いきなり35万部突破ですかぁーっ?
えらいスゴいことになってますなぁ!
又吉直樹「火花」(文藝春秋)
期待は大きかったけど…「そうでもなかった」
というのが読後の感想です。
僕は生まれも育ちも大阪なので、
この感じは“あり”だし“わかる”というか理解できる。
しかし、関西以外の人が読むとなると、
ちょっと「しんどいんちゃうか?」と思ってしまう。
こってり濃いですから…人間関係の密度が。
ごつごつと読み辛い箇所もチラホラ。
「えっ?ここで泣かせるわけ?」唐突すぎるで!
優れた書き手がお笑い芸人について書いている。
その書き手が本物のお笑い芸人…リアルですね!
実際の先輩やコンビってこんな感じなのか?
芸人ならではの会話は凝っていて面白いけど、
こねくり回して自己満足…という印象も受ける。
編集者の手がもっと入らないとダメだと思う。
強い思いが整理されていない、客観視されていない。
俯瞰で全体を見つめる作業が必要だったのではないだろうか?
荒削り…プロが出す本としては物足りない…そんなことを感じました。
この人…今後はどうなっていくんだろう?
書くとしたらどういうネタを書くんだろう?
こんなにも繊細で内向きな性格で多くのお客さんの前に立てるのか?
テレビでマスを相手に笑いが取れるのか?
いろいろと難しくなってくるような気もします。