習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『すべては君に逢えたから』

2014-10-31 22:34:29 | 映画
昨年クリスマスを当て込んで公開したラブストーリーなんだが、空前の不入りでシーズンを待たずして劇場から撤退を余儀なくされた作品。クリスマスを描く映画が当日までもたないなんて、普通ありえないことだ。 2014年に開業100周年を迎える東京駅を舞台にした映画だ。リニューアルした東京駅の新駅舎が映画の中心に位置する5組のカップル(あるいは、シングルの人も含む)の6つのお話(どう考えても僕は5つの話だとし . . . 本文を読む
コメント   トラックバック (1)

林真理子『下流の宴』

2014-10-31 22:23:56 | その他
図書館で借りてきていながら、なんだか食指がそそられない。1か月以上机に積んでいた。さすがに、もうあかんやろ、と思い、返却しようとしたのだが、せめて30ページくらいは読んでから返そうと思い読み始めたら、大丈夫だった。というか、かなり面白いし、どんどん読めて3日で430ページ読み切れた。林真理子なので、つまらないわけはないのだが、それだけに、それ以上、のない本をわざわざ読むのも億劫で、先に他の本を1 . . . 本文を読む
コメント

『鉄くず拾いの物語』

2014-10-30 22:24:54 | 映画
「こんな映画を作るのか!」それはあきれたのではない。衝撃でもない。ただただ、驚きなのだ。74分という上映時間は、ただ、そこにある事実をそのまま指し示しただけ。だが、その事実は重くつらい。 ドキュメンタリータッチの映像は、主人公たちにただ寄り添うだけ。(主人公である夫婦は実際のモデルになった事件の当事者のふたりが演じた) 淡々としたその描写は、この世界のかたすみで、今現実に起きていることに見える . . . 本文を読む
コメント

『危険な関係』

2014-10-30 22:23:57 | 映画
ホ・ジノがなぜ、こんなただの恋愛ゲームを映画にしたのか、よくわからないけど、彼のことだから、きっとそこにも何らかの意味を見出したのに違いないと思い、それが「どこ」にあったのかが知りたくて、この映画を見た。というか、ホ・ジノの映画だから、それだけで絶対に見たかった。公開時にちゃんと劇場で見るつもりだったが、タイミングが合わずに断念しただけ。 でも、このラクロの小説の映画化というのは、やはりさすがに . . . 本文を読む
コメント

『ジャッジ!』

2014-10-30 22:22:55 | 映画
今年1月に公開された映画なのだが、DVDになっていたので、借りてきた。妻夫木聡と北川景子主演のコメディタッチの作品で、フジテレビと松竹製作。中規模クラスの作品だが、もしかしたらそこそこ楽しめるかも、と期待した。しかし、これがとんでもないシロモノで、今年見たすべての映画の中でもワーストワンに堂々と押す出来だった。どうすればこんなにも酷い映画が作れるのか、僕には想像を絶する。 笑えないだけではなく、 . . . 本文を読む
コメント

A級Missing Link『Moon guitar』

2014-10-27 21:08:39 | 演劇
この夢のような時間に酔う。これはハードボイルドだ。現実ではない。夫はソファで居眠りをしている。その耳もとで、男と女が会話をしている。それは彼の夢の中の情景だ。だが、その男は月琴の修理のために、夫のもとを訪れてくる。夢が現実に浸食してくるところから話が始まる。 ある夫婦の物語だ。もうすぐ子供が生まれる。彼らの時間が大きく変わる。そのことに、彼らは戸惑っている。出産を控えた妻(横田江美)と、体調 . . . 本文を読む
コメント

『楽隊のうさぎ』

2014-10-27 21:07:43 | 映画
 あの小説をこんな方法で映画化するなんて、思いもしなかった。いや、鈴木卓爾なら、きっと思いもしない方法でこれを映画にする、とは思った。そして、この手があるのは、たぶん、わかっていた。だが、これは困難を極める。だが、彼はそれでいく。そうする。それが彼のやり方だからだ。  この小説は、先週読んだところだ。そのことは先日書いた。この原作にはお話がない。ドラマチックなものにも十分なるようなお話なのに、そ . . . 本文を読む
コメント

『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』

2014-10-24 23:30:58 | 映画
 シリーズ第3作は、なんとハリソン・フォードが参戦。どこまでもエスカレートする豪華スター夢の競演シリーズ。しかも、今回は敵役にメル・ギブソンを起用。(前回のジャン・クロード・ヴァンダムでもなかなか、と思ったけど)どこまでも豪華に1枚看板のアクションスターを湯水のように使う。  「ありえない!」も、もう3度目となると、さすがに驚かない。またやってるよ、くらい。ド派手なアクションシーンのつるべ打ちに . . . 本文を読む
コメント

