アイヌ民族情報センター活動日誌

日本キリスト教団北海教区アイヌ民族情報センターの活動日誌
1996年設立 

「先住民族の権利に関する国際連合宣言」の採決内容

2007-09-25 18:01:44 | インポート

1994年8月、国連の人権小委員会は作業部会(WGIP)の作った
45条から成る「先住民族権利宣言案」の草案をそのまま承認し,「人権委員会」に上呈します。

人権委員会は宣言案審議のため1995年に小委員会(WGDD)を設置し、審議を開始します。

WGDDは11回の会議を重ね、2006年1月に作業を終了して人権理事会へ草案を送ります
(人権委員会が2006年3月に廃止となり、人権理事会ができた)。

人権理事会は同年6月に宣言案を採決します。
1994年草案に比べ、この2006年草案は45条から46条となり、内容も大幅に変って
先住民族にとっては後退した内容となりました。詳しくはいづれ。

46条の草案を今度は、第3委員会へと送り、
同年11月28日にナミビア案のすべての国のコンセンサスを得るまで待つという修正案が通り、
審議はストップしました。そこまでが、今までもUPしてきた内容です。

しかし、今回(9月13日)、国連総会で賛成143、反対4、棄権11で採択されました。

以下は残念ながら情報は朝日新聞記事(asahi.com 2007年09月14日付)のみなので、
詳しいことがわかりません。

記事によると宣言は2006年草案と同じく46条からなっているようです。
但し、内容に関しては大幅に変っている可能性もあるので単純には喜べません。

さらに、国連では採決に際して各国がどのような立場で賛否票を投じるかを演説します。
たとえば、昨年2006年6月29日(わたしの誕生日!って、そんなの関係ねぇ~)に
人権理事会で採決された際、賛成票を入れたイギリス・ドイツは
「自国の国民および領土には本宣言の適応対象は存在しない」と述べ、
自分の国には関係ねぇ~けど、いいことだから賛成するよ、と演説。

日本はそこまでは言っていませんが
「自決の権利は国家の領土主権を害さないものと宣言を解釈する」と、
条件つきで賛成票を入れました。

さて、今回はどうかというと、どうも今回も記事によると
「『民族自決権は国家からの独立を意味しない』ことを強調して賛成」(記事)
とあるので、同じようなことを言ったのでしょうか。

いづれにしても、いかほどに06年案が修正され、どのような条件が演説されたかを含めて
どれほど良かったことなのかを喜びたいですから(希望)、早く正確に十分な情報がほしいですね。

それと、
「米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドは国内法との整合性が取れないなどの理由で反対した」
とあります。
日本も国内法との整合性が問題になるところもあるでしょう。
それらの調整も一日も早く国が取り組みをしてほしいものです。

そのためにわたしが出来ることは・・・・もっとわかりやすくこの一連の流れをまとめてお知らせすることでしょうか。

先日、矯風会の北日本ブロック研修会で依頼されて「アイヌ民族とキリスト教」をテーマに話をさせて頂きました。
はじめての試みでパワーポイントを駆使してやってみました。少々長かったですが(90分)、数人から分かりやすかったといって頂けました。さらに、パワーポイントを使って分かりやすさに磨きをかけようと思います。




さてさて、今回はもう少し情報が入ってからと思ったのですが、上の写真を見せたくて記事もついでにUPしました。
山の奥の奥で畑をかりて自然農法で赤花豆とかぼちゃを作りました。
豆はとてもいい出来となりました。おいしそうでしょ~
でも・・・かぼちゃは全滅~~。森の動物達にぜんぶ食べられてしまったのです。
今年は雨不足で木の実もすくないそうだからしかたがありません。恩返しをまっています。
豆をとりに行ったら、な、なんと写真の右側をよく見てください。熊の足跡が分かりますか。
人の手よりふた周りも大きく、つめ跡を見てもかなり長いです。ぞぞっとしながら写真撮りました。
めったに見られるものではありません。恩返しに残してくれたのでしょう。
逢って会釈されなくてヨカッタ。


被害にあったかぼちゃ