先史時代、アイヌ関係資料、開拓期から現在まで、各時代を網羅する総合資料館です。
それだけならごく普通の資料館なのですが。
北海道の内陸部にある、明治になってから開拓された町の典型を見ることができます。
そういうところにはいつ誰が調査に来てそこに何人住んでいたという記録があり、
その後最初の和人が明治何年にどこに入植したというような記録がかなり残っています。
こういうところは歴史の浅い北海道の特徴ですね。
ここの資料館にもそういう開拓初期から現在まで、
町がどのように開拓されどう発展してきたかがわかります。
このようなことをしっかり記録し後世に残すことが町の資料館に与えられた役目です。
北海道は道南や海岸部を除いて歴史が浅い。
特に内陸部のほとんどの地域が明治になってから開拓されたところ。
本別町では和人が最初に入植したのは明治26年(1893年)、
それから今年でわずか117年の歴史しかありません。
歴史が短いほど、過去の記録や暮らしの記憶が失われやすいものです。
失われる前に記録しておくことの大切さを、ここはわかっている。
もちろん和人が入植する以前のことも触れられています。
それは本別町の自然の豊かさを示すものでしたが、
その基になる地形を示す展示があればより理解されやすかったかな。
でも、それはいい。
小さくても本質を突いた展示をすれば十分見ごたえがあるものなのです。
特別展や企画展も開かれています。
財政や文化が豊かでないとなかなかできることではありません。
本別町はかつては相当町が栄えていた、ということなのでしょう。