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「線維症」起こす細胞発見 治療薬開発に期待、大阪大

2016年12月22日 19時36分47秒 | 医療情報
「線維症」起こす細胞発見 治療薬開発に期待、大阪大
臨床 2016年12月22日 (木)配信共同通信社

 肺や肝臓、心臓などの臓器が硬くなって機能しなくなる「線維症」を引き起こす免疫細胞をマウスの実験で突き止めたと、大阪大の審良静男(あきら・しずお)教授のチームが21日付の英科学誌ネイチャー電子版に発表した。
 これまで知られていない細胞で、人にもあるのかは分かっていないが、審良教授は「線維症には有効な治療法がなく、炎症を抑える手法しかなかった。この細胞を標的とした薬の開発が期待される」と話した。
 チームは、マウスを肺線維症にすると、骨髄で増殖し肺に集まる細胞があることに着目。この細胞は免疫細胞「マクロファージ」の一種で、核が二つに分かれているように見える未発見のものと確認し、SatM(サットエム)と名付けた。
 SatMが作られないようにしたマウスは、線維症を起こす薬品を与えても発症しなかったが、SatMを移植した上で薬品を与えると発症し死んだため、SatMが関与していると判断した。
 線維症は、線維状の組織ができて臓器が硬くなる。発症の詳しい仕組みは不明で、免疫細胞が関与していると考えられていたが、どんな種類の免疫細胞が関わるのかは特定されていなかった。
 チームの佐藤荘(さとう・たかし)助教は「病気ごとに発症を促進する免疫細胞があるとみられ、がんでも特定できれば、それを標的にし、副作用のない治療法が開発できるかもしれない」と話した。

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