cut』

2020-06-20 16:25:23 | 映画
7話からなるバージョンで見た。2時間31分の方で見た方がよかったかもしれない。長いだけではなく、途中からつまらなくなる。しかも、ラストは拍子抜けするようなあっけなさ。最初はさすが園子温、と思わせるむちゃくちゃなバカバカしさで、ドキドキした。だけど、3話から急失速する。椎名桔平が最後でようやく登場する第1話は、このお話は一体何なのかと思わされる展開。殺人事件から女子高の演劇部の公演へ、そして映画作り . . . 本文を読む
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『オクジャ』

2020-06-16 23:10:00 | 映画
これもNetflixオリジナル映画だ。当然Netflix独占配信の作品だ。ずっと見たかった映画なのだけど。劇場公開されなかったから今まで見ることはかなわなかった。で、ようやく、見れた。ポン・ジュノ監督の作品である。『パラサイト 半地下の家族』の前作だ。 彼はこういう映画も作れる。器用だというわけではない。自分の安全圏で作るのではない。果敢にいろんなことに挑戦するのだ。娯楽映画からアート映画まで。 . . . 本文を読む
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『37セカンズ』

2020-06-15 21:05:40 | 映画
今年2月劇場公開されたばかりの映画だ。早くもネットフリックスで配信されていたので見た。力強い映画だ。障害を持つ女性が自分の力で生きていく。もちろん、周囲の人たちの援助がなくては生きられない一面がないわけではない。でも、そんなのは障害のあるなしにかかわらず、誰だって同じだ。僕なんか自分一人では何もできない。 彼女は自分の才能を生かし、漫画家として自立できるように戦おうとする。ゴーストライターとして . . . 本文を読む
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『在りし日の歌』

2020-06-13 16:12:09 | 映画
激動の時代を生きた家族の物語、というよくあるパッケージングで括られそうな映画なのだが、そんな定型のパターンには収まりきらない映画だ。時間が自由自在に前後していくから、最初はとまどう。だけど、これはクロニクルではなく、彼らの人生なのだ。歴史の渦の中で、ただひたすら自分を生きていく。怒濤の70年代から80年代、そして21世紀に突入していく。凄まじい勢いで中国は変わり続ける。そんな時代を背景にして、息子 . . . 本文を読む
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『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』

2020-06-13 15:48:30 | 映画
『レディ・バード』のグレタ・ガーウィグ監督とシアーシャ・ローナンが再びコンビを組んで、今度はなんとオルコットの名作古典の映画化。でも、これが実に瑞々しいのだ。今から150年くらい前の4姉妹の物語が今の僕たちのドラマとして訴えかけてくる。こんなにも時代は変わったはずなのに、人の心は変わらない。それどころか、彼女たちの純粋な生きざまは今の僕らが見失っている大切なものを伝えてくれる。今よりずっと困難な時 . . . 本文を読む
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「デッド・ドント・ダイ」

2020-06-11 20:42:00 | 映画
ジム・ジャームッシュの新作である。それがなんとゾンビ映画なのだ。なんで、またそんなものを彼ともあろう人が手掛けるのか、とは思わない。今ではもう十分巨匠の域に達した彼がこんな題材を手掛け、もしかしたら彼のことだから普通のゾンビ映画じゃないよな、というような(一応の)期待をちゃんと見事に裏切って、これがまぁ、なんと「ふつうのゾンビ映画」なのだ。やれやれ。まぁ、そこはそれ、彼のことだから、ただのホラー映 . . . 本文を読む
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『ハリエット』

2020-06-11 20:05:51 | 映画
2ヵ月ぶりの映画館だ。ミニシアターに続いてTOHOシネマズも上映を再開した。4月公開予定だったいくつかの作品が先陣を切って公開された。うれしい。当たり前の話だけど、映画は映画館で見るに限る。TVだとかスマホなんかで見てもそんなのは映画じゃない。(この2ヵ月散々お世話になったくせに!)暗いところで、視界一杯に広がる世界と対峙する。ひとりスクリーンと向き合う。自分と映画だけの世界だ。映画の中に没入する . . . 本文を読む
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『ROMA ローマ』

2020-06-02 21:28:20 | 映画
もう2か月以上映画館には行ってない。映画館はようやく再開したけど、まだ新作の公開もないし、それよりなにより、自分にまったく余裕がない。そのくせ、DVDではたくさん映画を見ている。見るだけなら大丈夫だ。でも、なんだかここに書くのはおっくうだ。忙しくて書く余裕も気力もない。先日からさらにはNetflixを見始めたので、なかなか気持ちが劇場に向かない。よくない傾向だ。日曜には『全裸監督』全話を連続で一挙 . . . 本文を読む
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