ペンギンの憂鬱

日々のうだうだ~読書と映画と酒と料理~

虚ろな十字架/東野圭吾

2015-09-25 | 読書
別れた妻が殺された。
もし、あのとき離婚していなければ、私はまた遺族になるところだった。
東野圭吾にしか書けない圧倒的な密度と、深い思索に裏付けられた
予想もつかない展開。私たちはまた、答えの出ない問いに立ち尽くす。
(「BOOK」データベースより)

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一気に読みました。
やっぱり東野さんは、文体がすっと入ってくるのが素晴らしいね。
万人にそうなのか、私に合ってるのか良く分からんけど。

たまたまだけど、最近こういうテーマの小説が続いてるな。
命の重さ。
特に死刑制度についての遺族の思いは、ぐっときました

同じ事件はひとつも無いし、遺族が抱える悲しみも千差万別。
事件によってそれぞれの結末があっていいはずなのに、
行き着く所は死刑あるいは無期懲役、という同じ回答。
何人殺したか、どういう状況だったかで、裁判をせずとも大体の判決の
予想も付く。
でも、遺族にとっては、犯人は必ず死刑にならなければ意味が無い。
犯人が死のうがどうしようが、そんなことはどうでもいい。
それで亡くなった身内が戻ってくるわけではない。
けれど、死刑というのは、あくまでも永遠に続く自分達の苦しみを
整理してくれる、唯一の通過点。
死刑のただ1つのメリットは、その犯人によって、もう誰も殺されないということ。
殺人者の再犯率が高いということを考えれば、そうかもしれないなと思いました。



神戸~しあわせ~旅立ち

2015-09-24 | 日記
シルバーウィークは、毎年恒例の神戸スティールパンカーニバル!
今年は阪神淡路大震災から20年の節目、
『100人で奏でる希望のメロディ』というテーマで、全国から100人を集めての
KOBE 100PAN Projectでした。(最終的な参加者は150人程だったらしい!)

前日の19日からリハーサルで神戸入り。

とにかくすごい楽器の数!!
なんといっても、ドラム缶ですからね!
ちょっとした工業地帯よりも確実にたくさん並びますよ。
スティールパンなんてマイナーな楽器と思うけど、こうやって見ると、意外と競技人口
多いのね~

このイベントのために曲を書いてくれた、日本スティールパン界の第一人者、
原田さん直々のご指導。
私達にとっては超・巨匠で、来ていただいただけでも、めちゃくちゃ緊張

そして、メチャクチャしごかれること5時間…
久しぶりに疲れ果てたわ。部活じゃないんだからさぁ。。
とにかく、翌日の本番の体力だけは温存させてっ!


20日、本番は見事な快晴!!
お天気に恵まれただけでもありがたいと思わなければ!


とにかく、この楽器の一番の難点は、演奏ごとの楽器の積み降ろし。
こうやって見ると、まさか今から音楽やるなんて思えない図でしょ
おかげでいつも青あざだらけ。筋力もつきますわな。


さてさて、本番はやはり圧巻でした!!
こんな人数で演奏することは、まずあり得ないし、前日リハの成果か、見事に音がまとまっていて
演奏している自分自身ですら鳥肌!!!


本当に感動でしたーーー
全部で3曲演奏したんだけど、その中の一曲(現地トリニダード・トバコのパノラマチューン)は
それはもう非常に難易度の高い曲で、半年以上かけて日々苦しみながら練習してきたけど
当日まで不安で、まぁ悔いの残る部分もあったけど、それよりもこの場の全員が気持ちをひとつに
大迫力の演奏が出来たこと、そしてそれをとても楽しめたこと、それだけで満足かな!

