俺祭りで行こう

やりたいことしかやらない俺祭り104(おれまつりとし)のへなちょこブログ。

中村うさぎ「壊れたおねえさんは、好きですか?」

2009-02-27 | 読書・作家ナ行
 う~ん。確かに壊れとる。。

 自虐のかたまりみたいな人で、こういうタイプは女性ではかつて表舞台には現れてこなかったような気がする。男なら三島由紀夫とか、たくさんいた感じだが、昨今ではむしろ男にこういうタイプはいなさそう。

 文章にイヤミがないので素直に読めるけど、いろんな意味でキツいっす。座布団いちまい!
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桐野夏生「柔らかな頬」

2009-02-25 | 読書・作家カ行
 ミステリー仕立てなのでどんどん読めるけど、内容は別にミステリーではない。
 主人公のカスミも、スキルス胃がんの元刑事も、カスミの不倫相手も、カスミの旦那も、不倫相手の嫁さんも、みんな自分のことでせいいっぱい。それぞれ興味深い人物なんだけど、余裕なさすぎ。
 一方で、カスミの娘で行方不明になった5歳の有香は最終章で登場する以外語りとしては出てもこないのにすごい存在感。女の子の場合、「小さい大人」と感じる子がそれほど珍しくなくいるように思うが、まさにそういう感じで、すごくリアルだと思った。
 北海道の雰囲気は何か実感として伝わってくるし、別荘地のオーナーの奥さんである婆さんの気味悪さや、そこの別荘の管理人であるアブラ症のハゲでロリコンの疑いがある元自衛官とか、桐野ワールド独特の気持ち悪さも健在(?)です。
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越の誉純米大吟醸無濾過生原酒「和醸蔵初出し」

2009-02-24 | 家飲み



 いつも澤乃井を買っている近所の酒屋さんで調達した越の誉。非常にすっきりした酒でうまい。先日も小澤酒造の「春ノ雪」を調達しましたが、同じ無濾過の酒でもこちらは「春ノ雪」と違ってスパークリング系ではなく、オーソドックスな味わい。大吟にありがちな主張が少ない分、つまみにもよく合います。なんでも契約栽培米の「たかね錦」という米を使っているとのこと。聞いたことのない品種です。5合くらい飲みましたが二日酔いゼロ。いい酒は違うね。1升で3150円とリーズナブルな値段設定もうれしい。
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2/22奥武蔵ロード

2009-02-23 | トレイルランニング(奥武蔵)
[コース]武蔵横手-五常の滝-水場(給水)-北向地蔵-阿寺-顔振峠-傘杉峠-不動茶屋(休憩)-飯盛峠-ブナ峠-刈場坂峠(休憩)-大野峠-県民の森入口-丸山林道-武甲温泉(36.7Km)

 大山登山マラソンと佐倉フルの両方の練習になるコースと言えば、やはりココか。フルの練習目的でたまに行くコースで、五常の滝の先から北向地蔵まではトレイルを走り、それ以外は全部ロードのコース取りです。

 ブナ峠で折り返せばだいたい42㌔で、荷物のかさばる冬場は武蔵横手駅のロッカーに荷物を置いて折り返してくるのもアリですね。が、やはり温泉の魅力に負けました(笑)

 ブナ峠あたりから丸山林道を下る途中まで、ところどころアイスバーンになっていましたが、気をつけていけば大丈夫な範囲です。ハイカーも結構来ていました。

 丸山下から丸山林道、武甲温泉までは10㌔以上下りが続いて、いい筋トレになります。久々に長い距離を走って、相変わらずハムが弱いな~と実感。

 どうも今シーズンは大田原前の11月上旬がピークだったようで、その後は腰痛、故障、インフルエンザ、風邪、花粉症と、いいところがありません。今の感じだと大山も佐倉もどうかな~という感じなので、せめて気持ちよくシーズンを締めくくりたいと思っています。
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恩田陸「夜のピクニック」

2009-02-19 | 読書・作家ア行
 恩田陸氏の出身高校で実際に行われているという24時間耐久の歩行祭をモチーフにした話。登場人物の高校生たちがストレートで好感度大。現実にはこんなピュアな人間関係はなかなかないと思うしアナクロっぽくもあるが、お寒くなるようなこともなく、読んでいるとホカホカしてくるいい小説で作者の力量を感じます。

 それにしても、ウルトラマラソンや○○耐久レースのような長時間のレースにはあまり興味のない方なのですが、こういうのを読むと。。
 引きずり込まれないようにしなくては(笑)そういう意味でも良く描けているな、と。
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2/15沼津アルプス

