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薬価

2019年02月04日 | 社会派らぼ
人類は、長い歴史の時間をかけて、一つ一つ病を克服して来ました。旧くは、呪術との境が分からなかった時代もありましたが、近代医学は、地道に真摯に、人間の寿命を延ばすことに貢献してきました。…が、この時代にあって尚、人間が克服できない病は確実に存在しており、日々最先端の医学が挑戦を続けています。(個人的には、人間が不死では無い以上、何らかの病が人の命を終わらせることは、仕方が無いのではないだろうかとも思ってはいます。)

日本という国は、薬の値段が高い国の一つのようです。薬効が同じかと言えば、国によっては認可されている有効成分の量なども異なるようで、一概に比べることも難しそうです。まして、効果にも差がありますから、値段だけを比較するのも意味が無いかも知れません。ただ通常の商品は生産者が値段を定めているのに対し、薬の値段は中央社会保険医療協議会(中医協)という厚生労働相の諮問機関が定めています。市場のルールが支配するのでなく、厚生労働大臣に価格決定権があり、大臣が中医協に諮問する…という流れになっています。

勿論、適当に決めているわけではなく、原料代や製造にかかる人件費などに加え、研究開発費用、また臨床試験など膨大な期間と費用が価格に反映して来ることになります。ですから、薬の値段が高くなる事はある意味で仕方がない事だと理解はしています。ですが、1錠8万円とか、1瓶900万円などという金額を聞くと、果たして本気で言っているのだろうか?と、笑ってしまいます。1年間の治療費が3,000万円とか5,000万円とか、勿論日本には医療保険制度というのがありますし、高額療養費は払い戻してもらえます。…が、補完する医療費が膨れ上がり過ぎて、このままでは破綻する…と、医療費を下げる事に国は躍起になっています。

…という仕組みは理解できるのですが、普通に考えておかしいのではないかという思いが拭い去れません。何千万円という値段設定があって、自己負担額との差額を医療保険が負担する。それなら保険は破綻して当たり前で、破綻しないような制度を作らなくてはならないのではないでしょうか。日本の保険制度はトテモ有難いと思っていますが、日本の保険制度は「破綻する」のではなく、もう「破綻して」います。高齢者介護が更に増えていく現実を考え合わせると、現行の仕組みは変更されなければならない。そう思うのですが、違っているのでしょうか。

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