ペンギンの憂鬱

日々のうだうだ~読書と映画と酒と料理~

掏摸(スリ)/中村文則

2014-07-30 | 読書
東京を仕事場にする天才スリ師。
ある日、彼は「最悪」の男と再会する。男の名は木崎
かつて仕事をともにした闇社会に生きる男。
木崎は彼に、こう囁いた。
「これから三つの仕事をこなせ。失敗すれば、お前を殺す。
逃げれば、あの女と子供を殺す。」
運命とはなにか。他人の人生を支配するとはどういうことなのか。
そして、社会から外れた人々の切なる祈りとは…。
大江健三郎賞を受賞し、各国で翻訳されたベストセラーが文庫化!
(文庫裏書より)

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みーーーーつけたっ
またすごい作家と出会いましたー。
お初でしたが、芥川賞受賞作家なんですね。
最近、全く芥川賞と直木賞をチェックしてないからなー。

ともあれ、すっごく面白かったです。
単なるミステリー(または犯罪小説)かと思いきや、
闇社会の象徴、悪の権化みたいな木崎が登場してからは、
話が何だか「人の運命とは…」のような領域に入ってきて
一気に深みが出ます。

というのも、作者自身が後書きで述べていますが、本作は『旧約聖書』が
構図の下書きにあり、古来の神話に見られる絶対的な存在/運命の下では
個人がどう動くのか…というようなテーマです。

ストーリー自体にハラハラ、というよりは、心理描写や精神面での展開に
ドキドキし、ページをめくる手が止まらない感じでした。

他のも是非読んでみようっと!!




オランダ紀行~その6

2014-07-26 | 日記
行ってみたら本当はこんな所だった!オランダ!
まとめにしたいと思います。

最終日は、ドイツ担当友人が会社を休んで、市街観光に付き合ってくれました。
アムステルダム中央駅から出発し、南側に向かって放射状に広がる街を
ぶらぶら南下しながら散策。

中央駅。左上の時計みたいなの、時計じゃなくて「風向計」なんです!
常に風向きを指しているそうで、いかにも運河の国ですね~

そうそう、特筆すべきは自由の国オランダ。
麻薬や性風俗などが、法律で認められています。
街を歩いていて驚くのが、カフェやファーストフード店などの隣が普通に
SEX SHOPで、いかにも怪しげなモノがディスプレイされてたりする。
「COFFEE SHOP」と書かれたお店は、いわゆるコーヒーを飲む場所ではなくて
マリファナ等を売る店なので要注意。

極めつけは、中央駅からも徒歩で10分ほどの「飾り窓」地区。
昔の遊郭のような、下着姿のお姉さま方が、窓の向こうから「おいでおいで」と
誘惑する、国家公認の売春宿の形態。
ビックリするくらい綺麗なお姉さんから、キワモノ専門というか、かなりマニアックな
体型のおばさま方まで(笑)色々な女性が誘っておられました…
男性の友人がいたから連れて行ってもらったけど、これ、女性同士ではさすがに
怖くて来られなかったかも。
よい社会勉強になりました・・・

さて。
[その1]オランダは自転車大国だった!

実は中国を上回る、世界一の自転車王国オランダ!
街中は殆ど自転車専用道路が設置されていて、徒歩の方が肩身が狭い。
自転車専用道を歩道と思い、ぷらぷら歩いていて、何度も自転車に引かれそうに


大きな道路を渡る時も、自転車用・トラム(路面電車)用・自動車用、と3つの信号が
別々のタイミングで青になったり赤になったりするので、なかなかスムーズに
向こう側に渡れないっ

[その2]オランダはお犬さま大国だった!
とにかく、どこにでもワンコがいるのです!
飛行場にもレストランにもスーパーにも…どこにでも!
日本だと「ワンコ連れOK」の表示だけど、オランダは逆に「ワンコNG」のマークが
無い限りは、どこでも犬と一緒で大丈夫みたい。
しかも、どの子もよーーーーーくしつけられていて、ノーリードでの散歩も多い。
更に驚くのが、これ↓

