利害を守る

新型インフルエンザ感染の疑いのあった高校生は、結局新型ではなかったと報道されました。多くの人が胸をなで下ろした結論ですが、厚労省と横浜市は互いに「危機管理ができていない」「厚労省に振り回された」と激しい批判の応酬をしているようです。反省と批判は違っていると心得ていたいと思います。

世の中は、悲惨な事件で溢れています。大自然の前で為すすべもなく、無事に命が育つことが難しかった昔でもないのに、理不尽な事件はある日突然「その人」と「その家族」の将来を奪ったりします。被害者家族は犯人をなじり「命を返せ」と迫ります。叶わぬことであることは知りながらも、声を絞り出せばそうなるのだと思います。そして、必ず金銭の絡んだ訴訟沙汰に発展します。社会のルールがそのようにできていますから、賠償金額が発生するのは当たり前のことなのです。

交通事故の示談にあたる保険会社によると、状況からはどう見てもそうはならないでしょう？という過失割合を一歩も譲らない当事者も珍しくはありません。多分、現代はそういう時代なのです。まずは声を張り上げて、自分の利害を守ります。当たり前のことで、そうしなければ、逆に突っ込まれて不覚を喫することになるからです。ただ、それが当たり前のことだと分かりながら、一抹の虚しさを感じることも事実です。




「線種を変更すると、戻らなくなってしまいました」
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