はしぐちしんの1年半ぶりの新作。でも、前作は『ムイカ』の再演だったから、もっと久々、ということになるのか。それはさて置き、コンブリ団は来年10周年を迎えるらしい。当日パンフの挨拶文で知る。今回が第7回公演。実にマイペースだ。10周年だからといって何もしないかもね、と書く。そんな風に、はしぐちさんは今回も自由自在で、絶好調だ。
自分のスタイルに縛られることなく、手に入れたこのスタイルでどこまで . . . 本文を読む
これはとても痛ましい映画だ。ただの魚屋のオヤジが、TVのバラエティ番組のオーディションを受けて、その気になる。自分もスターになれると夢見て、気づくとすべてを失ってしまっている、という話。妻がいて、子供たちがいる。ささやかだけど幸せな人生。なのに、現実を見失って夢の世界の住人になる。しかし、彼が生きているのは、この現実で、夢の世界はそこには訪れない。マフィアの抗争を描く大作『ゴモラ』を撮ったマッテ . . . 本文を読む
完全に前作の続き。あの後、ふたりはどうなったのかが描かれる。前作を読んだ時、最初はあまり面白いとは思わなかったけど、だんだんこの作品の世界に嵌ってきて、ページを繰るスピードが上がって行き、一瞬で読み終えた。よく出来たTVドラマを見ている感じ。別にどうってことはない小説なのだが、読ませるのだ。しかも、書店員の話なので、とても身近な気分にさせられる。(と言っても、自分が書店員なのではない。本が身近な . . . 本文を読む