静聴雨読

歴史文化を読み解く

第三の極・2

2010-01-25 09:06:51 | ユートピア探し
端的にいえば、「二大政党制」が必ずしも最良の政治制度であるとはいえないのです。「政治には金がかかる」と思い込んでいる政党が二つあって、時によって、政権交代しても、その金権体質は何も変わりありません。金権体質から自由になった第三の政党が望まれる所以です。

現在、民主党と自民党の二大政党の他に、多くの中小政党があります。
民主党と連立政権を組む社民党と国民新党。
自民党と歩調を合わせる改革クラブと平沼グループ。
民主党とも自民党とも距離を置く公明党・共産党・みんなの党、など。

これらの党が「第三の極」に成り得るでしょうか?各政党の「党是」を見てみます。
社民党:「平和と護憲」
国民新党:「弱者救済」
公明党:「平和と福祉」
共産党:「平和と民主主義」
改革クラブと平沼グループ:自民党補完勢力というだけで、はっきりした「党是」はわからない。

改革クラブと平沼グループを除けば、社民党・国民新党・公明党・共産党の「党是」は極めて似通っていることがわかります。一方で、一つ一つの政党が余りに小さすぎます。社民党・国民新党・公明党・共産党は共通の政治目標を掲げながら、なぜ、それぞれが弱小政党に甘んじているのでしょうか?

聞こえてくる答えは「それは、イデオロギーが違うからさ。」というものです。

確かに、例えば、公明党と共産党は信ずるイデオロギーという点では「火と油」です。この両党は、「年収300万円世帯」を主たる支持基盤とする点が共通しています。経済格差の是正、セーフティー・ネットの拡充、護憲・平和、など、実現したい政策目標の多くも一致します。しかし、それぞれの党だけでは、獲得できる国会議席は限られます。

この制約を打破するために、公明党と共産党が合併することを提案したいと思います。これは、半分冗談ですが、半分は本気です。「年収300万円世帯」の支持基盤の利害を代表する政党として、あり得る選択ではないでしょうか? 唯一の条件は、イデオロギー論争を封印することです。  

公明党と共産党が合併して、「公明・共産党」ができ、「年収300万円世帯」の支持基盤の利害を代表する政党となったとします。社民党と国民新党もこれに参加することができるかもしれません。「公明・共産・社民・国民新党」となれば、隠然たる勢力を国会に張ることができます。長すぎる党名は、短く「国民生活党」とでもすれば、党の目指すところを国民に訴えることができます。
(2010/1)