人生の岐路に立つ六人の女の運命を変えたのは、ひとりの女の“幸せ”だった。
道立湿原高校を卒業したその年の冬、図書部の仲間だった順子から電話がかかってきた。
二十も年上の職人と駆け落ちすると聞き、清美は言葉を失う。
故郷を捨て、極貧の生活を“幸せ”と言う順子に、悩みや孤独を抱え、
北の大地でもがきながら生きる元部員たちは、引き寄せられていく―。
彼女たちの“幸せ”はどこにあるのか?
(「BOOK」データベースより)
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六編からなる連作短編集ですが、清美、桃子、弥生、美菜恵、静江、直子という
それぞれの女たちの、それぞれの時代の物語を通して「順子」という女性の
一生を描いた長編小説という趣向です。
すごく、すごく良かった!!
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なんだ、桜木さんいいじゃないですか!
ホテルローヤルがあまり響かなかったので、それ以降手をつけていない作家でしたが
いやいやいや…。
もしかしてホテルローヤルも今読むと感動したりして。
自分のコンディションで小説って感じ方変わるからなぁ〜
北海道の湿原高校なんて、もう名前聞いただけでもジメジメして暗い話っぽいし
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極寒の地、閉鎖的な田舎で生まれ育った彼女たちは、何を人生の幸せとするのか。
それぞれの短編に出てくる順子がキーパーソンで、全ての話を繋げているわけだけど
20歳も年上の職人と子供ができて駆け落ちし、極貧の生活を強いられながら
各地を転々としてきた順子。でも彼女は満面の笑みで「しあわせ」と言う。
最後の直子の章は、とても悲しかった
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死ぬことすら楽しみと言い切れる順子のまっすぐさ。
陳腐な言い回しだけど、幸せの形なんて人それぞれ。
でも、こんな風に人生を送ることが出来るのが本当に最高の形なんだろうな。
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