習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『戀戀風塵』

2024-07-14 12:56:00 | 映画
台北に行く飛行機の中で久しぶりにこの映画をほんの少しだけ見た。なんとなく、冒頭の20分までを見たのだ。機内の映画リストにこんな古い映画が入っていて驚く。冒頭のシーンが大好きだったからついつい見たけど、デジタルリマスター版で、きれいな映像に復元されていてうれしい。それだけにできることならラストまで見たかった。台北に着くのが遅くなってもいい。だけど、無情にも着陸体勢に入ったというアナウンスが流れてくる . . . 本文を読む
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2024年上半期映画ベストテン

2024-07-11 07:14:00 | 映画
1月から6月までで劇場で見た映画は69本。(配信は96本)これはその中でのベストテン。(配信は除く)アニメがベストワンだなんて、滅多にないこと。それくらいにあの作品は凄かった。前後編で4時間の大作だけど、まさかの展開、怒濤の釣瓶打ち。そんなことが、という唖然が続く。これは文句なしのベストワンだ。日本映画①デッド・デッド・デーモンズ・デデデデデストラクション 前章、後章②夜明けのすべて③バジーノイズ . . . 本文を読む
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2024年上半期 演劇ベストテン

2024-07-11 07:09:00 | 演劇
今年は久しぶりに(と言っても3年振りだが)3ヶ月だけどフルタイムで働いたから、芝居の本数が減った。4月からは週3にしても増えない。公演案内の連絡も大幅に減少して、見たい芝居も少ないからか?そんな中、久しぶりの武田操美と小石久美子のマシュマロテント『蛇含草ホテル』が素晴らしかった。ただ、今年は6月までたったの34本しか見ていない。その中でのベストワン。だけど簡単にベストテンが選べるくらいにクオリティ . . . 本文を読む
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2024年上半期 読書ベストテン

2024-07-10 22:12:00 | その他
2024年上半期の読書は160冊に及ぶ。その膨大な本の中から10冊を選ぶなんて不可能だ。しかもそれに順位をつけるなんてもうあり得ない。しかもほとんど内容を忘れてるし。というわけで、これはただのお遊びです。面白い本は100冊はある。①うらはぐさ風土記(中島京子)②椿の恋文(小川糸)③今日もピアノ、ピアーノ(有本綾)④星を編む(凪良ゆう)⑤方舟を燃やす(角田光代)⑥それでも世界は回っている3(吉田篤弘 . . . 本文を読む
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加納愛子『かわいないで』

2024-07-10 08:31:00 | その他
加納朋子だと勘違いして借りてきた。お笑い芸人のAマッソの加納という人が初めて書いた中編小説2本立。  『黄色いか黄色くないか』の主人公の唯は、お笑いが大好きで高校卒業後、お笑いライブハウスで働いている。そこにやってくるたくさんの無名の芸人たち、そして劇場スタッフとの交流が描かれる。自分がよく知っている世界を丁寧に慈しみ描く。もう1作はタイトルにもなっている『かわいないで』。高校生の日常 . . . 本文を読む
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『野球部に花束を』

2024-07-10 04:40:00 | 映画
高校野球の地区予選が始まった。夏休みがやってくる。僕は昨日で今期の授業を終えて、今日から一足早く夏休みに突入する予定だったけど、成績表にミスがあり、もう一日学校に行く。実は来週にいくつかまだ授業があったけど、旅行を入れてしまったから自習にすることに。さぁ、暑い夏。この映画を見ながら、こんな時代錯誤の野球部は今はもうないはず、と思いつつも、いやはや(誇張はあれども)今だって「あるあるな」のかもしれな . . . 本文を読む
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ほしおさなえ『言葉の園のお菓子番 未来への手紙』

2024-07-09 18:10:00 | その他
なんともう5冊目となる。毎年新刊が出る。一葉は連句を始めて3度目春を迎えた。蛍の就活、新しい出会い。初めて文芸マーケットに行き、文芸なのにコミケのようなスケールに驚く。年に2回の開催には、なんと1万人がやって来るという。   連句から始まって、それがさまざまな出会いにつながり、また連句に戻っていく。父の坂道の写真。コンテストで受賞した自分史上最高の夕焼け。写真とエッセイのコラボって、 . . . 本文を読む
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小林エリカ『女の子たち風船爆弾をつくる』

