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映画・演劇のレビュー

劇団ひまわり『星みる子どもたち』

2025-08-28 20:40:00 | 演劇
戦後80年をテーマにしたミュージカルである。なんと70人に及ぶ子どもたちを中心にしたキャストが舞台上に登場する。あの戦争がなんだったのかを問いかける。今、子どもたちの未来のために、何ができるのか。戦争は遠い昔話ではなく、目の前にある現実だ。ひとりひとりがどう向き合うか、それが未来を作る。そんな想いを込めて大人たちも子どもたちもそれぞれがこの作品に臨んでいるはず。お芝居を演じることで戦争について考え . . . 本文を読む
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佐原ひかり『ネバーランドの向こう側』

2025-08-28 17:04:00 | その他
タイトルに惹かれて読み始めた。初めての作家だな、と思ったが、巻末の著者略歴を見ると、読んだ本のタイトルがあった。『鳥と港』の人だった。あれはいい小説だった。だから今回も期待できる。連載時これは『天国よりも、どこへでも』というタイトルで連載されていたようだ。単行本化した段階で改題したらしい。オリジナルタイトルもなかなか素敵だと思う。お話は切ないけど、さりげない。事故で両親が同時に亡くなった。ひとりぼ . . . 本文を読む
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小川洋子『サイレントシンガー』

2025-08-28 04:31:00 | その他
これは小川洋子6年振りの新作長編だということだ。そうかぁ、もうそんなに時間が経っているのか、と思う。最近ますます時間が経つのが早い。物忘れも早い。歳を取るってこういうことなのか、と改めて実感する。まぁそんなことはこの小説とはまるで関係ないけど。ということで、本作である。素晴らしい作品だった。こんなにも静かで、心に沁み入る作品はなかなかないだろう。だからゆっくり噛み締めながら味わって読む。リリカの歌 . . . 本文を読む
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『大統領暗殺裁判』

2025-08-28 04:19:00 | 映画
『16日間の真実』というサブタイトルが付く。なんだか安直過ぎた。だからあまり食指はそそられない映画だったけど、友だちと会うまでの時間潰しのために見た。選択枝はこれともう1本。究極の選択。昨年傑作『ソウルの春』を見ていたから、同じ事件の前編になる出来事が描かれることに心惹かれて見ることにしたが、失敗した。あまり面白くない。1979年、10.26韓国での大統領暗殺事件。その直後の裁判が描かれる。フィク . . . 本文を読む
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『蔵のある街』

2025-08-27 14:09:00 | 映画
こんな映画を待っていた。これは懐かしい昔ながらの古いタイプの日本映画だ。そして、ここには特別なことは何もない。だからいい。(あの花火大会は特別だけど)『あの日のオルガン』を撮った平松恵美子監督作品による最新作。岡山県倉敷市、美観地区(とてもいいところだ。有名な観光地だけど、静かで)を舞台にした2人の高校生たちと彼らが大好きな同級生の女の子、そして彼女の自閉症スペクトラムの兄、彼ら4人のひと夏の日々 . . . 本文を読む
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櫻いいよ『あの日のアオハルと、待ち合わせ』

2025-08-27 07:25:00 | その他
櫻いいよの小説を読むのは初めてだ。これも通勤電車用で借りた文庫本。彼女の『交換ウソ日記』の映画化作品は見ている。桜田ひよりが主演した。彼女の出る映画はハズレがない。この夏の一番の作品、『あの夏の星を見る』だけでなく、傑作『バジーノイズ』もそうだった。さすがにもう高校生は厳しそうだが、この小説もぜひ彼女で映画化して欲しい。それくらいに爽やかで素敵な小説だった。と、書きたいところだが企画の意図が空回り . . . 本文を読む
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王谷晶『ババヤガの夜』

2025-08-24 13:39:00 | その他
先日見たアクション映画『バレリーナ』もこの小説くらいのお話があればもっと面白い作品になったのに。シンプルな話だけどかなりドキドキさせられた。冒頭の暴力はかなりのインパクトがある。若い女性が圧倒的な数のヤクザたちに暴力を振るわれている。だけど彼女は強い。この辺は『バレリーナ』と同じだけど、リアリティが違う。この先の展開も面白い。彼女は問答無用でヤクザの娘のボディガードにさせられる。逃げ出すことはでき . . . 本文を読む
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谷川俊太郎『行き先は未定です』

