久々に読む大沢在昌。これぞエンタメ、待ってたドン。
のっけから不穏な雰囲気で始まる謎の話。なんの予備知識もない状態で読めたんでなによりよかった。悲劇とか喜劇とかいう枠ではなく、独自の世界観がすごい。カフカの「変身」や櫻井まゆの「トランス・トランス・フォーエバー」のように強い余韻が残る。走ってメンタルを開放(?)しないとヤバいです^^
主人公が元民間軍事会社傭兵のタクシー運転手という設定だけでわくわくするが、その設定を裏切らない内容。タクシー業界の深堀りなどもすごくいい。いや、堪能しました。
ものすごく退屈な話が延々と続いて読むのがやんなってくるんだが、最後の方になってそれが全部生きてくる。言ってみれば主人公の人生の全否定の話なんだが、救いがあるとかないとかではなく、とにかくやさしい。こんなの小説でしか表現できないだろうな。
読み始めて、女子向けの小説だなと思ってまったくストライクゾーンに入ってこなかったが、読み進めるとシュールな展開になり、おもしろいといやぁおもしろい。出口なしなのかありなのか。他の作品も読んでみたいと思わせる。
表題作他(たしか)5編の短編集。ひとつひとつはどうかな?とも思えるんだけど、連作でもないのに全部読むといいなと思う。特に最後の「成人式」できまったな、と。
合掌。
85歳の氏が語る厳冬期(個人差があるだろうが75-80歳以上)に関する考察。自分の親の年齢と重なるので、いろいろ「そうだよな」と思いながら読んだ。まあ、いろいろ考えてもしゃーないんだが。
氏の小説を読んでいると、何の音楽かはわからないが脳内でインストルメンタルのBGMが静かに鳴ることがあるが、これもそうだった。いい小説です。
連作短編集。美しい小説で、読んでる最中脳内でBGM(何の音楽かは不明)が鳴っていた。
それにしても氏とは年齢が11違うが、こんなにも高校時代の背景が違うとはね。全然かぶるところがない。それに、団塊世代だと思っていたら、団塊は氏より上の世代だという。確かにあの年頃では2~3歳違っただけでも全然違う(と思っている)し、二十歳以上は皆同じとも思っているのもわかるけどね。