習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

香坂直『ストロベリーブルー』

2022-08-17 11:14:52 | その他
今はもう基本新作しか読まないけど、たまに読み落としていた本も手に取る。お盆に映画を見に行ったら、見たい映画が満席だったのでやめて帰ってきた。最初からこの時期に映画館なんかに行くべきではなかったのだが、なんとなく暇だったので、ついつい行ってしまい失敗した。仕方ないので、帰りに図書館に行く。読む本はたくさんキープしてあるけど、なんとなく棚からこの本を手にしていた。見れば10年ほど前の本だ。もしかしたら . . . 本文を読む
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『心の旅』

2022-08-16 09:49:51 | 映画
91年作品。30年も前の映画だ。実は劇場で公開されていた時、少し気になった映画だ。当時のマイク・ニコルズ監督最新作だったし、ハリソン・フォード主演のハートフル映画。あの頃大好きだった『卒業』の監督だから見たいと思ったけど見逃した。今ではそんなことも忘れていたけど。たまたまタイミングが合ったので見ることにした。つまらなかったなら途中でやめればいい、というくらいの軽い気分で見始めた。BSPで映画を見る . . . 本文を読む
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鯨井あめ『きらめきを落としても』

2022-08-16 09:23:48 | その他
「女の子がきらめきを落とした。」そんな不思議な、でもなんでもないような、一文から始まる「ボーイミーツガール」の一編に象徴されるように、これは誰かが誰かと出会い、(あるいは別れ)ていく瞬間を描いた短編集だ。6つの出会いが描かれる。20歳前後の青年男女が登場する。大学生が主人公。ほとんどのエピソードはキャンパスライフのサークル活動が背景になる。よくある青春小説だ。彼らのそこでのキラメキが描かれるようだ . . . 本文を読む
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町田そのこ『宙ごはん』

2022-08-15 08:35:29 | その他
6歳の女の子に選択を迫る。「母親を取るのか、ママを取るのか。」えっ?と思うよね。彼女には2人の母がいる。育ての母と産みの母。ふたりの母は姉妹だ。姉は育児放棄した。妹はその子を引き取った。6歳になった宙ちゃんは、夫の仕事の都合でマレーシアに行くことになった母親から、実母である(自分のことしかできない)ママのもとに移ることを決断する。この長編小説は、そんな宙の生きる5つの時代が描かれる。 第1話であ . . . 本文を読む
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神戸遥真『笹森くんのスカート』

2022-08-15 07:55:53 | その他
『恋ポテ』シリーズの神戸遥真がこういう青春小説を書いたというのは驚きだ。甘いだけの作品ではなく、明確なテーマの下で、でも、彼の良さを存分に生かした作品を作った。これは高校1年生、5人の男女を描く短編連作スタイルの長編だ。 きっかけは2学期の始業式。笹森くんがスカートをはいて登校してきたこと。ジェンダーフリーの制服導入で問題はないはずなのだけど、男の子のスカートという初めてのことにクラスメートは戸 . . . 本文を読む
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2022 HPF

2022-08-12 12:04:37 | 演劇
今年のHPFは7月22日から8月4日まで、3会場で13本の芝居が上演された。なんと今回はその半分以上である7作品を見ることになった。依頼された最初の予定よりも多い。昨年はたったの2本だったから、これは大躍進だ。(余談だが初期の頃は、連日3本とかで、全体も20本くらいあり、そのすべてを講評委員は見ることが義務付けさせていて大変だった。でもあれはあれで楽しかったけど)今年、僕は時間に余裕ができた。その . . . 本文を読む
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ハコボレ『世別レ心中』『片生ひ百年』

2022-08-11 20:33:06 | 演劇
久々に前田隆成の芝居を観る機会を得た。彼の「古典落語×独演」シリーズも初めて見る。この5年間で8作品も上演していたようだ。この2年は本拠地も東京に移している。そして今回が久々の大阪凱旋公演になるという。東京で上演した2作品を同時上演する。彼はウイングカップに2度参加している。ハコボレとしての第0回公演と第2回公演としてである。ウイングは彼にとってスタート地点だ。ここから彼の演劇が始まっ . . . 本文を読む
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大石大『死神を祀る』他2冊