公園や緑道など、至る所に、ワンコのウンチ袋やゴミ箱が設置されてるんです!
これってスゴクないかい?
犬がいて当たり前の生活じゃなきゃ、国がここまでやれないよねー。
こんな犬に優しい国で、緑溢れる公園を散歩したいなーと、何度も娘恋しくなりました(笑

[その3]オランダ人は世界一長身だった!
オランダ人は男女問わず、本当に背が高いっ!
美術館でも、よく美術クラスのような学生グループに遭遇して、先生が絵の前に立って
説明し、生徒達がメモを取ってる・・・んだけど、全員が180cm以上はありそうな壁で、
さすがの私(166cm)でも、み、み、見えん、前が見えん!となりました。
あと、トイレの便座!!(いきなり。
一緒だった友達は小柄なので便座に座っても足が着かず、足をブラブラさせながら
トイレを頑張ってたそうですが、なかなか上手くいかず…と

いや~、やっぱりガイドブックには載っていない、実際に行って初めて
見たり感じたり気付いたりすることって、こんなにたくさんあるのねー!と
2人して感銘を受けたオランダ旅行でした。

こんなにゆっくりと個人旅行をしたのは久しぶりでしたが、
まだまだ知らない事がこんなにたくさんあるのかと。
人生死ぬまで勉強ですね(笑

例のオランダ発マレーシア航空の事件とは、半日くらいのニアミスで、
帰ってきてニュースを見てゾッとしました…無事に帰国できて良かったです。
楽しい1週間を過ごさせてもらった、友人や家族に感謝して!!

お・し・ま・い

オランダ紀行~その5

2014-07-25 | 日記
オランダが排出した有名な画家は何人もいますが、やはり日本でも
人気があるのは、フェルメール、レンブラント、そして何といっても
ゴッホ、でしょうか。
滞在先のホテルから歩いて行ける範囲に、美術館の集まる地区があり
この日は腰を据えて美術鑑賞の日とします。

美術館までぶらぶら運河沿いを20分ほどお散歩。

時々見かける、ボートハウス。
これって、お金持ちのステータスらしく、家を陸ではなく運河の上に建てるんです。
というか、ボートを家としてリフォームして停泊させる。(ちゃんと住所もある)
まさに文字通り、地に足が着いてないし、水面の上に家だなんて
ゆらゆらして落ち着かない感じがしますが、実際は運河なのであまり揺れることは
無いらしい。
船の上で植物を育てたり、バーベキューをしたり…私達の感覚ではちょっと
あり得ないけど、これが富裕層、らしいっす(笑

さて、アムステルダム国立美術館。

とにかく広くて、名画が惜しげもなくバンバン飾られていて、圧倒的な迫力で降参寸前
本物の画って、なんていうかパワーがあり、見ているだけでエネルギーを使います。

ここでの目玉はやはりレンブラントの「夜警」だけど(大広間の中央にドーーン!)
個人的には、フェルメールの作品で大好きな「小路」を見られたのが大満足!

なんだろう、この画って好きなんだよなー

そして、同じ公園の敷地内にある、ゴッホ美術館。

ここは、私営の美術館らしく、えらくセキュリティが厳重でした。
屈強な黒人スタッフ達に、空港でさえなかった、カバンの中身チェックまでされ、
ゲートでの金属チェックを通り、ようやく入館。

ゴッホは凄まじく凝縮した短い画家人生で、精神を病み、自分のエネルギーを
すべて画に注ぎ込んでいるような、まさに魂の叫びのような色使い、筆使いで
見ている者を圧倒します。
でも、穏やかな時期に描いたものは、不思議と画も優しい感じに見え、
ゴッホの作品の中でも私は、花をモチーフとした作品(花咲くアーモンドの枝、
オーチャード3部作など)が好きだったなー。

たっぷり何時間もかけて、すごい量の画をみた後は、またぶらぶらと散策しながら
ホテルまで。

夕方ようやく晴れてきて、どこを見ても景色が美しい!

