・・・最近、インターネットニュースで以下のようなニュースを見かけました。
共同通信は12月5日(土)、複数の日本政府関係者の話として、イギリス海軍が2021年初頭に、空母「クイーン・エリザベス」を中核とする空母打撃群を、日本の南西諸島周辺を含む西太平洋に長期展開させると報じました。
そのニュースを聞いて、私はなぜ遠い英国の空母が日本近海になのかよくわかりませんでした。
ニュースによると、その理由は
① 近年、自由主義国家に対して挑戦的な姿勢をとり続ける中国をけん制するためです。(香港政策、南沙諸島の占拠、尖閣諸島侵犯など)
② 2020年1月31日をもってEUからの離脱を決定し、アジア太平洋諸国と様々な形で関係を強化することで、新たな外交手段を手に入れようとしています。
イギリスはかつての植民地であったオーストラリア、インドといった国々に加えて、日本との防衛協力強化にも力を入れています。
③ 日本との防衛協力を強化するために、イギリス軍は国連軍の地位協定により、在日米軍の横須賀基地などを使用することができます、また空母「クイーン・エリザベス」の艦載機であるF-35Bの整備を、アジア太平洋地域におけるF-35の整備拠点である三菱重工業の小牧南工場で行なう構想が浮上しています、実現すれば日本とイギリスの防衛協力は、さらに深化することになります。
④ アメリカの空母は冷戦時代に比べて隻数が減少しており、強襲揚陸艦も、一時的に火災で喪失するなど、派遣する艦のやり繰りに苦慮しており、今、イギリスがアメリカに対し、外交的な貸しを作る狙いもあるそうです。
日本はアメリカのみを頼りにしていますが、上にあげたような多角的な、イギリスの外交の背景を知ると、なるほど複雑であると思いました。