・・・日本の山奥で焼畑をしている村の暮らしのドキュメンタリー番組を見た。
「焼き畑が行われている山」
焼畑という原始的な農法が日本でまだ続いていると云う事からして、珍しいので内容を知りたくて番組を見ていた。
番組を見た後の感想は、
焼畑をしている、山奥で生きる村人達の生き方に、自然の摂理に沿った生き方が見えてき、それが人類が長く生きていくのに必要な基本的なことであることを感じた。
焼畑というのは、住んでいる、山々を何分割かして、毎年そのうちの一分割の木を伐り、山を焼いて、焼くことにより、土地は肥え、光が地面に降り注ぎ、害虫を駆除し農業に適した肥沃な土地になる。
「焼き畑の光景」
延焼が起きにくい八月に焼畑をし、その後、すぐにソバの種をまく。
二か月半でソバは収穫できる。
「そばの花」
そして、次の年は稗、粟を収穫する。
三年目、四年目は大豆などの豆を収穫する。
焼畑をした土地は四年は肥えているが、それ以後は、切った切株の新芽の木が生育して元の山に戻っていく。
三十年に一度木を伐り、焼畑を行う。
木は三十年を越すと新芽が出にくくなる、この時期に木を伐採し、焼畑をすることによってシデ、ナラ、クリなどの木々が新芽が茂り、昔からの木々が育って、山は甦る。
焼畑によるこの山の自然の循環を見ていると自然界全体がこうして、循環して長い間、豊かな地球が育まれてきたことを理解できる。
その自然の中で、自然を構成する人間が循環していく自然に手を入れ、上手くいくように手助けすることにより、自然の恵みのおすそ分けを得て、生活していくのが何千年と生きてきた、人間の生き方であることを理解できた。
ひるがえって、今の日本の大多数の人の生き方は、自然と離れて、自然を食いつぶしながら、生活してきたように思う。
自然が循環しなくなり、破壊されていくだけになると、行き着くところは人類の自滅しかないように感じた。
今、一番大事な食糧が足らなくなっている現実から、限られた地球の自然の循環の中で、得られるものだけで、生きていく工夫をしなくてはと思いました。