そうそう、オランダと言えば、やっぱりディック・ブルーナの生まれ故郷。
ミッフィー(オランダでは、ナインチェ、と言います)の聖地。

ホテル近くの専門店はいつも地元の子供達や観光客が絶えません。

この日は初めての単独(といっても2人)行動だったけど、オランダは
治安も良く、人柄はみんな明るくて気さく、女性だけでの行動でも
十分安全に楽しめましたー。
夜もなかなか日が暮れないから、ある程度まで遅くなっても安心だし。

それにしても、東洋人と殆ど遭遇しない。時々、中国人とすれ違うくらいで。
日本では、オランダ観光ってメジャーじゃないのね、と改めて実感。
確かに、周りにもオランダ行った、って人、あまりいないもんね。
泊まってるオークラの中でさえ、日本人に会わなかったし…

オススメの国なんだけどな、と行ってみて初めて実感

さて、だらだら書いてきましたが、オランダに実際に行ってみて
気付いたことの総まとめをして、今回の旅行記を終わろうと思います。
次回、最終回にしまーす!

オランダ紀行~その4

2014-07-24 | 日記
日曜日はベルギーのアントワープに行きました。
そう、「フランダースの犬」
ネロとパトラッシュが最期に見た、ルーベンスの絵をどーしても私も見たい!!

まずは、アントワープ中央駅。

これ、お城でも教会でもない、駅ですよ!


中もこんな感じ。そして階段を上った先が…


ホーム。電車もちゃんと来るよ!駅だからね(笑

・・・と、駅のあまりの素晴らしさに時間を使ってしまいましたが、
本命のノートルダム大聖堂へ!


中に入ると静謐な空間。
写真では絶対に伝わらないんだけど、個人的には、今まで入った教会で
一番感動しました
建築様式や装飾品、輝くステンドグラスも素晴らしいけど、何といっても
ルーベンスをはじめとする数々の絵画が、更に教会内の静寂な空気を
際立たせます。
入場時にもらったパンフレットにも、
「ゆっくりと座り、壮大な建物を体感してください。心が洗われます。」
「自分のペースで楽しみましょう。立ち止まり、五感を研ぎ澄まし、
 インスピレーションを受けてください。」
などの説明があるとおり、思う存分、名画の前でそのパワーを感じ
教会の椅子に座り、いつまででも眺めていられる。

ネロが最期に見たとされている、ルーベンスの祭壇画は、さすがの大迫力。
「キリストの昇架」「キリストの降架」「聖母被昇天」が三大傑作と
言われていますが、特に「キリストの降架」の前では釘付けになりました。

目を覆いたくなるような、でも目を離せないような。すごい・・・


「聖母被昇天」は教会入って、真正面の一番奥に神々しく飾られてます。
ありがとう、君たちがネロとパトラッシュを天国に連れて行ってくれたのね…
と天使達に感謝したくなるような、柔らかく優しい画。

こういう場所は、好きなだけ時間をかけてゆっくりと満喫できる、
個人旅行ならではの特権ですね。
本当にアントワープに来られて良かった、と心から感謝!!


さて。恒例の(いつから?)グルメ編。
ベルギーと言えば、ワッフル。

これは軽くてサクサクした歯ごたえが特徴のブリュッセル風。
モチモチしてずっしり感じるリエージュ風と違い、私でもペロッと
食べられました。美味い!

そして本日は何といってもムール貝!!

ドイツの肉で疲れた胃を、魚介類で優しく癒して…って、おいっ!
バケツ2杯分じゃないですか・・・
上げ底なしの、本当に何キロあるか分からない大量のムール貝。
(手前が白ワイン蒸し、奥がガーリックと何とかソースのこってり味)
その量に圧倒されながらも、あまりの美味しさに無言で食べ続ける4人…
さすがにお腹一杯になりましたが、大・大・大満足!

さて、もう第4話となりましたが「オランダ紀行」と言ってるわりに
オランダのことをあまり書いてないので、あと少しだけ次回以降に

オランダ紀行~その3

2014-07-23 | 日記
待ち合わせのホテルロビーに現れた友人2人は、学生時代と変わらない
小汚いラフな格好で、気分は一気に20数年前へと逆戻り
週末2日は、それぞれドイツ担当・ベルギー担当と役割分担をしているらしく
それぞれ車を出して完璧にツアーガイドに徹してくれました!

土曜日は、ドイツのケルン大聖堂へ!

