秋田マニア愛好会 (秋田県が好きであり、川反を元気にする団体)

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花巻-羽田便は必要かどうか

2019-08-25 04:11:33 | 日記
 花巻空港は岩手県の内陸のほぼ中央で、花巻市の国道4号の近くに位置している。現在、札幌(新千歳)、名古屋、大阪などを結んでいるが、東京便はない。

 東北新幹線開業前は花巻-羽田便が運航されていたが、同新幹線開業後、まもなく廃止された。実質的な所用時間は新幹線の方が早く、本数が圧倒的に多いからである。また、昔だと相対的に航空の運賃が高く、利用者は敬遠していた人も少なくはない。

 岩手県の某議員は花巻-羽田線の運航するべきだと提言している。主な理由は羽田経由で岩手県へ誘客が図れること、インバウンド(訪日外国人客)を取り込めることなどを挙げている。

 同線の運航は決して悪いことではなく、むしろ必要なことではあるが、現実的に実現できるかどうか。一番の課題は羽田空港の発着枠の確保である。現在、羽田の発着枠は満杯であり、とても簡単に確保できるわけではない。他の便が減便にならない限り、現実的には難しい。

 また、同線は東北新幹線と競合する。同新幹線は盛岡-東京を毎時2本程度運行されていて、利用者数は多い。同区間を現在、2時間20分程度で結ばれているので、航空便と比較すると、実質的な所用時間は新幹線の方が早い。
 
 似たようなケースでは富山-羽田便を富山県では存続させるべく、利用促進運動を展開している。富山-東京は北陸新幹線の開業で、航空のシェアがかなり下がり、同新幹線の開業前は6往復あったが、現在4往復に減便となっている。富山-東京便は花巻便運航の理由とほぼ同じような理由で、県は存続運動を展開している。

 羽田空港の発着枠が満杯である以上、羽田、成田に続く、第三の空港の必要性が現実味を帯びる可能性がある。