八咫烏の声

神社の行事、社務などの日記です。

菊栽培の顛末

2008年11月24日 14時40分33秒 | 四季折々

本日はせっかくの振り替え休日ですが少々風が冷たく、雨も一日降っております。

これは御祈願も少なかろう、と思っておりましたが、さにあらずお足下の悪い中にも関わらずたくさんの七五三祈願をはじめ御祈願の方々にお越しいただきました。

    

H20_1650  さて本日は雨天なので飾っておりませんが昨日まで菊の花を境内、特に七五三祈願の方用の写真撮影場所(→)に飾っておりました。

その菊の花たちもそろそろ花の終わりを迎え、かなりさびしい気はするのですが本日をもちまして片付けてしまうこととなりました。

    

思い起こせば今年の春5月、突然思いついたこの企画。

6月上旬にとある園芸店さんより苗を奉納していただいて育て始めました。

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20鉢もの苗。最初はこんなに小さな苗でした。

それが見る間に成長して8月半ばには

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これくらい、9月半ばには

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こんなに大きくなりました。

最初はかなり菊花づくりを甘くみていましたが、成長するにつけ、鉢の植え替えや支柱立て、肥料やりなどなど次第々々に手間が掛かるようになり、ちゃんと花が咲かせられるのか日に日に不安が募ってまいりました。

しかし10月半ばにはちゃんとつぼみも出来て

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そして今月、きれいな大輪の花が咲いてくれました。

H20_1750_2H20_1751_2いろいろ問題もありましたが終わりよければ全てよし!

七五三祈願の子どもたちや普段の御参拝の皆様にもとても喜んでいただけたようです。

ところでちょっと予想外だったのがこのお子様のたくさんお越しになる時期に飾るのでほとんどの鉢がすぐに駄目になってしまうのだろうな、と予想しておったのですが、ほとんどの花が荒れることなくもちました。

皆様、菊の花を大切に扱っていただいてありがとうございました。

さて来年の話ですが、せっかくですのでまた花を咲かせてみたいな、と思っております(予算が下りればの話ですが…)。

くわえて御参拝の方の中に菊の花を作っていて、

“俺も奉納してみようかな”と言われる方もおられます。

来年は難しいかもしれませんが、いつか菊花展みたいなこともできたらいいなぁ、と思っております。

さてそれはそうと、当神社の菊の花を御覧になられた方の中から、

“なぜ岡田宮で菊の花?”

という御質問や

“なぜ三本仕立て(だるま作り)にしたの?”

という御質問をいただきました。

Photo 菊の花にしたのは、当神社の御神紋が菊の御紋なのでそれにちなみました。

そして三本仕立てにしたのは、

菊の三本仕立てはそれぞれの枝に高低をつけて高い順に“天地人”と呼ばれています。

当神社は社殿が中殿、右殿、左殿に分かれており、それぞれの社殿が古来より“天地人”の三才を表しているといわれてまいりましたので、その繋がりから三本仕立てにしたわけです。

   

とにかくこの菊をつくっている期間、なかなか手間が掛かってたいへんでもありましたが、普段御挨拶をする程度の参拝者の皆様と立ち話をするきっかけにもなり、とても楽しい期間でもありました。

また来年作れるようなら頑張りますので御期待ください。

尚、これからの七五三祈願者用写真撮影場所は菊はなくなりますが境内になっている柿や紅葉や黄葉などの他の彩りでまた飾り付けをしたいと思っておりますので、これからお越しの方はあわせて御期待下さい。 禰宜