習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『走れ、T高バスケット部』

2018-11-12 20:55:01 | 映画
 大量生産される高校生ものの青春映画の1本。もうこのジャンルは観客に飽きられてしまったのに、まだまだどんどん量産されていく。鉱脈だと思い企画したもののもうブームは去っていたのだ。なのに、作った以上公開しなくてはならない。でも、当然劇場は閑古鳥が啼いている。(なつかしい言い回しだ)その悪循環はまだまだ続く。   そういえば、この映画自体もなんだか懐かしい映画だ。昔、こういうタ . . . 本文を読む
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『ビブリア古書堂の事件手帖』

2018-11-05 22:01:15 | 映画
  三島由起子監督がこういうエンタメ映画にチャレンジするということで期待した。タッチは抑えた地味めで悪くない。だけど、お話の方があまりといえばあんまりな展開で、さすがにこれではついて行けない。古書を巡るミステリーだと思って見ていたのに、お話が完全に嘘くさくて乗れない。鎌倉を舞台にして、雰囲気自体は悪くないだけに残念だ。 祖母の死から始まって彼女の残した古書を巡るミステリーが展開するの . . . 本文を読む
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『search/サーチ』

2018-11-03 21:21:26 | 映画
これは大胆極まる映画だ。こういうアイデア先行の映画は後半になると、どうしても尻すぼみする傾向にあるのだが、これは最後まで見事な仕掛けを施してある。あっと驚く展開で、呆然とする。そこまで考えたのか、とシャッポを脱ぐ。参りました、と言うしかない。だが、それが感動には至らない。アイデアの凄さ、というレベルで納得させられる。 だけど、それだけ。映画としてどうこうとは思えない。これとよく似た感じの感想を抱 . . . 本文を読む
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『デス・ウィッシュ』

2018-11-02 21:14:37 | 映画
まだ映画を見始めてまもない頃の話だ。チャールズ・ブロンソン主演の『狼よさらば』を見た。たぶん。実をいうと、もう今では記憶は曖昧なのだ。押し入れにある「映画ノート」(中学生の時から毎年1冊ずつその年に見た映画を記録している)でも引っ張り出したならわかるかもしれないけど、あまりそういうことはしたくない。忘れたことは忘れたままでいい。 もう40年以上前で、自分がまだ中学生から高校生になったくらいの頃の . . . 本文を読む
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『億男』

2018-11-02 20:49:24 | 映画
とてもよく出来た寓話になっている。最初は少し嘘くさくて鼻に付くが、わざとこういうタッチで見せようとしているのだということがわかると、この映画のスタンスに乗ることで気持ちよくこの物語の世界で遊べる。リアルなんか最初から目指してはいないから、何を伝えようとして、この人たちをここに登場させるのかを、のんびりと感じながら見たならいい。   最初の男(あのわざとらしい付け髭としゃべくりでやりた . . . 本文を読む
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『覚悟はいいかそこの女子』

2018-10-21 08:12:59 | 映画
こういうつまらない映画を見るのは、そこに『寝ても覚めても』の「唐田えりか」がいるからだ。あの子はなんだったのだろうか、ということを確認したくて、もう1本他の映画を見てみたい、と思ったところに、どんぴしゃで彼女の2本目の主演映画が公開されるのだから、それを見ないわけにはいかないだろう。しかも、監督はこういう少女漫画の映画化からはてしなく遠い世界にいる井口昇である。あの際物映画を連打する彼が東映映画で . . . 本文を読む
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『1987 ある闘いの真実』

2018-10-20 22:22:52 | 映画
最初は何が描かれているのか、それさえよくわからなかった。事件を巡ってのめまぐるしく変わるいくつものシーンに翻弄される。事件そのものは明白である。警察が取り調べでひとりの青年を殺した。そのことはわかっても、誰が誰だかよくわからないくらいにたくさんの人たちが続々と登場してきて、それがリレー式になっていて、ストーリーを追うだけで手いっぱい、後半になり、ようやく映画のスタイルが頭と体に入ってきて相互の関係 . . . 本文を読む
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『きみの鳥はうたえる』

