静聴雨読

歴史文化を読み解く

左手で輪をつくった・3

2010-03-02 06:14:00 | Weblog
兄は、病院における検査や手術を信用していなかった。検査や手術は医師のモルモットになるだけだ、という信念からだった。20歳代に胃かいようで入院した際も、薬だけで治したという。

人間ドックは受けていたようだが、がんの兆候を見つけられなかったのが不運だった。「検査嫌い」・「手術嫌い」ががんの発見を遅らせたとしても、それをもって兄の信念を責めることはできない。 (2010/3)