アイヌとアイヌと交流する「和人」のお話。善悪ではなく、「あがなえない流れ」みたいなものを感じる。ところで、アイヌって文字を持たない文化だとは知らなかった。
プロジェクトXの裏話、というかリーマン社会のオキテのお話。これを読むと、著者もその追い風に乗っていたわけだから、出る杭が打たれたところでグタグタいうのはあまり潔くありませんな。
久しぶりだな、マコト。
といつも書いているような気がする(笑)
あいかわらず作者の直接的なメッセージが強すぎ。でもサクサク読めておもしろいんだよね。エンディングからして、このシリーズは一旦終了かな?
温かいことは温かいが、ちょっと都合のよすぎる話ではある。タイトルと内容の関係もイマイチ。長距離ランナーがよく描けているとは感じないなぁ。
タイトルがポイントですが、ミステリーとしてそれについてのはっきりした描写がないのは反則じゃないかと。映像では成り立たないからある意味小説ならではかも。
癌末期になっても変わらぬトーン。こういう大人は今はなかなかいませんね。
内容的にはマルクスについて語るところがやはりいちばんおもしろい。カネが頂点で人間がその下にいる世の中はおかしいもんね。どなたか資本主義に代わる新しいスキームを早くあみ出してくださいな。マルクスというよりはアジア系から出てきそうな気がするんだけどどうかな?
第一の愛人、第二の愛人は確かに魅力的だが、ひとつ言えることは「こんな都合のいいオンナいねぇよ」である。西東三鬼の句で始まる現代の御伽噺にはちとムリがあるかな、と。「男がピカピカの気障でいられる」西東やハンフリー・ボガートの時代とは残念ながら違う。人の器もたぶん小さくなってるし。しかし、救いのない終わり方はいいです。
まずエンタテイメントとしておもしろいが、神田の話とか江戸時代の時間の観念の話とかナポリの男女の話とか、ところどころに出てくる作者の薀蓄がおもしろかった。それと、文章は三島をパロッてるね。難しい語彙を並べてみたあとにくだけた言葉をちりばめてみたり。5年後には賞味期限かもしれないけど、そんなの関係ありませんな。
「4TEEN」はガッツリきたけど、こちらの方はちょっとトーンダウン。著者のエッセイ的な独白が安直でいただけません。読み物としてはおもしろいんだけどね。
タイトルからはどんな内容なのかさっぱりわかりませんが、言ってみればそのまんま。丁寧に描かれていて、登場人物たちの思いやりのある感じが自然な感じでよく伝わってきます。でも、うますぎるかも。
コミュニケーション下手な2人がそれぞれハマっていき、やがて2人は出会う。出会わせてくれるんならバロムワンのように変身してもらいたいところだが、そうはならない。やはりマッハロッドがなきゃダメか。読んで楽しくなれない小説ではあるが引きつけるものはあります。