2018-10-19 20:49:01 | 映画
公開最終日でようやく見た。9月から上映されていたのに、見れないまま、今日に至る。もう諦めていたのだが、たまたま時間が取れたので劇場に行く。期待半分、不安半分。初めての監督の映画はいつもそうだ。先日の『寝ても覚めても』もそうだった。手の内が見えないから、ドキドキする。しかも、評判がとてもいいから、余計に不安になる。本作も同じパターンだ。『ハッピーアワー』で大評判になった濱口竜介監督の商業映画第1作だ . . . 本文を読む
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『コーヒーが冷めないうちに』

2018-10-16 21:55:33 | 映画
  原作小説を読んだときに、「これはまるで舞台劇のようだな」と思った。で、調べるとやはり小劇場演劇のノベライズ。それを今度は映画にする。正直言ってこれは難しいと思った。リアリズムの映画ではこの作品世界を支えきれない。そのままやれば空々しい映画にしかならないはずだ。嘘くさいお話は演劇というフォーマットの中でなら機能するが、映画という現実世界をベースにする世界では、乗り切れないものになるこ . . . 本文を読む
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『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』

2018-10-16 21:52:42 | 映画
  声帯ドーピングにより大きな声を出せるようになったロックミュージシャン(阿部サダヲ)と、自分への自信のなさから小さな声でしか歌えないストリートミュージシャン(吉岡里帆)がたまたま出会い、なんかわけのわからない大冒険を繰り広げることになる映画。夢を実現した男と、夢を追いかける女。声を失ってしまいつつある男と、夢を信じようとしない女。成功した男と、埋もれていこうとしている女。中年男と、若 . . . 本文を読む
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『寝ても覚めても』

2018-10-13 16:28:02 | 映画
こんなにも後味の悪い映画だとは思いもしなかった。終盤の朝子の突然の行為だ。この映画を見た誰もがそれには驚いたはず。その後の展開もまさかの、まさかだ。ラストシーンまで一気に。河を眺めるふたりの姿を捉えたあのなんともいいようのない幕切れを見た後、暗転してエンドタイトルが流れても、これで終わりなのか、という暗澹たる想いが胸を支配する。ほんとうにこれでこの映画は終わるのか、信じられない気分のまま、席を立つ . . . 本文を読む
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8月から10月にかけてDVDで見た映画

2018-10-13 11:03:08 | 映画
8月から10月にかけてDVDで見た映画は、23本。玉石混淆だが、いずれも見逃したままで終わらせたくない映画を選んだ。でも、時間がなくて、まったく感想も書いていない。   一番面白かったのは、トム・フォードの『ノクターナル・アニマルズ』だ。この緊張感はただごとではない。2位はハネケの『ハッピーエンド』。あの衝撃のラストにはのけぞる。3位はオゾンの『婚約者の友人』。最後までどうなるか、先 . . . 本文を読む
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『食べる女』

2018-10-11 20:21:50 | 映画
筒井ともみによる女たちの食を巡る寓話。こういうファンタジーがあればいい。そこは疲れた体を癒してくれる優しい場所。そこでは「おしいい」が待っている。気の置けない仲間との楽しい時間。世代も違うけど、おいしいものが大好きな女たちが集まり、みんなで食べる。飲む。喋る。仕事をして、恋もして、人生を謳歌している。でも、ひとりではなんだか寂しいから、みんなでおしいいものを食べる。そうすると、なんだか元気になる。 . . . 本文を読む
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『あの頃、君を追いかけた。』

2018-10-08 17:42:02 | 映画
  こんな絵空事のような、所詮きれいごとでしかない「青春」は映画の中にしか存在しない。それを重々承知の上でやってしまおうとした。これは映画なのだからとことんやってしまおうではないか、という作り手側の開き直りが心地よい。そう、やるのなら、とことんやるべきだ。ファンタジーにすらならないくらいに嘘くさい。メルヘンだな、これは、と思う。だがこの映画はそれを真摯に丁寧に見せてくれる。妥協や手抜き . . . 本文を読む
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『響』

2018-10-07 08:38:05 | 映画
  『となりの怪物くん』に続いて今回もとんでもない怪物くんのお話だ。月川翔はこの過激な主人公を実にクールに見せてくれる。シビれる。まぁ、こんな女子高生はいないけど、もしこんな人間がいたなら面白い。(まぁ、それは「映画の中でなら」ということだが。だって自分の隣にいたら、これは困る!)周囲なんか見ない。目の前だけを見て、本気でダメなものはダメと、断固潰していく。   15歳の . . . 本文を読む
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