2009-02-16 | トレイルランニング(沼津アルプス)

[コース]香貫大橋-中原町-香貫(かぬき)山-八重坂峠-横山-徳倉(とくら)山(象山)-志下峠-志下(しげ)山-鷲頭(わしず)山-多比峠-大平(おおべら!)山-多比峠-大平-三島市街

 素浪人さんのブログで紹介されていた「沼ア」に初挑戦。嫁さんの実家が三島のため、行くタイミングを狙っていました。
 
 前々日に春一番が吹き荒れ、前日は2月だというのに初夏の陽気でまったくどうなってるんだか。おかげで一気に花粉症発症。当日も朝から春の陽気です。

 香貫大橋手前のミニストップまで嫁さんに車で送ってもらい、PETボトルと練り梅おにぎりと苺あん大福とウィダーインゼリーを買って8時ちょっと前にスタートです。

 狩野川を渡ってしばらく行くと香貫山登山口を発見。山と高原地図にある登り口とは違うようでしたが、ここから登ります。五重塔、香貫山山頂まではよく整備されたトレイルコースで水道の水場やトイレもあり、高尾山レベルのお気楽コースです。沼津だけにすぐ近くに千本浜が見えるし、この日は雲がかかっていて見られませんでしたが、晴れていれば富士山もすぐそこに見えます。ちょっと残念。
 
 一旦八重坂峠に下りて、そこから徳倉山まではクサリもある急坂。かなりキツいですが、危険ではありません。もちろん走れませんが(笑)
 徳倉山山頂では急に視界が開けてここでおにぎりと大福を食って、ちょっと一服。香貫山あたりではハイカーがそこそこいましたが、徳倉山の登りでは人はみかけず、山頂も独占です。
 そこから先もけっこうロープがあったりして視界のない急坂の連続ですが、ところどころ視界が開けて海や町並みが見えます。大瀬崎もすぐそばに見えます。いつも行く奥武蔵とは趣きがまったく違って、新鮮です。
 志下峠から鷲頭山までのところではけっこうたくさんのハイカーとすれ違いました。知る人ぞ知る、なんですね。
 沼津アルプスは道標もしっかりあるし、岩にペンキで目印がしてあるし、トレイルも急坂であっても安全でよく整備されていて感心しました。香貫山登山口から大平集落までの全行程で約10キロ。久々のトレランだったのでちょうどいいくらいの距離感でした。大平集落のコンビニで水を追加して三島の市街地まで走って、全部で約19キロ、3時間半のプチ旅でした。

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津村記久子「ポトスライムの舟」

2009-02-13 | 読書・作家タ行
 「反貧困」の湯浅誠氏と伊藤忠商事会長の対談が読みたくて文藝春秋を買った。この号に掲載された最新の芥川賞受賞作が本作。今号は不況の話題が中心だが、受賞作までワーキングプアの話。まあ、たまたまには違いないが。

 で、感想はといえば、とにかくユルくて、あまりピンとこなかった。
 「反貧困」の観点から分析すれば、ユルいのもうなずける。
 湯浅氏が言う「五重の排除」は、言葉は正確じゃないが、

 ①教育からの排除(親が貧困でまともな教育が受けられない)
 ②会社からの排除(福利厚生や雇用保険の恩恵がない)
 ③家庭からの排除(家族や知人から金銭や住居の援助を受けられない)
 ④役所からの排除(生活保護が受けられない)
 ⑤自分自身からの排除(④レベルまで来て自分は存在価値のない人間だと思い込む状態)

 であるが、

 桐野夏生「メタボラ」のギンちゃんは家庭が崩壊して大学に払う学費がなくなり(①③)、生活費がなくなりバイトをやめてアパートを引き払って柏崎の工場で派遣労働をする(②)ものの行き詰って⑤の状態になってネット集団自殺に参加して、その生き残りというところから小説がスタートする。ちなみに、湯浅氏によれば多くの人がギンちゃんのケースと同じで④の生活保護を申請する発想はないと言う。
 ギンちゃんの場合はどん底の状態(無一文&記憶喪失)から話が始まるので迫力が違う。

 一方「ポトス」のナガセは同様に派遣労働でワーキングプア状態だが、母親と同居できているので②レベルで済んでいる。金銭的な「溜め」、人的な「溜め」があるのでとりあえず住居に住んで、毎日食べられる。これが圧倒的な差ということになる。

