ペンギンの憂鬱

日々のうだうだ~読書と映画と酒と料理~

無理/奥田英朗

2012-11-18 | 読書
合併で出来た地方都市、ゆめの市で暮らす5人。
相原友則―弱者を主張する身勝手な市民に嫌気がさしているケースワーカー。
久保史恵―東京の大学に進学し、この町を出ようと心に決めている高校2年生。
加藤裕也―暴走族上がりで詐欺まがいの商品を売りつけるセールスマン。
堀部妙子―スーパーの保安員をしながら新興宗教にすがる、孤独な48歳。
山本順一―もっと大きな仕事がしたいと、県議会に打って出る腹づもりの市議会議員。
出口のないこの社会で、彼らに未来は開けるのか。
(「BOOK」データベースより)

=================================
めちゃくちゃ面白かった
文庫本の帯の文句「一気読み、必至!」「寝不足、必至!」に嘘はナシ

寂れた地方都市で、何とか今の生活から抜け出そうと必至にもがく
5人の人生が、いつしか微妙に交錯していく。
小説というより、現代の日本で起きている問題を淡々と描いていて
今の我が国って、リアルにこういう感じ。
政治家や金持ちは私利私欲に走り、弱者はいつまでたっても弱者でしか
あり得ない。
でも、生きていくってこういうこと。

夢も希望もありません。
でも、そこはさすが奥田英朗、そんなテーマの小説なのに
読後感は爽快で、面白くさえあります

もうね、なんてったって物語の締めくくり。
エンディングが秀逸!
いやーーー、さすがでした

ガラスの麒麟/加納朋子

2012-11-13 | 読書
「あたし殺されたの。もっと生きていたかったのに。」
通り魔に襲われた十七歳の女子高生、安藤麻衣子。
美しく、聡明で、幸せそうに見えた彼女の内面に隠されていた
心の闇から紡ぎ出される六つの物語。
少女たちの危ういまでに繊細な心のふるえを温かな視線で描く、
感動の連作ミステリ。日本推理作家協会賞受賞作。
(「BOOK」データベースより)

=====================================
良かった!
やっぱ、加納朋子、イイっす
人情派ミステリ、ここにあり。うん。

連作短編小説って、好き。

もちろんミステリとしても巧妙に組み立てられたストーリー。
一編だけでも充分楽しめるけど、それが連作となっていては
なおさら面白さは倍増。
最終話で、大団円を迎える!

高校の養護教諭である神野先生が、いわゆるストーリー全体の
重要人物なのですが、この物語で伝えたいことは、結局
神野先生の言動に全て集約されているような気がします。

言ってもミステリーなので、あまり詳細に書くとネタバレになるし
割愛しますが、物語全体に流れる孤独感と、最終話に集約される
悲しみはミステリーの枠を超えたヒューマンドラマでした!


新しい一日のはじまり

2012-11-08 | 日記
朝の散歩がツライ季節になってきました・・・

っつーか、
「え?!こんなに寒いのに行くんですか?」と、
布団の温もりを求めて逃げるなっ!
誰のためだよ

でも、キリリとした空気の中へ飛び出し、
まだ白く残る月を見ながら、冬の朝の匂いを嗅いで
歩いていると、
なるほど、一日の始まりってこういうものかと
実感します。

よーし。
明日の朝も頑張ろーー

実は、心の友。

2012-11-06 | 
こちらで散々な目にあっているキリンちゃんですが
暴力に耐え抜いて、未だに頑張っております。

何のかんの言って、大好きなんですね。
たまには寄り添って(同じ形で!)お昼寝しています・・・


超ラブリー
久しぶりの犬ネタでした。

真実の行方

2012-11-02 | 映画
大司教ラシュマンが自宅で全身をナイフで刺されて殺され、事件直後、
現場から血まみれで逃亡した19歳の青年アーロン(エドワード・ノートン)が
逮捕された。
マスコミに注目されて華々しく活躍する弁護士マーティン(リチャード・ギア)は
事件を知るや、自ら彼の弁護を無償で引き受けたが・・・

======================================
少し昔の映画を観るキャンペーン(私的。いつまで続くやら)です。

リチャード・ギア、若いっ!かっこい~、ヒュ~
・・・は、置いといて

とにかく、エドワード・ノートン、すごいっ。
鳥肌立ちました
調べたら、やっぱり!これがデビュー作なんだ~。
これはブレイクのきっかけになるわな。

多重人格障害の殺人容疑者を見事に演じきり、彼の演技だけでも
充分に見る価値ありですが、ストーリーもありきたりのものと思いきや
最後のどんでん返しが、これまたぞくっとくる感じです。

面白かったです!
あまり色々書くと、ネタバレになるので、このへんで。