ぱそらぼ (ぱぁと1)

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2020年09月27日 | 命の生き方
今年前半の日本の自殺者は前年より少なかったものの8月になって増加し、昨年8月に比べて15%増えたという統計が発表されています。女性だけに限れば8月は昨年の40%増しだったということです。増加の背景について、確たることは分かりませんが、一説によれば新型コロナによる影響も否めないようです。営業自粛要請が長引いたことや、解雇や雇い止めに遭ったなど、経済的困難が高まったうえに、育児などの負担も増大したことが考えられるとされていますが、今後詳細な分析が進められることになるようです。

そうした社会の状況と呼応しているのかどうかは分かりませんが、芸能界でも自殺とみられる悲報が相次いでいます。SNS上での中傷が原因では無いかとされた「テラスハウス」出演の木村花さんの自殺は、一時的かも知れませんがネット上の匿名発信についての議論を盛り上げました。更に衝撃的だったのは、人気実力共に盤石かと思わせる三浦春馬さんの自殺でした。私生活はいざ知らず、スクリーン上では微塵も陰りを見せていなかった人の突然の死に、多くの人が動揺したかに思われました。更に、芦名星さんと続き、竹内結子さん。

人が自ら「死」を選ぶには、それなりに他人には分からない深い葛藤があるはずです。人の中には、そうした行動を諫める気持ちも必ずやありますから、その一線を超えるだけの重みが確かにそこにはあったのだと思うしかありません。他人には知る由もないことです。こうした名の通った俳優さんの自死は、社会的な影響力が強いことが懸念されます。どこに端緒があり、どこにどう連なっているのかは分かりませんが、苦しさの中に居る人たちに、漠然とした「救い」を与えてしまいそうです。どこかでホッとするような「死んでもいいんだ」という感触は、更なる引き金に繋がりそうで、どこかにこの閉塞感を打破する「何か」が起きて欲しいと願っています。

今の日本は(較差はあれど)非常に豊かな国となりました。多くの子ども達は、豊かな家庭で幸せに育てられ、更に「人に注目されたい」だの「人にもっと認められたい」だの…目指すべき方向を知りません。幸せというものは「過程」にこそあると思っているのですが、「結果」にしか幸せを見いだせないでいると、向かっていくべき方向を見失うのでしょうか。現代は「人を傷つける」時代かも知れません。社会が、生きることが難しかった時代の記憶を失ってはいけないのだと思います。

命は今更戻りません。これ以上、失わないでも良い命が失われませんように。

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