2022-08-11 18:28:01 | その他
今週は『百花』に続いて、さらに死を扱う小説3連発となった。そんな3冊の中ではこれが一番タッチは軽いけど、それでも認知症の母親への対応とか、それなりにリアル。身につまされる。この手の小説が最近多いのは、それが今では誰もが向き合う現実だからだろう。それとどういうふうに対応すべきなのかを様々な小説が提示してくれる。 これは最初はファンタジーとして読み始めたのだが、設定自体はありえないけど、もしそれがあ . . . 本文を読む
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『3D彼女 リアルガール』

2022-08-11 17:40:30 | 映画
先日見た『未成年だけどコドモじゃない』があまりに面白かったので、改めて英勉監督の見ていない過去作を見ることにしたら、当たりに出合えた。それがこの映画だ。これに先立ち同じ中条あやみ主演『ウソコイ』も配信公開が始まったので見たのだが、あれは惨かった。同じように奇想天外な内容の学園ドラマなのだが、その差は歴然としている。どちらかというと、『ウソコイ』のほうがお話は面白いのに。(どうしてこうなるのか!)あ . . . 本文を読む
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小砂川チト『家庭用安心坑夫』

2022-08-11 09:12:04 | その他
今年の芥川賞候補になった作品だ。受賞した高瀬作品のほうが面白いけど、これはこれで悪くはない。幻想的な作品なのだが、後半何が何だかわからなくなる。説明的な展開はいらないけど、読者をつきはなすのはどうだかなぁ、と思う。夫が彼女の出奔を促すのはなぜか。彼は何を恐れたか。行かないほうがいいというのは、結果的には明らかに行かそうとするのと同じで、だから彼が促したと理解する。では、その理由は何?  わけのわ . . . 本文を読む
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『今夜、世界からこの恋が消えても』

2022-08-07 12:00:38 | 映画
この映画は、この夏の1ヶ月でなんと3本の新作映画が連続で公開される三木孝浩監督の作品。その最初に1本だ。3本とも傾向が違う映画で、2週間おきに公開されていく。驚きの怒濤の新作ラッシュである。いくらヒットメイカーとはいえ、凄すぎる。正直言って心配だ。才能の安売りにならなければいいのだが、とデビュー作からのファンである僕は思う。そんな不安を抱えてまずこの作品を見た。 得意の恋愛ものだ。でも、正直言う . . . 本文を読む
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『女神の継承』

2022-08-06 18:08:30 | 映画
ホラー映画は大好きだった。だいたい『エクソシスト』から始まったのだ。僕が映画に嵌ったのは。中学の時だった。前売り券が余ったからいかへんか、と友人に誘われて行った。怖い映画は苦手だったのに、仕方なく付き合いで。忘れもしない梅田東映パラス。それまで映画は近所の2番館にしか行ったことがなかったから、ロードショー初体験。凄かった。映画もだが、映画館という場所が。大きな綺麗な劇場。予告編が終わるとスクリーン . . . 本文を読む
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川村元気『百花』

2022-08-06 17:26:30 | その他
川村元気がこんな小説を書いていたことは知らなかった。これまでの作品はすべて発売後すぐに読んでいるのに。2019年5月に出版されていた。かまり前ではないか。映画化され本人の劇場用長編初監督作品として9月9日に公開されるから本屋さんに文庫が大々的に並んでいるので知った。(この公開日って、『百花』にちなんでなのか?) 内容を見て驚く。認知症の母親の介護を扱う話。この本が出版された時期って僕が母親の介護 . . . 本文を読む
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『戦争と女の顔』

2022-08-06 13:06:26 | 映画
ロシア映画とウクライナ映画がどんどん公開されている。そしてそれは戦争をテーマにしている作品ばかりだ。しかも、出来がいい。というか、切実な作品ばかりだ。そんな中でもベストは『インフル病みのペトロフ家』だ。だが、あれは素晴らしい作品だったが直接戦争を描いたわけではない。そこでこの作品だ。この作品は凄い。直球勝負だ。でも、ウクライナとの戦争の話ではない。 1945年。戦争が終わった直後が舞台だ。さすが . . . 本文を読む
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市岡高『宇宙は続くよどこまでも』

2022-08-06 12:35:06 | 演劇
たまたまだろうけど、これが今年のHPFのフィナーレを飾る作品になった。50分程度のささやかな作品なのだろうと勝手に思い込んでいたら、なんと80分の長さ。しかも、オリジナル。見る前は「大丈夫なのか、」と思う。(実は、コンクールかなんかで上演された既成台本か、と思っていた。でも、作、演出が同一人物だったので、オリジナルだという事は見ればすぐにわかる。それくらいに何も考えず、期待もしていなかったというこ . . . 本文を読む
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