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映画・演劇のレビュー

劇団息吹『夢の裂け目』

2013-12-05 22:09:28 | 演劇
 2部構成(休憩10分含む)3時間に及ぶ大作である。渾身の力作なのは、わかる。作り手の熱意がビシビシ伝わってくる音楽劇だ。オリジナル曲を多数作って、それを役者たちが歌う。関西二期会の岡崎恵子さんの指導のもと、「14曲」「19シーンで歌われる音楽劇」というとんでもない困難に挑戦した。その試み自体は立派だし、おもしろいと思うが、出来上がった作品は難しい。  軽妙なタッチで戦後の風俗をスケッチして、そ . . . 本文を読む
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『悪の法則』

2013-12-05 21:31:14 | 映画
 断片的に描かれる緊張感のある描写がやがて、ひとつの大きな物語を見せる。という感じ、のはず。なのだが、ストーリーが1本につながらないのだ。最初はそのうちクリアになるはずだ、と高を括って見ていたのだが、なんのなんの、まるでわからない。でも、シーン、シーンは凄い緊張感を湛えるから、凝視してしまう。だが、だんだん焦ってくる。こんなはずじゃない、もしかして映画から置いてけぼりにされたかも、と不安にさせられ . . . 本文を読む
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劇団レトルト内閣『ゴシップ』

2013-12-05 20:54:27 | 演劇
先日見たリドリー・スコット監督の映画『悪の法則』と同じように、よくわからないお話なのだ。あの映画は衝撃的だった。いつまでたっても話の全貌が見えないまま、気が付くと映画は後半戦に突入していた。そのうちだんだんわからない、ことに焦り出す。だが、終盤に至ってようやく理解する。この映画はわからせる気がないのだ、と。  この芝居も同じように、説明は不要だ、と思っている。一応ファンタジーのスタイルを取って . . . 本文を読む
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あみゅーずとらいあんぐる『女と男のしゃば・ダバ・だあ 〜 Blue moon夜想曲〜」 』

2013-12-05 20:53:38 | 演劇
 昨年20周年を迎えて、仕切り直しとなる今年、21年目のあみゅーずの新作は、今までの最高傑作になった。これまでのノウハウを踏襲しながら、無理なく、サラリとした手触りの作品を提示する。従来からあみゅーずは3話からなるオムニバスというスタイルが多かったが、今回パンフには7話と記載されている。しかし、見た印象では、流れるようなタッチで1本の作品を見せられた気分だ。アメリカ映画によくある群像劇のような印象 . . . 本文を読む
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