ペンギンの憂鬱

日々のうだうだ~読書と映画と酒と料理~

むかしのはなし/三浦しをん

2016-09-25 | 読書
三カ月後に隕石がぶつかって地球が滅亡し、抽選で選ばれた人だけが脱出ロケットに
乗れると決まったとき、人はヤケになって暴行や殺人に走るだろうか。
それともモモちゃんのように「死ぬことは、生まれたときから決まってたじゃないか」
と諦観できるだろうか。
今「昔話」が生まれるとしたら、をテーマに直木賞作家が描く衝撃の本格小説集。
(「BOOK」データベースより)

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なんとも不思議な・・・
しをんさんの、新たな引き出し。

7編の短編それぞれの冒頭に、昔話が付いています。

「ロケットの思い出」好きだったな。
まずは「花咲か爺」の話が挿入され、ロケットという犬の話に
入っていく。
ロケットに似ていた、昔の同級生。
話したこともなかった彼が、空き巣に入った家の住人だった。
鉢合わせてしまった彼に妙な要求をされ…

ってな感じで、昔話を下敷きにした奇妙な語り口の短編が
つらつらと続きます。

ちょっと捉えどころのない感じだけど、読後は何だか爽やかなような…

しをん作品としては、マニアックな感じなので上級者向けかもね


⭐︎⭐︎

夏の終わり

2016-09-19 | 日記
毎年恒例、神戸は須磨海岸でのスティールパン・カーニバル。
今年は台風16号に怯えながらも、新幹線もホテルもとってるし
テンション低めのまま、出発しましたが、案の定、雨・雨・雨…



まぁね、全国からバンドが集結するので、簡単には中止と言えない
事情も分かるけど。

元町の300円ショップに走り、みんなでカッパやポンチョを買い込み
もうやけくそで、雨の中踊る!!笑



でも、こういう方が却って後々記憶に残るんだろうね。
けっこう年取ってから「あの時は、雨の中カッパ着たね〜!」つってね

ともあれ、私の夏はようやくこれで終わりました。

天候が悪い日が続きますが、秋の到来を待ちつつ、しばし読書に耽りますか。
さようなら、2016年。夏。


木曜組曲/恩田陸

2016-09-14 | 読書
耽美派女流作家の巨匠、重松時子が薬物死を遂げてから、すでに四年。
彼女と縁の深い女たちが、今年もうぐいす館に集まり、時子を偲ぶ宴が催された。
なごやかなはずの五人の会話は、謎のメッセージをきっかけにいつしか告発と
告白の嵐に飲み込まれ、うぐいす館の夜は疑心暗鬼のまま、更けてゆく。
やがて明らかになる、時子の死の真相とは?
期待の新鋭、待望の長篇ミステリー。
(「BOOK」データベースより)

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久しぶりの恩田陸。
…私やっぱり、この人とは相性良くないんだよね
面白いんだけど、なんていうか…
一冊読むと、しばらくいいやってなっちゃう。

ほら、悪い人じゃないんだけど、何となく波長が合わなくて
会話もそんなに弾まないし。
久しぶりにランチご一緒したけど、またしばらく会わなくても
いいや、みたいな人っているでしょ。(いる?

独特の空気感で「あぁ、わたし今、恩田陸読んでるー」
って雰囲気満載ですが、読み終わった後に残る若干のモヤモヤ感。
これもまた彼女独特の持ち味です

結局、犯人は誰なのか。
誰が言っていることが、本当なのか。
5人の女達が、リビングで夜通し語り合う、という
まるで舞台を見ているかのような設定は、緊張感を煽って
面白かったかな。

ズバリを言わず、少しの余白を持たせ、あとは読者の想像力で
埋めてね、と、余韻が残るのをよしとするか、ムズムズするかは
あなた次第!


⭐︎⭐︎

九月が永遠に続けば/沼田まほかる

2016-09-08 | 読書
高校生の一人息子の失踪にはじまり、佐知子の周囲で次々と不幸が起こる。
愛人の事故死、別れた夫・雄一郎の娘の自殺。
息子の行方を必死に探すうちに見え隠れしてきた、雄一郎とその後妻の忌まわしい過去が
佐知子の恐怖を増幅する。悪夢のような時間の果てに、出口はあるのか―。
人の心の底まで続く深い闇、その暗さと異様な美しさをあらわに描いて読書界を
震撼させたサスペンス長編。
(「BOOK」データベースより)

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はい。イヤミスです
良いっす!

テンポが良くて、どんどん先が読みたくなってしまうストーリー展開なんだけど
最後まで行き着くと、うん、まぁ…そうか。あぁ、うん!
という感じでしょうか。

決して悪くはないけど、後のまほかる作品がどんどん成熟してくるので
それと比べてしまうと、初期作品だからまぁ仕方ないかなって
感じですかね(何様!

好きですよ、まほかる。
また新作出してくれないかな〜
待ってますよー


⭐︎⭐︎

神去なあなあ日常/三浦しをん

2016-09-08 | 読書
平野勇気、18歳。高校を出たらフリーターで食っていこうと思っていた。
でもなぜか三重県の林業の現場に放り込まれてしまいー。
携帯も通じない山奥!ダニやヒルの襲来!勇気は無事、一人前になれるのか?
四季のうつくしい神去村で、勇気と個性的な村人たちが繰り広げる騒動記!
林業エンタテインメント小説の傑作。

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気付かずに読み始めたけど、映画(WOOD JOB)になったやつですね!
染谷将太が勇気くんか。
ふむふむ、良い人選ですね!笑

それにしても、しをんさんは、こういう青春モノ書かせるとうまいな〜
「風が強く吹いている」も素晴らしかったけど、林業なんて誰も題材に
しないようなテーマを選んでの青春小説。
さすがです!

登場人物それぞれのキャラが立ってて、楽しいし
山奥の村の日常もどこか懐かしく心地よい。

何ということのない日常だけど、人間らしい生活ってこういう事かなって
感じさせてくれる、素朴な小節でした。

⭐︎


ドラム缶だからいいんだけどさ

2016-09-08 | 日記
なんだかんだで9月に突入してしまいましたね。
結局、今年の夏は暑かったんでしょうか、そうでもなかったんでしょうか…
週1ペースで台風が押し寄せてきて、ゲンナリする毎日です。


8月最後の土日。
今年のパンフェスは、初めてのステキな会場(横浜桜木町の日本丸メモリアルパーク)だったのに
大雨で、前代未聞!演奏しながら楽器から水を掻き出す(もしくはひっくり返して排水する)という
歴史に残る悲惨なフェスでした

いつもは熱中症対策ばかりを気にしているけど、今年はあまりの寒さに急いで近くの店で
羽織るモノを買いました

さて、さて、来週の神戸フェスは台風が来ないことを祈るばかり。
しばし、読書の秋らしく、たまっている感想文をアップしましょうかね。