ペンギンの憂鬱

日々のうだうだ~読書と映画と酒と料理~

誰も守ってくれない

2012-07-21 | 映画
殺人犯の妹になった少女と、彼女を保護する刑事の逃避行を通じて
日本社会の理不尽さを問う社会派ドラマ。
『踊る大捜査線』シリーズの脚本を手掛けた君塚良一が脚本と監督を兼ね、
過熱するマスコミ報道と容疑者家族の保護をテーマにした問題作を撮り上げた。
兄の逮捕で世間から糾弾される少女に志田未来、彼女を守る刑事に佐藤浩市。
手持ちカメラの擬似ドキュメンタリー手法が非情な社会感情を浮き彫りにし、
観る者の心に迫る。
(yahoo映画解説より)

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リアルなだけに、救いの無い映画でした。

確かに、加害者の家族はある日突然、地獄に突き落とされます。
まさかうちの子に限って・・・よくある話です。
加害者家族の保護という重いテーマで、スピード感のある
ストーリー展開で、ぐいぐい引き込まれました。

犯罪を犯すには、それなりの理由や環境があると思いますが、
過剰に反応するマスコミと、それに乗っかる悪意に満ちたネット世界、
そちらの方にむしろ「背筋が凍る」思いです。

他人の意見に乗っかり、自分では動かず考えず、そういう
心の貧しい人種こそが何より怖い見えない相手なのだと
ぞっとしました。

それにしても志田未来ちゃんの眼力すごいよね!
とっても良い女優さんです。
佐藤浩市様は、言うに及ばず・・・ですが

十八の夏/光原百合

2012-07-16 | 読書
「恋しくて恋しくて、その分憎くて憎くて、誰かを殺さなければ
とてもこの気持ち、収まらないと思った」・・・切なすぎる結末が、
最高の感動をよぶ物語。第55回日本推理作家協会賞を受賞し、
「2003年版このミステリーがすごい!第6位」にもランクインした
珠玉の連作ミステリー、待望の文庫化。
(「BOOK」データベースより)

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長岡弘樹さんの小説の解説に出てきた、
もう一人の気になる作家さんです。

確かに、解説の通り、彼女も人情ミステリーのカテゴリーに
入るでしょう!!

犯人が誰か、トリックは何か、等々ばかりがミステリーじゃない。
あの時の言葉の意味は何だったのか、その時のその人の気持ちが
どうだったのか、なんて普段の生活の中にもそういう疑問は
たくさん隠れていて、まさに人生そのものがミステリーなのねー!
などと思うような作品でした

表題作の「十八の夏」は、少年の、大人の女性に恋する気持ち、
「ささやかな奇跡」は、母親を亡くした子供の言動に
とまどう父親の悩み、
「兄貴の純情」は芝居にハマったはずの兄が突然恋に
落ちた驚きの行動、
などなど、身近なテーマの中にも、ミステリー要素はいっぱい
隠れているぞ、と。
「イノセント・デイズ」は、かなり重めのテーマで、
一番ミステリー色が強かったかな。
でも終わり方が人情派だから大丈夫!
ちょっとホロリでした

とても良かったですー。

そりゃ、ビールでしょ。

2012-07-14 | 日記
東京の3連休は、急に晴れて異様なまでの蒸し暑さです

こういう日に外で飲むビールは最高です。
ご馳走、ご馳走!

@恵比寿ガーデンプレイスのビアステーション

大して歩いてもないのですが、これだけ急な暑さは
さすがに身体にコタえるらしく、人間様のお布団に
我がもの顔で横になるイヌ。


いやいや、今年の夏はどうなることやら・・・
アツイの、キライ

ヴィヨンの妻

2012-07-14 | 映画
映画の方です
もちろん、言わずと知れた太宰治の小説の映画化。
人気作家として世間から注目されるも、生きることに苦しみ、
酒や女に溺れる大谷(浅野忠信)と、
そんな彼が酒代を踏み倒した小料理屋で働き、放蕩を続ける夫を
愛し続ける妻・佐知(松たか子)の姿を描く。

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かなり小説に忠実です。
もちろん映画用に脚色されている部分もあるにはありますが、
科白ひとつ取っても、そのまま使ってたりして。

小説を読んで、それをどういう風に捉えるかは人それぞれで、
原作に忠実であればあるほど、監督の解釈が色濃く映像に
出ますよね。

ですので私見ですが、
ちょっと浅野忠信がキレイ過ぎて、厭世感とか荒廃感とかの
パンチが足りない気がしました~

太宰好きなので、概ね○で!(笑
松たか子は、いいですね

天まで届け!

2012-07-02 | 日記
恒例の夏のスティールパン・カーニバルも終了し、
あーー今年も半分終わったんだなぁ、と。(早っ!)


オーケストラ・クラスの友達の1人が
「お父さんのこと、聞いたよ。残念だったね。」と声かけてきてくれて、
驚きの一言を。

「でもさぁ、これからは、いつでもどこでも演奏聴いてもらえるからいいよね!」と。

・・・

そして、「うちの親なんて、私がこれだけ長くやってるのに、一回も演奏聴きに
きたことないだよ~!」
なんて、普通の世間話みたいになり・・・

この人、すごい!と思った。
冷静に考えるとかなりスピリチュアルな発言なんだけど、
別に私を励まそうとか、わざとらしいような感じじゃなくて、
本当にサラっと、普通の会話の流れでこういう言葉が出てくるなんて。
ちょっと感動しました

未だに父が亡くなったことはピンと来ていない未熟な私ですが
そういう風に言われると、形を変えていつでもどこにでもいるのかなぁ、
父は完全なる”どこでもドア”を手に入れたのかもね~なんて思いました。

これからは、特に野外でのライブなんて
「天まで届け!」の気持ちを込めて演奏すると、更に楽しくやれそうです。
ますます頑張るぞっ