ペンギンの憂鬱

日々のうだうだ~読書と映画と酒と料理~

最後の証人/柚月裕子

2019-02-17 | 読書
元検察官の佐方貞人は刑事事件専門の敏腕弁護士。
犯罪の背後にある動機を重視し、罪をまっとうに裁かせることが、
彼の弁護スタンスだ。
そんな彼の許に舞い込んだのは、状況証拠、物的証拠とも被告人有罪を示す
殺人事件の弁護だった。果たして佐方は、無実を主張する依頼人を救えるのか。
感動を呼ぶ圧倒的人間ドラマとトリッキーなミステリー的興趣が、
見事に融合した傑作法廷サスペンス。
(「BOOK」データベースより)

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佐方貞人シリーズの初回。
すんばらしいです、佐方はん
いや、素晴らしいです、柚月さん!!

高層ホテルの一室で起きた刺殺事件。
男女間の愛憎のもつれの末の犯行であり、物的証拠、状況証拠からも
完全に有罪確実だとみられている男の弁護を何故佐方が引き受けたのか。
本質を見抜く勘が、事件の裏に何かがあると告げていた。

テーマはずばり、子を想う親の愛。です。
詳しくは言いませんが。

正義感の強いワタクシは、社会に立ち向かう系のストーリーが
好きですが、柚月さんのはそれだけじゃなくて、人情にも訴えかけてくる
とこが私の好みなんだよなー。

ミステリーなんで、あんまり言うと面白くないけど、
自分の予想を少しずつ裏切って進んでいく感じ?
読書の醍醐味です

よい小説です



幻夏/太田愛

2019-02-15 | 読書
毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して
忽然と姿を消した。
23年後、刑事となった相馬は、少女失踪事件の現場で同じ印を発見する。
相馬の胸に消えた親友の言葉が蘇る。
「俺の父親、ヒトゴロシなんだ」あの夏、本当は何が起こっていたのか。
今、何が起ころうとしているのか。
人が犯した罪は、正しく裁かれ、正しく償われるのか?
司法の信を問う傑作ミステリ。日本推理作家協会賞候補作。
(「BOOK」データベースより)

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太田愛さん。
初めてでした。全然知らんかったです。
最近、気に入ってる柚月裕子さんといい、綺麗で素敵な女性作家が
力強いストーリーと骨太な筆致で私を魅了します。
素晴らしかった…

後半、展開が加速して途中で本を閉じることが出来なくて
夢中で読みました。
懐かしい匂いや暮れなずむ景色や鳥や虫の声。
誰にでもある幼く遠い清らかな思い出・・・そういう五感に
訴えかけてくる美しい文章も素敵でした。

冤罪が無くならない司法制度への強い社会的メッセージが根底に
流れるのと同時に、苦しい程切ない家族愛と、スピード感のある
ストーリー展開。完璧

えっと、これはまだ映画化もドラマ化もされてないよね?
相馬は池松壮亮あたりがいいかな〜。
鑓水は田中圭くんで!修司は菅田将暉あたりかしら。
あぁ、配役考えるのって楽しいねぇ

とにかく。
これは読むべし!
そして姉妹作も読みまーすっ!



ウツボカズラの甘い息/柚月裕子

2019-02-08 | 読書
家事と育児に追われる高村文絵はある日、中学時代の同級生、加奈子に再会。
彼女から化粧品販売ビジネスに誘われ、大金と生き甲斐を手にしたが、
鎌倉で起きた殺人事件の容疑者として突然逮捕されてしまう。
無実を訴える文絵だが、鍵を握る加奈子が姿を消し、更に詐欺容疑まで重なって…。
全ては文絵の虚言か企みか?戦慄の犯罪小説。
(「BOOK」データベースより)

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やっぱり柚月さん、良い!
最近はハマって柚月作品ばかり読んでます。

本をたくさん読んでる人なら、パターンというか、こういう話だと
こう来るよね、みたいな進路が予想できる部分があると思うけど
そこを一気に覆す瞬間があり、ぐっと惹き込まれる感じが
彼女の作品の魅力かな

ミステリーなので、色々書くのは無粋なので、これは
あんまり感想は言いませーん。

面白かったよ。



今年の目標のようなもの

2019-02-08 | 日記
最近、ラジオ聞いてても曲紹介の時「○○の△△です。どうぞ。」って
どっちがアーティスト名で、どっちが曲名なのか分からないペンギンです。
こういうのを老いっていうんですか?
教えて、おじいさん。。。

あっちゅーまに2月です。
それも2週目ですけど
こうやって今年もすぐに年末が来るんでしょうね。
何歳まで生きられるか分からないけど、一年一年を大切にしなければ。

今年の目標も決めず一ヶ月を過ごしてしまった反省をふまえ
そろそろちゃんとしよう!

先週、初めてNHKでチコちゃんの番組を見ました。
(昨年暮れの紅白みても、全く「これは誰(何)?」状態だった…)

ほんと「ボーーッと生きてんじゃねえょ!」を教訓に(今さら?
日々精進いたします。

相変わらず、本読んだり映画見たりはしてるのにブログに書くのが
億劫になってる。
いけん!ちゃんとしよう!

あとは、今年はできるだけ旅に行きたいなぁ。。
2匹目のチビすけが結構大変な子で
(犬でも育てるのに楽な子と、問題を抱えた子がいるもんです
ここ数年はそれで行動を制約されたり時間を取られたりしたけど
ようやく4歳になって、ほんの少しだけど落ち着いてきたし、
また自分の経験も広げたいなぁ。

なんてね!
どれだけ実現できるかは年末に検証するとして。
気持ちをしっかり持つことが大事

追憶の森

2019-02-08 | 映画
人生に深く絶望したアメリカ人男性アーサー(マシュー・マコノヒー)は
死に場所を求めて富士山麓の青木ヶ原樹海を訪れるが、
森の奥深くでけがを負った日本人男性タクミ(渡辺謙)と出会う。
アーサーと同じく死のうとして樹海に来たものの考え直し、
妻子のところへ戻るため助けを求めてきたタクミと互いのことを
語るうちに、二人はこれまでの人生を見つめ直し、
生きるため樹海からの脱出を模索するようになり…。
(Yahoo!映画あらすじより)

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うーーん、良かった!!

ほとんど渡辺謙とマシューマコノヒーだけの二人劇。
が、そこは実力派のかっこいいオジサマ達。さすがでした。

青木ヶ原という、言わば密室の舞台で、死に直面した二人が
繰りなす緊迫感もぐいぐい惹きつけられる。

大切な人のことを、どれだけ知っていますか。

例えばずっと一緒にいるのが当たり前の家族でも、
結局は自分とは違う考えを持った別の人間。
知っているようで実は何も知らないんじゃない?
っつー映画です。笑

でも、前情報を色々入れずに見た方が絶対に面白いと思う。

見終わった後はとても清々しい気持ちになるような
素敵な映画でした