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幸福度

2020年09月04日 | 社会派らぼ
ユニセフが、各国の子ども達の幸福度を調査した結果を発表しました。38カ国中20位という位置は、丁度半ば位置、ごく平均的であるという結果ではあるのですが、どうもそういうわけでは無さそうです。

報告書では、「精神的幸福」「身体的健康」「スキル」の3分野でそれぞれに結果を算出した結果のランキングが記されています。子どもの肥満・過体重の割合や死亡率から算出される「身体的健康」では、日本は1位にランクインしています。が、10代後半の自殺率や生活の満足度といった点からはじき出される「精神的幸福度」は37位に沈みました。「読解力」や「数学などの基礎的学力」では上位のスキルと判断されたものの、「新しい友達を作る」といった社会的なスキルは37位、トータルの「スキル」は27位という結果です。

要するに、トータルで20位という「鳴かず飛ばず」のところに位置する日本ではありますが、全体のバランスが取れていない国…といった印象にたどり着きます。医学や衛生面では最高水準の生活で、学業はそれなりに訓練されているものの、他人とうまくやれるわけでなく精神的に悶々としている…という子ども像が見えてくるのです。

バランスが取れた上位国には、オランダ、デンマーク、ノルウェー、スイス、フィンランドなどが上がります。一方でアメリカは全て下位という結果になったようです。

こうした調査は、結果に一喜一憂しがちですが、現実を知ることで未来図を描き直すことにその意義があると考えます。中でも、15~34歳の若い世代の死亡原因として、日本は第1位が「自殺」となっています。精神的な幸福を感じることができずに、自らを追い詰めていく…という現実を、どう打破していくかが問われます。

日本は豊かになり過ぎました。貧富の差はあるとは言え、生活のレベルは相当高い状態をキープしていると思われます。恵まれ過ぎた子ども達は、何のために学ぶのか、将来何がやりたいのか…に、壮大な夢を描けずにいます。タレントやアスリートなど、他人の目から「格好よく」見えるものが彼らの目標であって、何もかもが揃い過ぎた社会の中では「もっと先」を描くことができないのでしょうか。小さなディスプレイの中だけを生きていては、壮大な夢は描けません。人は何のために生きるのか…に悩む無為な時間が必要かもしれません。

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