アムステルダムからは片道3時間半くらいの距離ですが、日本で生まれ育った
私達にとって、隣の県にドライブに行くような感覚で、パスポートも無しに
違う国に行き来できるなんて、ほんと不思議…

道を走っていて「あ、ここからドイツね。」と言われても、国境線も何も無いし!
でもほんとだ、看板や標識がドイツ語になってる…
街並みも確かに変わった。
オランダって、建物の色や形、街並みなんかも、国全体としてデザインが統一されて
いるような雰囲気で、可愛らしいんだけど、ドイツは少し暗いイメージ(私見です

ただね、このケルン大聖堂の圧倒的な迫力!!
ゴシック様式の建築物としては世界最大らしいですが、まさに納得。
塔の上まで登れるので、せまーーい螺旋階段を登る人・下りる人譲り合いながら
計533段の階段を登りきると、眼下にはライン川とケルンの街並みの絶景が!


それにしても、昔の人はよくこんなもの造ったよね…
細部の細部まで彫刻されていて、そりゃぁ、何百年もかかるわ。
こんな塔の先っちょの裏っかわなんて、少々手を抜いたって分からんでしょうに(笑

さて、もちろんお待ちかねのドイツビール&ドイツ料理は…

に、にくーーーー(T T)

初日からかなり体力消耗して食傷気味の私ですが、せっかくの料理を
食べないわけにはいきません。
写真奥の、ギャートルズの骨付き肉のようなものは、シュバイネハクセ。
日本ではあまりお目にかかれない、しっかりと塩漬けされた骨付き豚肉を
ローストしたもので、外はカリッカリ、中はお肉しっとりで、めちゃくちゃ
美味しかった~
ビールと良く合うーーーー

が。
このガッツリ肉料理に、40代半ばのおっさん・おばちゃん達の胃は
もうギブアップ
アムステルダムへ戻り、夕飯を外で食べる元気が無いので、
スーパーでワインや軽いおつまみを買い込み、ホテルで部屋飲み

ここがオランダということをすっかり忘れ、まるで学生当時、誰かの下宿先の
部屋にいるように、しょーもない話でひたすら盛り上がるのでしたー!


明日はベルギーだからね。
今日こそ早めの解散希望!


オランダ紀行~その2

2014-07-22 | 日記
全て日本時間に換算して考えると…
日本を発ったのが14時、オランダに着いたのが翌日の午前1時半。
夕食の待ち合わせが午前3時。
そこから宴が始まり、解散したのが朝の6時半。
ホテルに戻り、ベットに入ったのが7時半…

えーっと、これって完全に徹夜ってことですよね

しかも運悪く、ベッドに入って間もなくものすごい雷雨となり、
一晩中、雷の音と光で眠れず、明け方2時間ほどまどろんだだけで、起床時間
前日、飛行機の中でも殆ど眠ってないし、私は一体どのくらい寝てないんだろう…
と、朦朧とする意識のまま、お出かけ。


まずは、これぞオランダ!
世界遺産にも登録されているキンデルダイクです。
広大な風景の中には、18世紀当時のままの風車19基が立ち並び、
のんびり散歩するには素晴らしい公園です。
あまり天気は良くなかったのですが、それが却って印象派の絵が
目の前に広がっているようで、とても幻想的でした。

次にハーグに移動。
マウリッツハウス王立美術館で、フェルメールやレンブラントを見に…
の前に、プレイン広場のカフェで腹ごしらえ。

オランダ名物、クロケットは、いわゆる日本のコロッケのようなものですが
形は細長く、周りのパン粉部分がもっとクランチ的なカリカリした感じの
食感でした。
そして、オランダのビールは残念ながらハイネケンなんですねー
(実は私、オランダのビールって知りませんでした。)
昨晩の夕飯の時に、「オランダの地ビールが飲みたいけど、何がある?」って聞くと
「もちろん、ハイネケンしかないよ!」と言われ
「え…。だったら知ってるから、いいや。」と苦笑い。

