ペンギンの憂鬱

日々のうだうだ~読書と映画と酒と料理~

ジャッジメント/小林由香

2019-08-17 | 読書
大切な人を殺された者は言う。「復讐してやりたい」と。
凶悪な事件が起きると人は言う。「同じ目にあわせてやりたい」と。
犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。目には目を歯には歯を―。
この法律は果たして被害者とその家族を救えるのだろうか!?
第33回小説推理新人賞受賞。大型新人が世に問う、衝撃のデビュー作!!
(「BOOK」データベースより)

==================================
うーん。なんかエグいの読んじゃったな
心情的に訴えたいことは分かるけど。
復讐法かぁ。。
被害者遺族は、旧来の法に基づく判決か、自らの手で犯罪者から受けた被害内容と
同じ形で刑を執行できる復讐法のどちらかを選べる。
言ってみれば近未来SF的な「そんなのあり得ないよ」だけど
内容としては報復殺人と言う意味で全くあり得る話でもあり。。

被害者遺族たちの苦悩、葛藤、よく描かれていると思うけど、どうしても
深く感情移入まではできなかったかな。
自分の大切な人が殺されたら、ここまで出来るだろうか。
でも、そんなの実際にその立場にならないと1ミリも語れないよ

5つの事件を描く短編集のような形式で、「応報監察官」という、復讐法に立ち会う
役人からの目線で語られていく。
こんなやるせない仕事ないよすぐに病んじゃう。

やはり人間は心の生き物。
法律だけで何かが解決するわけではありません。
色々と考えさせられる物語でした。


☆☆

最新の画像もっと見る

コメントを投稿