こんな貴重な体験が出来たこと、本当に良かった!と感謝したい。
一緒に頑張ったメンバー、留守をあずかってくれた家族、見に来てくれた人達、
みんなありがとう

わんダフル☆ライフ

2015-09-18 | 
ゆずをお迎えして、はや6ヶ月。
一番チビのくせに、誰に気を遣うこともなく、一番大きな顔して
ふてぶてしく暮らしています。

ボールで誘い、遊び相手になれ!との要求。


お姉ちゃんにも睨みをきかせ、おっさんのような態度。


オモチャの取り合いも、絶対に負けません!(お姉ちゃんが諦める…


そう、オモチャはぜーーーーんぶアタシのもの!!
何でもかんでも世界は自分中心に回ってるとおもっているようです…。はぁ


ただ、最近になって少し落ち着いた行動を取ることがあり(本当に極まれに、ですが

2ぴきで仲良くのんびり日向ぼっこしたり。


なんだか急にお姉ちゃんにじゃれてイチャイチャしたり。


ただ、なんせまだ子供なんでね。とにかくしつこいのよ。
やりすぎて結局はコレ↓

はい、怒られたー!

生後3ヶ月頃の地獄を思うと、ずいぶんと楽になってきたかなぁ。
喉元すぎれば何とやら(笑
あんなに苦しかったのに、そんなことすっかり忘れて、2ぴきの可笑しさに
けらけらと笑う楽しい日々です。


さて。明日から神戸!
恒例のスティールパンカーニバル
今回は最大級のイベントです!頑張りま~す

こんな贅沢あったのね

2015-09-11 | 読書
私の読書の友、村上主義者の友から教えてもらった、極上の贅沢。
「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を、
ただいま『ハードボイルドワンダーランド』の章だけを読み進めております!
キャーーーー!なんという贅沢!!

ちょうど、上巻を読み終わったところでございます。

いいよ~。
うん、はっきり言って、いいよ

なんつーの、食パンはふわふわの所だけ食べて耳は残しますよ、とか
まだ随分赤いトコあるけど、スイカの皮、もう捨てちゃおうね、とか
そういう感じの贅沢!!(贅沢か?

『世界の終わり』のストーリーを知っているからストレス無く読めるのか、
あるいは、知ってるからこそ、そこをすっ飛ばして『ハードボイルド』だけを
読んでいる優越感なのか、もう恍惚のままに自分を見失っています。

うん、やっぱり私の中での村上作品、不動の一位!
こうやって読んでも揺るぎませんな~


沈黙の町で/奥田英朗

2015-09-11 | 読書
中学二年生の名倉祐一が部室の屋上から転落し、死亡した。
屋上には五人の足跡が残されていた。事故か?自殺か?それとも…。
やがて祐一がいじめを受けていたことが明らかになり、同級生二人が逮捕、
二人が補導される。閑静な地方都市で起きた一人の中学生の死をめぐり、
静かな波紋がひろがっていく。被害者家族や加害者とされる少年とその親、
学校、警察などさまざまな視点から描き出される傑作長篇サスペンス。
(「BOOK」データベースより)

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中学生ってコワイなー。
自分が中学生の時って、こんなだったっけ?
もうかなり忘れてるけど、もっと子供だったんじゃないかな。
今の世の中はネット社会だし大変だ

もう子供ではない一番難しい年齢。
自分でしっかり物事を考えられる。
でも人生経験が無く、まだまだ未熟で感情が不安定。
自分の気持ちを十分な言葉に出来ない。
学校が自分達の世界の全てなので、そこで取り残されては生きていけない。
親や教師は別次元の存在なので、問題解決能力は無いのに自分達だけで
何とかしようとする。イジメが一番残酷なのも中学生。高校生ともなると
手加減の判断がつくようになるけど、そこがまだ子供なんだね。

本作は、サスペンスというより、中学生という存在の危うさを描いた作品です。
サスペンス要素はあまり無いかな。終わり方もアレだし…

出だしは良かったけど、途中かなりダレた感じもあり、☆☆

岸辺の旅/湯本香樹実

2015-09-09 | 読書
きみが三年の間どうしていたか、話してくれないか―
長い間失踪していた夫・優介がある夜ふいに帰ってくる。
ただしその身は遠い水底で蟹に喰われたという。
彼岸と此岸をたゆたいながら、瑞希は優介とともに
死後の軌跡をさかのぼる旅に出る。
永久に失われたものへの愛のつよさに心震える、魂の再生の物語。
(「BOOK」データベースより)