2024-07-09 17:05:00 | その他
昭和10年から終戦、戦後までの日々を描く。宝塚歌劇団の少女たち。それを見守る少女。ふたつの視点から客観的にあの頃が描かれていく。  お話は、「わたし」が小学校1年生になるところから始まる。宝塚の人たちの日々と同時進行で幼い「わたし」の日々が描かれていく。1年から丁寧に1年ずつ歳を重ねていく。同時に日本は戦争の泥沼に陥っていく。彼女は「わたしが一番きれいだったとき」を見失う。やがて高等女 . . . 本文を読む
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沢木耕太郎『心の窓』

2024-07-09 16:10:00 | その他
なんともシンプルなタイトル。そして内容はもっとシンプル。一枚の写真と500字程度の短文。それは写真の光景を説明しているもの。それを見開き2ページに収める。旅先での一枚であり、さりげないスケッチ。『旅の窓』の続編である。   改めて、これっていいなぁ、と思ったから、僕もマネをしてみよう。インスタで一枚の写真に200字程度の短文をつけよう。(インスタで500字は長い。たぶん)沢木さんのマ . . . 本文を読む
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『ブータン 山の教室』

2024-07-09 07:08:00 | 映画
映画が始まって30分になるのにまだ村には辿り着かない。まる一日バスに乗り、たどり着く村からはさらに徒歩で6日。この摑みの部分から一気にお話に引き込まれていく。これはヒマラヤ山脈の標高4800メートルにあるという実在する村ルナナを舞台に、都会から来た若い教師と村の子どもたちの交流を描いたブータン映画だ。だけどよくあるハートウォーミングではない。まるでドキュメンタリーのような客観的なタッチで村の生活が . . . 本文を読む
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演劇集団⭐︎邂逅『藤裏葉』

2024-07-07 15:00:00 | 演劇
今年も邂逅は春演に参加する。しかもコロナ禍で延期になっていた作品に満を持して挑む。これは4年前に上演されるはずだった。ようやく日の目を見ることになった。実に華やかな舞台である。十二単ではなく、着物でさえないオリジナルの衣装で着物の艶やかさ、鮮やかさ、華やかさを表現する。さらにはミュージカル・スタイルで歌と踊りが全編を彩る。お話は『裏・源氏物語』とでも呼ぶべき内容で、頭中将が主人公。もちろん中村多喜 . . . 本文を読む
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『ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー』

2024-07-07 05:50:00 | 映画
シリーズ第2弾だが、明らかに前作からパワーダウンしている。もともとこれは低予算の脱力系アクション映画だったけど(前作を見た後このブログには感想も書いてない。忘れただけでわざとではないけど)今回は前作のスピンオフって感じで、前作のオマケみたいな映画に仕上げている。これはある種確信犯ではないか。ここまでしょぼい映画にしなくていいのにわざとしている。阪元裕吾監督は遊んでいる。  小さな話で、 . . . 本文を読む
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『フェラーリ』

2024-07-06 17:10:00 | 映画
マイケル・マン8年振りとなる新作。しかも彼にとっては念願の企画。ということで、これをまず見ないことにはこの1週間は始まらない。彼の『ヒート』は伝説の傑作である。3時間のヒリヒリする刑事アクション映画で、デ・ニーロとアル・パシーノの代表作の1本だという事は誰もが認めることだろう。そして今日、さらなる傑作に出合うことを期待して劇場に向かう。とても渋い映画だった。派手なカーレス映画ではない。重厚な人間ド . . . 本文を読む
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平中悠一『シティポップ短篇集』

2024-07-06 02:30:00 | その他
80年代に一世を風靡したシティポップ小説。おしゃれな都市小説は時代に受け入れられて、やがて飽きられて消えて行った。軽やかで優しい夢のような時間。だけど夢はやがて醒める。作家で学者でもあり、あの時代を牽引したひとりでもある平中悠一があの時代を振り返り検証する。   まず片岡義男や山川健一。そして懐かしい川西蘭や原田宗典。銀色夏生の本はどこの書店に山盛り並んでいた。だけどなぜか今ではあま . . . 本文を読む
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栗栖ひよ子『夕闇通り商店街 純喫茶またたび』

2024-07-05 18:19:00 | その他
シリーズ第3作みたい。『コハク妖菓子店』、『たそがれ夕便局』に続く作品だけど、短編連作で長篇ではないからこの本から読んでも問題はない。たぶん。   最初の2篇を読んで少しガッカリした。お決まりのパターンに終始してこの調子で6篇はツライなぁと思う。最近見たドラマ(『からかい上手な高木さん』と『僕の妖怪ガールフレンド』)と同じように2話でやめようと思うけど、なんとかもう1篇読むことにした . . . 本文を読む
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