2025-08-24 06:24:00 | その他
これが最後の谷川詩集。最晩年の詩と言葉にこれまでの詩集からの作品を散りばめて、谷川俊太郎の92年を顧みる。92歳まで生涯現役で詩を書き続けた。そのたどり着いた境地。行き先はわからない。この先、谷川さんはどこに行くのか。(亡くなった後!)10代の頃に書いた第1詩集『二十億光年の孤独』と40代で書いた『夜中に台所でぼくはきみに話しかけたかった』(1975)が一番好き。今回もそこからたくさん(少し)引用 . . . 本文を読む
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遊気舎『伝票と弾丸』

2025-08-23 17:45:00 | 演劇
今回は久々に長尾譲二の台本である。演出はもちろん久保田浩。とてもテンポよく軽やかなエンタメ作品だ。舞台上をたくさんの人たちが右往左往する。15人に及ぶキャスト。しかも全員が二重人格? オフィスを舞台にした社内の内紛が一瞬で西部劇の世界に切り替わる。そこにはルールなんてない。経理部の遥香(要子飴)は部下の失敗の尻拭いをするために企画部に出向く。そこにOK牧場の決闘に向けて、ドグ・ホリデーを探して、さ . . . 本文を読む
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町田そのこ『月とアマリリス』

2025-08-23 08:50:00 | その他
町田そのこによる初の犯罪ミステリー小説。北九州の山中で見つかった白骨死体。さらには古いアパートの一室から出た腐乱死体。このふたつの殺人を追う。自分の書いた記事のせいでひとりの青年が自殺に追い込まれたと思い心を病んだ元フリーライターが、再起をかけて再び事件に挑む。『愛に従っておけばしあわせになれる』そこには、そんなバカな、とは言い切れない切実さがある。愛は幻のようなものだけど、縋りつきたい気持ちもわ . . . 本文を読む
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朝比奈あすか『温泉小説』

2025-08-23 04:51:00 | その他
このシンプルすぎるタイトル通りの温泉を舞台にした短編小説が6つ。それぞれの理由がある6人による癒しのひとときを描く。だけど朝比奈あすかだから、ただのほっこり小説ではない。最初の『女友達の作り方』は32歳のおひとり様。派遣10年、事務職。現在は無職の女性が温泉ひとりさま日帰りバスツアーに参加する話。お客さんはみんな高齢者女子ばかり。周りに距離感を抱いて過ごす一日。だけどひとりのマイペース女性に出会い . . . 本文を読む
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『チャオ cha O』

2025-08-22 17:44:00 | 映画
夏休みの子ども向けアニメーション映画だと舐めてかかったらビックリする。これはまさかの映画だ。こんな大胆な映画を平気で作って公開する。だけど(もちろん)全く人は入らないから公開2週目から早くも朝イチのみの上映。しかもお客は僕ひとりだった。人魚姫のお話だけど、彼女がまさか、、、だけど、そんな彼女がこんなにも愛しくて。人はまず外見から判断する。見た目は大事だけど、それが一番ではないこともわかっている。だ . . . 本文を読む
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『バレリーナ』

2025-08-22 16:10:00 | 映画
キアヌ・リーブス主演の『ジョン・ウィック』シリーズ、スピンオフ作品。父親を殺された復讐に燃える女性スナイパーが主人公になる。あまりに単純な展開に啞然とする。ここまでお話がなくていいの? 最初から最後までアクションシーンのつるべ打ち。お話はない。ジョン・ウィックの世界観をそのまま引き継いで、そこに父の後を継いで殺し屋になった彼女が組織を裏切っても復讐を遂げようとするのだが、説得力ゼロの展開。父の死か . . . 本文を読む
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瀧羽麻子『妻はりんごを食べない』

2025-08-21 20:34:54 | その他
訳もなく妻が出奔した。もう44日目になる。というところから始まる。彼女に何があったのか。わからない。その後時間は前後する。ルールはないが、一応1日目から始まるが、妻が家を出て何日目という表記と共に淡々と語られる。毎日ではなく、必要な記述だけを丁寧に追う。そこには不安がある。だけど最初は気にしない振りをしている。やがて44日を過ぎた。妻の実家から、昔妻が住んでいた青森に。仲の悪い義弟とふたりで。そこ . . . 本文を読む
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緒乃ワサビ『記憶の鍵盤』

2025-08-21 07:21:00 | その他
新潮文庫の本を読むなんて久しぶりだ。しかもこんなイラスト表紙の本である。新潮文庫NEXというシリーズらしい。電車用に読み始めた。高校生を主人公にした軽い青春小説て、暇つぶし程度の認識だからあまり期待はしない。細切れで読んでも大丈夫ならそれだけでいい。だけどこんな読書でもたまに思いもしない傑作に出会えることもあるから、侮れない。主人公は高3。夏休み、信州(軽井沢?)のペンションでバイトすることになる . . . 本文を読む
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