goo blog サービス終了のお知らせ 

俺祭りで行こう

やりたいことしかやらない俺祭り104(おれまつりとし)のへなちょこブログ。

円城塔「これはペンです」

2013-08-21 | 読書・作家ア行

 表題作と「良い夜を持っている」の中編2編。

 伊藤計劃の未完の遺作「屍者の帝国」を引き継いで書いた著者の作品を1作くらい事前に読んでおこうと思って読んでみたが。。

 タイトルから言葉をテーマにした小説だろうと想像は付いたものの、むちゃくちゃ読みずらい。言ってみればタイトルどおり^^ 両作とも似たような話だが、どうにも付いていけん。といって、2度読みする気も起こらない。じゃあ単純につまんないかと言えばそうでもない気もする。ってんで、やっかいです。

 「屍者の帝国」、図書館で半年待ちだったけど、ちゃんと読みきれるか、心配になってきた^^

 


内澤旬子「飼い喰い 三匹の豚とわたし」

2013-05-24 | 読書・作家ア行

 豚飼い素人のルポルタージュ作家が自分で飼ってつぶして喰うまでのルポ。話が深刻にならないところがいい。豚に名前を付けてしまうところなどかなりシュールである。

 改めて思ったのは喰うことにはお国柄が出るなということ。野菜や魚やイセエビや鶏(鶏は日本人でも人によって温度差があるか?)は食い物の対象としか認識しないが、豚や牛をつぶすというのにはいくら理屈をつけてもやはり多少の抵抗は感じるな、と。これが鯨やイルカだとまたなんとも感じないわけだが。

 屠畜場に連れて行くためトラックに載せるところとか、屠畜場での待機、実際に〆るところとかはちょっとアレだったな^^ しかし、著者には共感する。まあ自分にできるかというと微妙だがな。つぶさない、ってのも偽善っぽいと思うし。その場に直面しないとわからない、というのが正直なところか。

 豚を飼う日常の感じとか、食肉の流通についてとか、いろいろと興味深く読めました。