 この小説は政治的な関心で書かれていないからなんとかまとまったのだろうが、小さくユルくまとまっているだけで、ガッツリ感ゼロ。個人的にはおもしろくなかった。
 
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小川洋子「ブラフマンの埋葬」

2009-02-10 | 読書・作家ア行
 このブログは基本的にランニングとトレラン関係のカテゴリ中心で始めたはずなのだが、ここのところなぜか読書の備忘メモばかりになってきた。これでいいのか(笑)

 この小説、自分の肌には合いませんでした。好みの問題だとは思いますが。
 ブラフマンという名前の森の小動物(架空の動物に思える)と主人公の関係がいいのですが、こういうのはドキュメンタリーの方がおもしろいと感じてしまう。出てくる登場人物もなにか中途半端に描かれている感じでしっくりこない。
 ただ、著者の作品はもう少し読んでみたい気はしました。
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桐野夏生「メタボラ」

2009-02-09 | 読書・作家カ行
 インフルエンザが長引いて微熱が続くので、この週末はほとんど本を読んで過ごした。嫁さんがヤクを連れて実家に帰った関係もあって、特に日曜日は食事を作っては本を読みの繰り返し、完全な引きこもり状態でした(笑)

 最近ハマった桐野夏生。この本も分厚い本だがおもしろく一気に読めた。後半に出てくる柏崎の工場の派遣労働のリアルさは、「OUT」に出てくる武蔵村山のコンビニ弁当工場同様で、ホントにうまい。湯浅誠氏の「反貧困」を小説で表現するとこうなるって感じか。

 それにしても、タイトルの「メタボラ」ってのはさっぱり意味がわかりせん。微熱で酒飲みながら読んでいたので、ボーっとしてどこかを読み飛ばしたんでしょうか?
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車谷長吉「赤目四十八瀧心中未遂」

2009-02-06 | 読書・作家カ行
 主人公が昭和20年生まれの設定なのだが、文体がそれ以前の世代の文章になっている。頻発する「しかし」は「併し」、「さくらんぼ」は「櫻桃」「櫻ん坊」、「獣」は「毛物」、「滝」は「瀧」、あと「2間」とか「ノート」を「ノオト」と書くところなど明らかに古い。また、「言った」を「言うた」とか「思った」を「思うた」とか、これは?関西弁なのか?
 しかし、それらの表現が小説としてなにかうまい効果を出している。一部の漢字を旧字体にしているだけだし、旧かなを使っているわけではないので、一種のレトリックということなのか。
 尼ヶ崎の貧困層の住民たちがリアル。ボロアパートなど実に雰囲気が伝わってくる。朝鮮人のアヤちゃんは最近読んだ桐野夏生の「アイムソーリー、ママ」の主人公と重なる。とにかく救いようがない。
 主人公は耽美的でもなければ破滅型でもなく、といってクールに冷めきっているわけでもなく、とても人間臭い。淡々と書かれていて、おもしろく読めました。
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佐藤優「獄中記」

2009-02-02 | 読書・作家サ行
 著者は元外交官で、鈴木宗男議員とセットで別件逮捕で捕まったらしい。
 岩波書店の本なので、外交、国際政治、宗教、哲学と難しい内容ですが、別にそういうことを知りたくて読んだわけではありません。吉村昭さんの獄中モノは明治時代や第二次大戦中のかなり劣悪な状況をよく表していたけど、今時の塀の中ってどうなんでしょう、と軽い気持ちで読みました。著者いわく「毎日が日曜日」とのことで、もちろん見得もあるとは思いますが、空調付きの監獄は確かに吉村さんの描く監獄とは雲泥の差です。看守も対応というかサービスはいいらしい。どうもイメージが違いますね。
 著者は運動嫌いらしく、毎日独房で研究ができてよかったとのことですが、やはり酒も飲めないし、あまり入りたい気持ちにはならなかったな~
 でも食事はかなりイケる感じがしました。それで酒が飲めないってのも困るけどね。。
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のんびりハイキング

2009-02-01 | トレイルランニング(奥武蔵)




 今日は嫁さん、コーギー犬ヤクとハイキング。飯能の市民会館から能仁寺の脇を通って天覧山に登りました。走ればたったの5分ですが、歩くと20分くらい掛かります。若山牧水、十六羅漢などの能書きを見ながらのんびり行きます。

 ヤクは今3歳。1歳くらいのときは山登りは苦手のようだったけど、今は楽しそう。おもしろいことに、自分と嫁さんの間で嫁さんが遅れて見えなくなると伏せをして追いついてくるまで待ってるんだよね~

 多峯主山まで行って、帰りは行きとは別のルートで戻りました。
 今日は富士山もくっきりと見え、最高のハイキング日和でした。温泉が近くにないのがネックなんだよね。
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