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深津絵里と浅野忠信主演で映画化されましたよね。
好きな俳優2人で、ちょっと気になっていたので本の方を読んでみました。
とても静かで、ひんやりとして、そして悲しいお話。
ちょっと川上弘美風な構想と文体で、するする読めました。

しらたま。キーワードです。
昔、お盆の時とか、作ってたなー。
お湯から上げた時の、あのつるんとしたカンジ。懐かしくなっちゃった。

「死者と死者は断絶しているけど、死者と生者は繋がっている。」

結局、生きている私達の記憶にあるからこそ、亡くなった人との繋がりを
感じられるということか。死んだら元も子もないのかな。

この本を読んだからか?最近よく夢の中に亡くなった父が出てきます。
やっぱり死者と死者も繋がってるといいな。
あちらの世界でも会いたい人に会えるといいな。

生きている者は、生きている間、生きている事に責任を持たなくては。
そういうメッセージを感じた作品でした
映画もきっと良さそう。そのうち見てみるかな~。



かなたの子/角田光代

2015-09-09 | 読書
生まれなかった子が、新たな命を身ごもった母に語りかける。
あたしは、海のそばの「くけど」にいるよ…。
日本の土俗的な物語に宿る残酷と悲しみが、現代に甦る。
闇、前世、道理、因果。
近づいてくる身の粟立つような恐怖と、包み込む慈愛の光。
時空を超えた女たちの命を描ききる傑作短編集。泉鏡花文学賞受賞。
(文庫裏書より)

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黒角田です。
寝る前とか読んではいけません。悪夢に繋がります
これはもはやホラーですよね?

即身仏になろうとした和尚の行く末を描く「おみちゆき」や
小さい頃、遊びのつもりで仲間をトランクに閉じ込めた「同窓会」は
閉所恐怖症の私にとっては、読んでいるだけで息苦しくなったし。

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私が死ぬことは誰かが生きること、私が生を終えることは何かをつなげること
この先ずっと続いていく、その結び目に自分がなること。
私は母で、子で、誰かによって生かされた誰かでもあった。
(「前世」より一部抜粋)
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女が子を宿すこと、生むこと、失くすこと…かくも人生自体を代弁するのかと
角ちゃんのこのテーマへの意気込みをひしひしと感じました。

リアリティがあるのに、どこか幻想的で夢の中のような世界観。
頭に靄がかかったみたいにボーっとしてくるような感じ。
怖いです。読後は何だか鉛を飲んだみたいに重くなりますので要注意…

作品としては優れていると判断できるけど、個人的には☆☆

セプテンバー!

2015-09-03 | 日記
最近はアホほど読みまくり、読書感想文しかアップしていなかったので
たまには、こういうのも♪

初・Eggs 'n Thingsに行ってきましたー!
この倒れそうなホイップクリーム、やっぱり迫力ありました!
(ゆず、かなり前のめり!笑)

毎年恒例、横浜の山下公園でのスティールパンフェスタ。
私の出演は1日目だけだったので、2日目はワンコ連れで観客として。
山下公園の向かいにあるエッグスン、いつも100メートルくらいは
並んでいるのに、その日はタイミングのせいか、10分くらい
待っただけで入れたので、ワンコOKのテラス席へ。

美味しかったし、話題性もあるから一度は…と思っていたけど、
うん、ホントに一度でいいわ!!
もしくは、4人くらいでシェアするのが、オススメ。

今年の夏はいつも以上にヘビーなスケジュールで、次はシルバーウィーク、
神戸スティールパンカーニバル!
時間がないっ!私、焦ってる
今回は阪神淡路大震災から20年の節目で【100PANプロジェクト】という、
100人で大曲を演奏する特別イベントです。
もう9月!だけど、このイベント終わるまで、私の夏は終われない~