『モンスターズ MONSTERZ』

2014-10-24 23:30:06 | 映画
 来月にDVD発売されるようだ。この夏、期待して見に行った。で、がっかりして、書く気もしなかった映画だ。せっかくのDVD公開なので、思い出しながら、少しこの映画について書きたい。  中田秀夫監督は信用している。『リング』1本で、彼はホラー映画の巨匠になった。その後も、たくさんの傑作を作ってハリウッドにも進出した。だが、近年、まるで精彩を欠く。どうしてこんなことになったのか。彼のもとに集まる企画が . . . 本文を読む
コメント   トラックバック (1)

重松清『みんなのうた』

2014-10-24 23:15:56 | その他
文庫オリジナルとして昨年出版されていた長編。いつものことだが、安心して読めるのが重松作品なのだが、そのぶん新鮮味には欠ける。3浪をして、傷心の女の子が故郷に帰ってくる。都会にあこがれ、3年間。田舎の秀才で、東大目指して、浪人していたのだが、3度も受験に失敗した。さすがにこれ以上、東京で暮らすわけにもいかず、だが、夢もあきらめきれず、実家での4浪目を過ごす1年間を描いた。同じように都会から帰郷して . . . 本文を読む
コメント

スイス銀行『昨日、未来に行きまして。』

2014-10-22 22:24:06 | 演劇
 こういう軽いシチュエーションコメディをきちんと楽しませてくれる。無理しないけど、手を抜かない。そのバランス感覚がいい。  スイス銀行のおふたり(久野麻子、嶋田典子)は、ここに自分たちの独壇場を用意するのではなく、アンサンブルのなかに、自分たちをきちんと嵌め込んで、舞台作品としての完成度を重視する。どこに2人がいるのか、それすらもあまり気にならないし、もちろん、ゲストをことさら強調したりもしない . . . 本文を読む
コメント

遊劇体『お忍び』

2014-10-22 22:12:06 | 演劇
 今回の遊劇体はとても軽い。90分というコンパクトな上演時間もこの内容にぴったりだ。この、キタモトさんによる「遊劇体×泉鏡花オリジナル戯曲全作品上演シリーズ」の第9弾は、鏡花の最晩年の作品で、肩の力の抜けたコメディタッチの作である。いつものように幽霊や魑魅魍魎が出てきてのドロドロではない。それはそれでちゃんと出てくるけど、なんだか軽い。なんと笑える作品になっている。善悪入り乱れての大団円といういつ . . . 本文を読む
コメント

笑いの内閣『超天晴! 福島旅行』

2014-10-22 21:56:17 | 演劇
このタイトルよりも、「福島第一原発舞台化計画~黎明編~」というサブタイトルに衝撃を受けた。しかも、チラシにはちゃんと被災地の強烈な写真が使われている。そこに、イラストで観覧車やら、メリーゴーランドという遊園地のアイテムがあしらわれてある。当日パンフによると、これは「2036年にフクイチを観光地にしようという「福島第一原発観光化計画」という話」に触発された芝居だという。そんな計画があるだなんて、知 . . . 本文を読む
コメント

犯罪友の会『ほつれ髪』

2014-10-21 22:51:58 | 演劇
 こういうしっとりした芝居を作ろうとする集団は今の時代どこにもない。要するに、武田一度さんしかいないということだ。しかも、彼はそれを野外でやる。毎年難波宮に丸太で劇場を建てて、上演する。秋の夜の幻のように、劇場は現れて、芝居が始まる。そして、消えていく。空が大きく見えるのがいい。そこに幻の町が出現する。いつものパターンだ。  そこで、お話が始まる。失われた時間を慈しむ芝居だ。だが、それはただのノ . . . 本文を読む
コメント

転機予報『□のない部屋』

2014-10-21 22:33:59 | 演劇
 □がない。だから、四角、死角(あるいは「資格」かも)のない部屋。という、このタイトルにあるアイデアを、この芝居は生かしきれない。もったいない話だ。せっかくの大胆さ。それをもっと大々的に取り上げるべきだ。  生かせないのはタイトルだけではない。仕掛けられたお話の謎も、生かせないのだ。どうして、こんなふうにするのか、それすらわからない。気取った始まりかたは悪くはない。途中で話を一度リセットする、と . . . 本文を読む
コメント