でも、せっかくだしね。ご当地のものはご当地で飲まなきゃ!と
この日は注文してみるも、やっぱりハイネケンの味でしたーー(爆


さて、お腹も満たされ、いざ美術館へ。
ちょうど「真珠の耳飾りの少女」が海外出張から戻ってきたばかりで
見られたのもラッキーだったし、レンブラントの「テュルプ博士の解剖学講義」も
本当に迫力あったなー!やっぱり本物のパワーは違う。
しかも日本の美術館と違って、人はたかってないし、写真も自由だし、
気に入った画は何度でもゆっくり見られるし、こういうトコが日本のせせこましい
美術鑑賞とは違って素晴らしいんだよなぁ~



ゆっくり画を堪能した後は、アムステルダムへ戻り、夕飯を食べるレストランを
ぶらぶら探し…食べ始めたのが、また21時くらい!!!
だ・か・らーー

明るいからよ・・・
すべては明るいからいけないの。
やっぱり、適当な時間に日が暮れるのって大事なのよ。
さすがにもう体力の限界。お願い、私を眠らせて・・・

でも、明日も集合時間は朝の7時半。
は、はやく。1秒でも早く眠りにつかねば

明日からは、ようやく大学時代の友人2人と落ち合い、オランダ以外へも
足を延ばしますっ!のお話は次回

オランダ紀行~その1

2014-07-21 | 日記
一週間ほどオランダへ行ってきました!
Facebookには都度記事をあげていたのですが、見られない遠方の
親兄弟への報告がてら、いくつか記事をアップします。

大学時代の友人が、偶然にも2人同時にアムステルダム駐在となり
(2人はもちろん別の会社で、お互いもそれを知らなかった!)
こんな奇跡は二度と起こらないね!と、ちょうど夏休みを取るという
友達(もちろん同じ大学の同級生)と遊びに行くことに決め、
4人で大学同窓会@オランダ!という運びになりました。

18時頃、現地に到着し、ホテルオークラアムステルダムへチェックイン。
手違いかと思うほど豪華な部屋に驚き、大きな窓からの景色に
更に驚き、うっとり・・・

 ↑これが部屋の窓からの景色ですって!!!

オランダは網の目のように運河が張り巡らされているので、
どこを撮っても景色が美しい

初日は、一緒に行った友達の知人(といってもドイツ支社長)と待ち合わせ
ホテル近くのレストランで夕食。


この時期は、どの店も外にテーブルを出し、長い夜をゆっくりと
楽しみます。

(この時点で21時くらいですが、この明るさ!!)

ヨーロッパはどこもそのようですが、冬の寒さが厳しいので
夏は思いっきり、外での食事を満喫するようです。
ただ、22時過ぎくらいからようやく日が暮れ始め、23時くらいで
やっと夜になる感じなので、完全に体内時計が狂います。
だって朝は普通に日が昇るしね…

それがどんどん体力を奪っていく話は、また第2話で

東京家族

2014-07-06 | 映画
瀬戸内海の小さな島で生活している夫婦、平山周吉(橋爪功)ととみこ(吉行和子)。
東京にやって来た彼らは、個人病院を開く長男・幸一(西村雅彦)、美容院を営む
長女・滋子(中嶋朋子)、舞台美術の仕事に携わる次男・昌次(妻夫木聡)との
再会を果たす。
しかし、仕事を抱えて忙しい日々を送る彼らは両親の面倒を見られず、
二人をホテルに宿泊させようとする。そんな状況に寂しさを覚えた周吉は、
やめていた酒を飲んで騒動を起こしてしまう。
一方のとみこは、何かと心配していた昌次の住まいを訪ね、
そこで恋人の間宮紀子(蒼井優)を紹介される。
(Yahoo!映画あらすじより)

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小津安二郎の「東京物語」は見てないので、オマージュ具合がいまいち
分からないんだけど、そういうのさておき、良かったです。

すごく自分に重ね合わせてしまえる所が、感情移入ハンパないし、
同時に苦しくもありました。

多分、私のような、田舎から上京して東京で生活している人には
少なからず共感できる部分は多いと思うし、年老いた両親の気持ちも
第三者としてみれば手に取るように良く分かる。

ストーリーとしては、そういう家族の日常を描いているだけなんだけど
一つ一つの場面や言葉が痛々しく、途中何度もうるうるしました

やばい。
また生きるって何なの?って考え始めてしまった…
都会向きでない私のDNAが、東京で時折り陥る病気
一旦、寝るか。