奥井みさき、旅の記録と徒然日記

仕事の合間に旅行、旅行の合間に仕事。
フリーライター・奥井みさきの旅日記と、日々思うこと。
札幌からです。

0泊2日、とんぼ返りの函館 … 函館市青函連絡船記念館 摩周丸

2009-12-18 04:55:09 | 北海道の博物館
市電を乗り終えたあとは、私がかねてから行きたかったところへ。

“函館市青函連絡船記念館 摩周丸”

函館駅から歩いて4分のところにあります。

入館料は大人500円ですが、一日乗車券を提示すると400円に。
ちと嬉しい。

摩周丸は青函連絡船の現役時代に何回も乗りました。

桟橋から船の中に入るとまん前に売店、そして案内所がありその先が船室普通、
2階に上がるとサロン海峡やグリーン船室などなど。
懐かしいのであります。

私は去年、青森市にあるメモリアルシップ八甲田丸を見学し大変感激したので期待して行きました。
そのときの日記はコチラ → http://blog.goo.ne.jp/okui-m/e/c20f148e336c24df379b75db201a0699

最悪だ。

船内で当時のまま展示されているのはかろうじてブリッジ・通信室や甲板だけ。
あとはことごとく改造されており当時を偲ぶものは何もないどころか、
青函連絡船とは何も関係ないものが展示してある。

往時と同じものは、覚えている限りでは次の通り。

普通椅子席・グリーン指定椅子席  床に固定せず、ただ置いてあるだけ。背もたれを押すとずれる
桟敷席                  実際に設置されていた場所とは関係のない場所に復元したもの
サロン 海峡で使われていた椅子   床にポンと置かれ、現物であるとの解説がある

これだけでしたね。

これで当時青函連絡船に乗った人が懐かしがるだろうか?
青函連絡船を知らない人が来て、青函連絡船とは何だったのかを知ることができるだろうか?
よかった、また来てみたいと思うだろうか?

青函連絡船は産業遺産です。
摩周丸はどんなものだったのか、少なくともある程度原形をとどめて当時の姿を伝える必要がある。
その上で展示する側が何を伝えたいのか工夫を凝らし、必要な改造を施す。
航路の歴史や存在した意義、なくなった経緯などなど。
それでこそ保存する価値があるのです。

今の摩周丸にはそれが全くない。
外から見れば当時の摩周丸そのものであるけれど、
中に入れば当時の青函連絡船を偲ぶものがほとんどない。
はっきり言って青函連絡船として保存し公開する価値のほとんどないものである。

とはいえこの施設は開設以来、運営の破綻や運営主体が何回も変わるなどさまざま紆余曲折があったので、
今でも船がここにあるということだけでも感謝しなければいけないのかとも思う。
無くなっては元も子もないからね。

ということで、運営主体の奮起を望む。
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